【R-18】藤堂課長は溺愛したい。~地味女子は推しを拒みたい。

絵夢子

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@さくらside

9.4月1日21:44 「一緒にいたい」@さくらside

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「すみません、泣くなんて。そんなつもり、なかったのに…」
「ずっと我慢して、ため込んでたんだね。俺は、さくらが頑張っているの、ずっと、見てたよ。ほかの誰より、頑張ってた。しかも、みんなのこと考えて、誰かに指示されたわけでもなく、こんなに丁寧にちゃんとしたもの作って、すごいよ。ほんとよく頑張った。」
 見ててくれた、藤堂さんが、見ててくれた。こんな嬉しいことない。もう全部報われた。
 また涙がこみ上げる。

「もう、そんな風に、言わないでください。わたし、また・・・」
 ハンカチで涙を抑える。

 藤堂さんが私を抱いてくれる。
 びっくりした。どうして藤堂さん、こんなに優しくしてくれるんだろう。いいのかな。
「ごめん、でも、今日は、我慢しないで、気が済むまで泣いて全部吐き出そう?ね?」
「藤堂さん…」
 もう、涙が止まらない。
 藤堂さんが、頭を撫でてくれる。
「俺が、見てる。応援してるの、覚えてて?」
 話せる状況ではなくてうなずくしかできない。
 うん、もう、誰に何言われても、藤堂さんが応援してくれると思えば、ずっと頑張れる。
 
 憧れの藤堂さんにご飯誘われて、打ち解けてお酒交えてお話して、藤堂さんのこと色々話してくれて、愚痴聞いてもらって、仕事の相談して。
 ずっと頑張ってるつもりだったけど、報われてないってどっかで思ってた。それを全部藤堂さんが受け止めてくれて、胸貸して、泣かせてくれてる。
 今日のこと、思い出して、この先ずっと生きていける。

「かわいい…」
 藤堂さんが私のおでこにキスをした。ホントに…?

 藤堂さんの顔を見る。
「ごめん…」
 びっくりしたけど…どうして謝るの?
 藤堂さんが私の両手首をつかんだ。
「藤堂さん…?」
 藤堂さんが頬に唇をつけた。涙で汚れてるのに。
 そのまま…

 ちゅっ

 唇に藤堂さんの唇が重なる。
 えっ?

「嫌?」
 嫌なわけはない。
「…いえ…、でも…あの…」
「何?」
「だって…」

 だって、なんだろう?
 私たち、そんな関係じゃないし、私は藤堂さんの会社の後輩でしかない。
 なんて言ったらいいのかわからない。
 とにかく予想外。

 藤堂さんはまた、唇を合わせる。また抱き締めて、何度も。
 私は心臓がバクバクして、あまりに近くにある藤堂さんの顔との距離に現実味がなくて。
 じっと固まるしかない。

 藤堂さんが私を抱く力が強くなる。
 藤堂さんに食べられてしまうかのように、唇全体が藤堂さんの唇に包まれる。
 初めての感触、藤堂さん、どうするんだろう。
 思わずびくっと体がすくむ。 

 藤堂さんがゆっくり舌先で私の唇をくすぐる。自分以外の人の舌の感触なんて、初めて。
 くすぐったい…でも…なんだろう…気持ちいい…
 
 あ、ダメ、なんか、胸がいっぱい。ぞくぞくする…。
 その感覚に耐えられず、藤堂さんの胸を手で押して、顔を放す。
 すぐそばから藤堂さんに見られている。

 胸にいっぱいになったものを吐き出す。

 はあ…

 藤堂さんが見てる。なんだか、恥ずかしい…。

「さくら、今日、帰さなくていい?」
「…え…?」
 どういうこと?私も、もっと藤堂さんと一緒にいたい、このまま、離れたくない。
 でも、このまま、ここにいるってこと?どこか、別のお店へ?それとも…

「一緒にいたい。さくら、お願い。」
 近い距離で目を合わせてる。藤堂さんが私と一緒にいたい?ほんとに?

「嫌なら、何も言わずに、俺の背中、3回、叩いて。」
 嫌なはずは…ない…。
 藤堂さんに抱きすくめられる。耳や肩が藤堂さんの髪でくすぐられる。
 私も藤堂さんの背に手を回す。

「ありがとう。さくら。」
 藤堂さんがまた、キスをくれる。
 そして、手を引いて立ち上がった。
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