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春樹視点(1)
カヌー
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ふむ。見つかってしまったなら仕方ない。さっと切り換えて開き直った。
「こんにちは。暑いですね。カヌーの見学ですか?」
「そう。今日はね、高田くんのお母さんも乗ってるんですよ。先生も、お時間あるなら乗ってみられてはいかがですか?」
「カヌーをですか・・。」
「ええ。先生は、運動ができそうだし。ほら、こっちから見えますよ。」
「あぁ・・・ほんとだ。」
声をかけてくれた父兄の名前を思い出せないまま、桟橋の方まで場所を変えると、十数艇のカヌーが浮かんでいた。小学生中心のようだが、高校生や大人も交じっていた。
カヌーに乗ってみようなどという発想は若いお母さんかなと思ったが、そうでもなさそうだ。あのお母さんの顔ならPTAの役員会で見たような記憶があった。そういえば高田さんという名前にも覚えがある。
子どもに交じって果敢に艇を操ってはいるが、子どもよりも動きが硬くて不器用だ。
あのオールのようなものはパドルというのだったか・・、なにか根本的に、水をかく面の向きが間違っているのだろう。もっと水を捉えないと進まないのではないか・・そして漕いでも漕いでもくるくると同じ場所を回ってばかりいる。
その不器用さが、かえって春樹の興味をひいた。そんなに難しいのか?自分がやってもそうなるのだろうか?・・ちょっとやってみようかな。
ここの運動公園の総合スポーツクラブは、いろんな種目があるが、クラブ会員になっていれば、どのチームに所属しても構わないことになっている。クラブは部員不足に悩んでいるから、どこに行っても歓迎されるのだ。
ジュニアのカヌーは、近所の高校のカヌー部の先生が部活を兼ねて指導をしている。
自分はもともとジムの利用をするためすでに会員になっているから参加するのは問題ないだろうが、予約もなし練習のじゃまにならないのか少し考えた。保護者が飛び入りできるぐらいなら大丈夫だろうか。湖にカヌーででている先生に、声をかけてみることにした。
「先生~。僕もカヌーの体験をさせていただいてよろしいですか~。」
「おお、いいよ~。一旦上がるからね。ちょっと待ってて~。」
カヌー部の顧問の先生は、そばに浮かんだカヌーに乗っている者らにそれぞれ何か身振りつきで指示をだした。高校生らしき顔ぶれは固まって違う場所へちゃぷちゃぷとと移動し始め、コーチかOBかと思しき人の舟は一人小学生達のカヌーがが固まっている所に混ざった。
先生は、その場の活動が継続していくのを確認したあと、春樹のカヌーを用意するために上がって来てくれた。
「僕は佐藤と言います。御芳小学校の教師をしています。お忙しいのにすみません。事前連絡もせず大丈夫でしたか?」
「いいんですよ。僕は御芳高校の岡本です。カヌー人口増やしたいから、いつでも来る者は拒まず大歓迎。さて、艇庫の方へどうぞ。古いのばかりだけど、どれがいいかなぁ・・。」
岡本先生は、さっきの倉庫へと春樹を案内してカヌー艇の説明を始めた。・・倉庫ではなく艇庫と言うのか。
「こっちが初心者用の艇で安定してるけど進みが遅い。この細長いのはレーシング用で安定悪いけどスピードが出る。この平たいのは安定はしているけど、川の競技用で回転性が良すぎてね、直進性が悪いんです。同じ場所でクルクル回っちゃうんですよ。さっきの高田さんのお母さんみたいに。」
どれがいいと言われてちょっと迷ったが、素直に初心者用に乗ることにした。
高校生と同じライフジャケットを渡されたので、バイクのジャケットと靴下を脱いで、Tシャツの上に着た。湖に落ちることもないだろうが、着替えもないけどよかったのか?一応最悪の状況を想定して、湖に沈むと大変であろう鍵や貴重品は、ジャケットと一緒に部室に置かせてもらった。これで、もし落ちたとしても、濡れたままバイクで十分間走って帰りゃいいだけだ。
岡本先生に乗り方とパドルの持ち方と漕ぎ方を簡単に教えられて、早速艇に乗り込んだ。説明が簡単すぎたので、細かいところは自分で試行錯誤しないといけない。この艇は安定していると聞いたのに、いざ乗ってみると存外不安定だ。
「このカヌーは、カヌーポロ用の艇で小さめなんですよ。先生は背が高いから重心が高くなって子ども達よりよっぽど不安定なんでしょう。」とのことだ
なるほど。
岸辺から離れ、湖の中ほどへと出ていくと、足のつかない浮遊感が全身を包む。糸の切れた凧のように、自由に動ける解放感と、どこにも繋がっていないという不安定感。
それは溺れる事への恐怖とはまた種類が違う感覚だ。この湖に住んでいるヌシやら、沈んだ家々のことが思い起こされる。遊び半分で来ては行けない場所のようにも感じた。
・・そういえば、ついさっき湖の底を覗いてみたいと思ったのが、一番湖水に近い形で実現したな。
水の透明度を確かめるためにパドルのブレードで表面の水をそろそろと動かした。ブレードがかく表面の水は透き通ってきれいだったが、湖の底は、青く暗くそして深くて、よく見えなかった。
カヌーの操作は、やはり思ったよりも少し難しかった。
バランスをとることは自転車と同じ要領で時間をかけずにコツをつかめたのだが、どういう力加減かわからないがまっすぐに進めない。
左右同じように漕いでいるつもりなのに、艇がどちらかに曲がりだすとどんなに反対側を漕いでも舳先の方向が戻らない。・・くるくる回るとはこのことか。高田さんも、ほらね・・と、こちらを見て笑っている。しかし、そこは体力と腕力で、なんとか艇を操作して、岡本先生と一緒に子ども達がばしゃばしゃと遊び半分にやっている吊り橋の近くまで漕いで行った。
ふざけてばかりいる子ども達に、先生らしいことを言ってみる。
「まじめにやんないと、ダメじゃないか。」
しかし、子ども達は自分が本気で怒っていないことをよく知っていて、ただ笑い飛ばすだけだ。子ども達の顔を一人ずつ確認してみたが、カヌーのクラブには自分のクラスの子どもはいなかった。
ボートを出している釣り人もなかったので、自分達のクラブが湖面を独占していると思っていたのに、少し離れたところから、きゃあきゃあと楽しそうな笑い声が聞こえた。そちらを見ると、貸しボートで吊り橋のそばまで近づいてきて女の子達がいた。20代ぐらいの女性と、中学生ぐらいだろうか。姉妹かな?
危なっかしい様子で、二人は座る場所の交替をしていた。
レモン色のTシャツが印象に残った。
とりあえずその日は、湖に落っこちることなく岸辺へと引き返した。
お世話になった先生に、カヌー体験一回分の恩を返すべく、住所や連絡先のメモを渡し、カヌーグループのラインの登録をし、春樹もカヌー人口の一人に加わることにした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
教師という職業は、高校3年で自分の進路を考えるようになって初めて意識したものだ。
体を動かすこと、走ることが好きで、高校時代は陸上部だった。専門は中長距離。記録も成績もたいした数字は残せず、県大会どまり。目立った活躍もできなかったが、駅伝には出たし、苦楽を共にした仲間とは今もときどき連絡を取り合っている。
体育大には興味はあったが、迷った挙句教育大へ。大学生時代は一人暮らしをして学校に通っていた。一回生の頃、一つ年上の彼女とつきあいはじめたが、その彼女がバイクの事故で亡くなった。しばらくは落ち込みもしたが、学校へ行き、講義を受け、しなければいけない事をしているうちに時間は流れていき、過去の出来事となっていった。
教員採用試験は、なんとか合格。仕事をする場所はどこでもよかったので、深く考えずに地元に帰って来た。
子どもと関わるのはもとから好きだった。そして、「教える」という作業もおもしろかった。田舎の学校という閉鎖された場所は、自分の身の置き所として広すぎず狭すぎず、不自由でもなく自由すぎず、ちょうど良い気がした。
オレが高校2年の時に、兄貴は、結婚を期に今オレが住んでいるこの実家からスープの冷めない距離に自分が気に入った家を建てた。その結婚式を目前にしてそれを待たずに父親は心筋梗塞で亡くなってしまった。
母親はずっと気丈にしていたが、オレが地元に帰って来て3年目ぐらいに癌を患っていることが発覚した。入退院を繰り返すようになった頃から、兄貴のお嫁さんのイズミさんが夕飯を食べに来るようにと度々言ってくれるようになった。
母親が亡くなり一人で暮らし始めてからも、「お洗濯や、お掃除を手伝ってあげるよ?」「どうせ毎日家族に食事を作るのだから、遠慮なんていらないのよ。」と、イズミさんは何度も申し出てくれた。
さりげなく気を遣ってくれて、こちらには気を遣わせないよう気さくに接してくれる。兄の家族があり、自分もその一員として過ごすのも、時には悪くはないと思っているが、いや手放しで甘えてはいけないと自分で自分を戒める。
イズミさんは義弟だから自分の義務と感じてくれているのだろうけれども、彼女からすれば自分はいわゆる他人でしかないのだ。自分の存在がそっくりそのまま義姉の負担になってしまう事に違和感があったし、兄夫婦の生活とは一線を引いておきたかった。
学生の頃は一人暮らしだったのだ、家事は嫌いでもないし一人で生活できなくはない。
そもそもイズミさんは、優しすぎるのだ。自分にだけでなく誰にでも・・ボケかけている近所の年寄りの世話を焼いたり、子どもの友達を集めて何か作らせたり食べさせたり。彼女は他人の世話を、負担と思わずにできる人なのだろう・・。
あんな無口で無粋な兄貴にはもったいない。できすぎだ。
「こんにちは。暑いですね。カヌーの見学ですか?」
「そう。今日はね、高田くんのお母さんも乗ってるんですよ。先生も、お時間あるなら乗ってみられてはいかがですか?」
「カヌーをですか・・。」
「ええ。先生は、運動ができそうだし。ほら、こっちから見えますよ。」
「あぁ・・・ほんとだ。」
声をかけてくれた父兄の名前を思い出せないまま、桟橋の方まで場所を変えると、十数艇のカヌーが浮かんでいた。小学生中心のようだが、高校生や大人も交じっていた。
カヌーに乗ってみようなどという発想は若いお母さんかなと思ったが、そうでもなさそうだ。あのお母さんの顔ならPTAの役員会で見たような記憶があった。そういえば高田さんという名前にも覚えがある。
子どもに交じって果敢に艇を操ってはいるが、子どもよりも動きが硬くて不器用だ。
あのオールのようなものはパドルというのだったか・・、なにか根本的に、水をかく面の向きが間違っているのだろう。もっと水を捉えないと進まないのではないか・・そして漕いでも漕いでもくるくると同じ場所を回ってばかりいる。
その不器用さが、かえって春樹の興味をひいた。そんなに難しいのか?自分がやってもそうなるのだろうか?・・ちょっとやってみようかな。
ここの運動公園の総合スポーツクラブは、いろんな種目があるが、クラブ会員になっていれば、どのチームに所属しても構わないことになっている。クラブは部員不足に悩んでいるから、どこに行っても歓迎されるのだ。
ジュニアのカヌーは、近所の高校のカヌー部の先生が部活を兼ねて指導をしている。
自分はもともとジムの利用をするためすでに会員になっているから参加するのは問題ないだろうが、予約もなし練習のじゃまにならないのか少し考えた。保護者が飛び入りできるぐらいなら大丈夫だろうか。湖にカヌーででている先生に、声をかけてみることにした。
「先生~。僕もカヌーの体験をさせていただいてよろしいですか~。」
「おお、いいよ~。一旦上がるからね。ちょっと待ってて~。」
カヌー部の顧問の先生は、そばに浮かんだカヌーに乗っている者らにそれぞれ何か身振りつきで指示をだした。高校生らしき顔ぶれは固まって違う場所へちゃぷちゃぷとと移動し始め、コーチかOBかと思しき人の舟は一人小学生達のカヌーがが固まっている所に混ざった。
先生は、その場の活動が継続していくのを確認したあと、春樹のカヌーを用意するために上がって来てくれた。
「僕は佐藤と言います。御芳小学校の教師をしています。お忙しいのにすみません。事前連絡もせず大丈夫でしたか?」
「いいんですよ。僕は御芳高校の岡本です。カヌー人口増やしたいから、いつでも来る者は拒まず大歓迎。さて、艇庫の方へどうぞ。古いのばかりだけど、どれがいいかなぁ・・。」
岡本先生は、さっきの倉庫へと春樹を案内してカヌー艇の説明を始めた。・・倉庫ではなく艇庫と言うのか。
「こっちが初心者用の艇で安定してるけど進みが遅い。この細長いのはレーシング用で安定悪いけどスピードが出る。この平たいのは安定はしているけど、川の競技用で回転性が良すぎてね、直進性が悪いんです。同じ場所でクルクル回っちゃうんですよ。さっきの高田さんのお母さんみたいに。」
どれがいいと言われてちょっと迷ったが、素直に初心者用に乗ることにした。
高校生と同じライフジャケットを渡されたので、バイクのジャケットと靴下を脱いで、Tシャツの上に着た。湖に落ちることもないだろうが、着替えもないけどよかったのか?一応最悪の状況を想定して、湖に沈むと大変であろう鍵や貴重品は、ジャケットと一緒に部室に置かせてもらった。これで、もし落ちたとしても、濡れたままバイクで十分間走って帰りゃいいだけだ。
岡本先生に乗り方とパドルの持ち方と漕ぎ方を簡単に教えられて、早速艇に乗り込んだ。説明が簡単すぎたので、細かいところは自分で試行錯誤しないといけない。この艇は安定していると聞いたのに、いざ乗ってみると存外不安定だ。
「このカヌーは、カヌーポロ用の艇で小さめなんですよ。先生は背が高いから重心が高くなって子ども達よりよっぽど不安定なんでしょう。」とのことだ
なるほど。
岸辺から離れ、湖の中ほどへと出ていくと、足のつかない浮遊感が全身を包む。糸の切れた凧のように、自由に動ける解放感と、どこにも繋がっていないという不安定感。
それは溺れる事への恐怖とはまた種類が違う感覚だ。この湖に住んでいるヌシやら、沈んだ家々のことが思い起こされる。遊び半分で来ては行けない場所のようにも感じた。
・・そういえば、ついさっき湖の底を覗いてみたいと思ったのが、一番湖水に近い形で実現したな。
水の透明度を確かめるためにパドルのブレードで表面の水をそろそろと動かした。ブレードがかく表面の水は透き通ってきれいだったが、湖の底は、青く暗くそして深くて、よく見えなかった。
カヌーの操作は、やはり思ったよりも少し難しかった。
バランスをとることは自転車と同じ要領で時間をかけずにコツをつかめたのだが、どういう力加減かわからないがまっすぐに進めない。
左右同じように漕いでいるつもりなのに、艇がどちらかに曲がりだすとどんなに反対側を漕いでも舳先の方向が戻らない。・・くるくる回るとはこのことか。高田さんも、ほらね・・と、こちらを見て笑っている。しかし、そこは体力と腕力で、なんとか艇を操作して、岡本先生と一緒に子ども達がばしゃばしゃと遊び半分にやっている吊り橋の近くまで漕いで行った。
ふざけてばかりいる子ども達に、先生らしいことを言ってみる。
「まじめにやんないと、ダメじゃないか。」
しかし、子ども達は自分が本気で怒っていないことをよく知っていて、ただ笑い飛ばすだけだ。子ども達の顔を一人ずつ確認してみたが、カヌーのクラブには自分のクラスの子どもはいなかった。
ボートを出している釣り人もなかったので、自分達のクラブが湖面を独占していると思っていたのに、少し離れたところから、きゃあきゃあと楽しそうな笑い声が聞こえた。そちらを見ると、貸しボートで吊り橋のそばまで近づいてきて女の子達がいた。20代ぐらいの女性と、中学生ぐらいだろうか。姉妹かな?
危なっかしい様子で、二人は座る場所の交替をしていた。
レモン色のTシャツが印象に残った。
とりあえずその日は、湖に落っこちることなく岸辺へと引き返した。
お世話になった先生に、カヌー体験一回分の恩を返すべく、住所や連絡先のメモを渡し、カヌーグループのラインの登録をし、春樹もカヌー人口の一人に加わることにした。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
教師という職業は、高校3年で自分の進路を考えるようになって初めて意識したものだ。
体を動かすこと、走ることが好きで、高校時代は陸上部だった。専門は中長距離。記録も成績もたいした数字は残せず、県大会どまり。目立った活躍もできなかったが、駅伝には出たし、苦楽を共にした仲間とは今もときどき連絡を取り合っている。
体育大には興味はあったが、迷った挙句教育大へ。大学生時代は一人暮らしをして学校に通っていた。一回生の頃、一つ年上の彼女とつきあいはじめたが、その彼女がバイクの事故で亡くなった。しばらくは落ち込みもしたが、学校へ行き、講義を受け、しなければいけない事をしているうちに時間は流れていき、過去の出来事となっていった。
教員採用試験は、なんとか合格。仕事をする場所はどこでもよかったので、深く考えずに地元に帰って来た。
子どもと関わるのはもとから好きだった。そして、「教える」という作業もおもしろかった。田舎の学校という閉鎖された場所は、自分の身の置き所として広すぎず狭すぎず、不自由でもなく自由すぎず、ちょうど良い気がした。
オレが高校2年の時に、兄貴は、結婚を期に今オレが住んでいるこの実家からスープの冷めない距離に自分が気に入った家を建てた。その結婚式を目前にしてそれを待たずに父親は心筋梗塞で亡くなってしまった。
母親はずっと気丈にしていたが、オレが地元に帰って来て3年目ぐらいに癌を患っていることが発覚した。入退院を繰り返すようになった頃から、兄貴のお嫁さんのイズミさんが夕飯を食べに来るようにと度々言ってくれるようになった。
母親が亡くなり一人で暮らし始めてからも、「お洗濯や、お掃除を手伝ってあげるよ?」「どうせ毎日家族に食事を作るのだから、遠慮なんていらないのよ。」と、イズミさんは何度も申し出てくれた。
さりげなく気を遣ってくれて、こちらには気を遣わせないよう気さくに接してくれる。兄の家族があり、自分もその一員として過ごすのも、時には悪くはないと思っているが、いや手放しで甘えてはいけないと自分で自分を戒める。
イズミさんは義弟だから自分の義務と感じてくれているのだろうけれども、彼女からすれば自分はいわゆる他人でしかないのだ。自分の存在がそっくりそのまま義姉の負担になってしまう事に違和感があったし、兄夫婦の生活とは一線を引いておきたかった。
学生の頃は一人暮らしだったのだ、家事は嫌いでもないし一人で生活できなくはない。
そもそもイズミさんは、優しすぎるのだ。自分にだけでなく誰にでも・・ボケかけている近所の年寄りの世話を焼いたり、子どもの友達を集めて何か作らせたり食べさせたり。彼女は他人の世話を、負担と思わずにできる人なのだろう・・。
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