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カフェ開業へ
営業開始
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「わぁ、いらっしゃいませ~。おめでとうございます。」
「明けましておめでとう。」
さっきまで家族でおしゃべりしていたはずなのに、子ども達二人はお店に入るなり静かになってしまった。達彦さんは看板を抱えていた。1m50cmぐらいあるだろうか。ムク板に白いペンキで店の名前が書かれていた。
「!うわ、できてたんですか看板!・・素敵!これは、何の木なんだろう。」
デザインや字体は、マキノが最初に作った小さなプレートとよく似ていた。
「桧だよ。どこにつける?」
「そうですね・・・玄関の横かな。きれい。ピカピカですね。年末のことでお忙しかったはずなのに、こんなに早く作っていただいて・・・」
達彦さんは手招きしてから一度外に出て、玄関の横にその看板を仮置きして見せて、マキノに確認した。
「ここにクギ打ってもいい?今つけるよ。」
「今? お任せします!」
その元気な返事にうなずいて、車から道具を取り出してきた。初めからどこにつけるのかも考えていたようで、あつらえたようにピッタリだ。
手早くコンコンとくぎを打って、看板の裏側の上の部分についている金具をひっかけて、簡単に取り付けてしまった。マキノは完成した看板と達彦さんの鮮やかなお手並みに感心した。
「おかげさまで、これ一枚で玄関が一気にお店らしく見えます。嬉しいな。」
「いきなりオープンしちゃったのねぇ。春ちゃんから聞いてびっくりしちゃったよ。」
あ・・春樹さんが言ってくれたのか・・と胸の中がふわりとした。
「冬休みが終わって、スタッフの体制が整ってからにしようかと最初は思ってたんですよ、でも、イズミさんが言ってたみたいに、コーヒーだけでお店を開けてもいいかなぁって・・」
「いいと思うよ。私も嬉しいし。何をしてても時間は経つから、開けないのがもったいないとは思ってたの・・。でもねえ。元旦とはねー。」
イズミさんはくすっと笑ったが、賛同してもらえて安心した。
「あ・・あの、看板のお代金は?」
「あら、達彦さん言ってなかった?これは開店祝い。」
「ええっ。こんな立派なの、タダではダメですよ!」
「私たちだって家族でごちそうになったのに。さ、とにかく注文を聞いてくださいな。」
「だってあれは・・いや、あっ、とにかくどうぞ、おあがりくださいませ。」
家族4人は、マキノに促されて、年末に座ったところと同じテーブルに座った。
「お昼ご飯は、できるの?」
「はい、できますよ。ランチのレイアウト考えてるところでした。正直に言うと、お客様が来ると思ってなくて、メニューもマニュアルも全然できていないんですけど。」
「時間はかかっても大丈夫。ゆっくりやってね。」
姉妹のお姉ちゃんの寛菜ちゃんが、鼻をくんくんとさせて、マキノがメニューを提示するまでに「カレーが食べたい。」と注文をした。
「私も。」と、子ども達二人はカレーの気分。
「いい匂いがしてるものね。じゃあ、子ども達はカレーで、わたしと達彦さんは、マキノちゃんが今考えてるって言ったランチ。できるのかな?」
「できます。承りました!」
十五穀米も炊けている。カレーは甘口にしてよかった。子ども達の分はすぐできるので、先に出す。煮込みハンバーグのランチの方は、盛り付けを少し悩んでから杉のランチョンボードに乗せカウンターに乗せてから座敷側に回った。履き物をいちいち脱いだり履いたりしなくてはいけないので、着脱しやすいかかとを踏むタイプの靴にしてある。
「お待たせしました。どうかな・・ランチセットはこんな感じで・・。」
「素敵。いいと思う。時間もそんなにかかってなかったし。では、いただきます。」
「はい、どうぞお召し上がりください。」
子ども達は匂いにつられてカレーを希望したものの、大人二人のランチを見て一口ちょうだい、とハンバーグをもらったりしていた。その間に、マキノはぽち袋にお年玉を用意して、子ども達に差し出した。
「少ないけど、気持ちだからね。」
「ありがとう。」
二人は声をそろえた。
「あぁ、気を遣わせちゃってごめんね。」
「いえいえ、ホントに少しだから。」
「でもこれ、ハンバーグとってもおいしい・・。つけあわせのソテーの香りはバジルよね?。」
「そうソテーはバジルです。デミグラスは市販のソースに少し手を加えただけなんです。何から何まで手作りと言うわけにもいかなくて。」
「バランスいいね、色合いもきれい。・・私も真剣に覚えないとだね。」
「レシピもメニューも一緒に考えてください。あ、達彦さん、遠慮なくごはんのおかわり言ってくださいね。」
「うん。・・いや。いいよ。」
「ところで、この仕入れた分のレシートとか、取ってある?」
「はい。取ってあります。整理してないけど。」
「そのまま敏ちゃんに渡してしまえばそれで大丈夫。彼女はとっても便利で頼りになるからね。でも自分でも把握したほうがいいから、習ってみれば?」
「勉強か。そうですね。しなくちゃいけないか・・。あ、コーヒーはいかがですか?」
「もちろん、いただくわ。」
食後は、子ども達にはアップルのジュースとフィナンシェを、大人にはコーヒーを出した。マキノも一緒にコーヒーを飲みながら座り込んでおしゃべりしていたら、また玄関が開いて、朝市でよく見る近所のおばさん2人が入ってきた。
「いらっしゃいませ!」
「マキノちゃんおめでとう。お店はじまったんだね。立派な看板だねぇ。」
「楽しみにしてたのよ。コーヒーいただくわ。」
「イズミちゃんタツヒコ君おめでとう。本年もよろしく・・」
ご近所で顔見知りどうしなので、新年のあいさつが飛び交う。お正月でヒマを持て余して散歩しているところに看板が目に入ったらしい。
「きれいに改装できたのねぇ。私は紅茶、ミルクティーで。」
「はい。かしこまりました。」
マキノがコーヒーと紅茶を出していると、食事を終えたイズミさん達が立ち上がった。
「私、手伝おうか? 達彦さん、子ども達のこと、お任せしていい?」
達彦さんは黙ってうなずいて、子ども達2人を連れて店から出て行った。
「じゃあ、マキノちゃんお勘定。」
残ったイズミさんがお勘定を催促した。いや、こんなに近い人からお金をもらうなんて・・と断ろうとしたが、イズミさんは「ダメですよ。」と言ってメニューに書いた金額を支払い、そのままカウンターの中へ入ってきた。
イズミさんが仕事をしてくれるなんて想定外だが、実はとてもありがたかった。一人で迷って試行錯誤ばかりしていると、仕上がりを見てもらうだけでも安心感がある。
手伝っていただくことは予定になかったが、これはれっきとしたお仕事だ。
仕事をしていただく限りはタイムカードをつけようと思う。マキノはこっそりメモに時刻を書いた。
食器を洗ってから、イズミさんと二人で、これまでの練習を振り返りながらこまごまとした準備の作業をしはじめた。ナプキンを畳んだり、パスタのソースを煮込んだり、年末に買った八朔でマーマレードを仕込んだり。
お昼時も超えてしばらくしたころに、今度は仁美さんと敏ちゃんが2人揃って来てくれた。
「マキノちゃん、おめでとう。」
「おめでとうございますー。本年もよろしくお願いします。」
「こちらこそ。じゃあ、私はコーヒーをいただくわ。」
「私はココア。これは私たちから、ささやかなお祝い。」
敏ちゃんが三つ編みに仕立てたパキラを玄関の中に置いた。
「うわあ立派な・・。ありがとうございます。」
「マキノちゃん。一人で抱え込まないで、気楽に呼んでいいのよ。冬休みはお母さんが家にいないといけませんとか、言ってたものね。気を遣いすぎだよ。」
マキノは、敏ちゃんの言うとおり、冬休みが終わって学校が始まった頃から、パートで来てもらうようお願いするつもりだった。でも、主婦の3人組は、毎日というわけでもないので冬休み中でも大丈夫だと言う。お言葉に甘えて、今後の勤務体系とシフトを話し合うことになった。それぞれの都合をすり合わせて3人は早速明日から順番に手伝いに来てくれることになった。土曜と日曜の人員確保は、仁美さんの姪っ子さんのお友達二人をアルバイトスタッフにと打診していて、その子たちがやる気のある返事をくれている。
敏ちゃんからも、経理関係の指摘が飛んできた。
「売上伝票はつけてるの?レシートや領収書だけは、失くさずに全部残しておいてね。」
「はい。イズミさんにも言われました。」
「お家賃がいらないとはいえ、借入金を返済する為にはある程度の売り上げ目標を定めないとね。安くしたい気持ちはわかるけど、利益を常に意識して大安売りはしちゃだめよ。」
「はい。わかってます。」
しばらくすると、今度は朝市で見かける人たちが3人来てくれて、そのたったの3人のお客様のために一気にバタバタし始めた。朝来てくれたおばちゃん2人が宣伝をしてくれたようだ。
そして夕方に、万里子姉と母さんがお店にたずねてきてくれた。
「わぁ、母さん、万里子姉、いらっしゃい~。」
「いらっしゃい~じゃないよ。手伝うつもりだったのに、ひっそり開業しちゃって。」
万里子姉からは早速文句がとんできた。
「準備しながらの手探り開業だもの。手伝ってもらえることもあんまりないんだよ。」
イズミさんと、仁美さん敏ちゃんに家族を紹介して挨拶を交わす。母さんは目を細めて言った。
「マキノが考えてやってるんだから、好きなようにやればいいんじゃない。」
万里子姉は、開店祝いにと大きな寄せ植えの鉢を車から降ろしてきて玄関の外側に置いた。
「明けましておめでとう。」
さっきまで家族でおしゃべりしていたはずなのに、子ども達二人はお店に入るなり静かになってしまった。達彦さんは看板を抱えていた。1m50cmぐらいあるだろうか。ムク板に白いペンキで店の名前が書かれていた。
「!うわ、できてたんですか看板!・・素敵!これは、何の木なんだろう。」
デザインや字体は、マキノが最初に作った小さなプレートとよく似ていた。
「桧だよ。どこにつける?」
「そうですね・・・玄関の横かな。きれい。ピカピカですね。年末のことでお忙しかったはずなのに、こんなに早く作っていただいて・・・」
達彦さんは手招きしてから一度外に出て、玄関の横にその看板を仮置きして見せて、マキノに確認した。
「ここにクギ打ってもいい?今つけるよ。」
「今? お任せします!」
その元気な返事にうなずいて、車から道具を取り出してきた。初めからどこにつけるのかも考えていたようで、あつらえたようにピッタリだ。
手早くコンコンとくぎを打って、看板の裏側の上の部分についている金具をひっかけて、簡単に取り付けてしまった。マキノは完成した看板と達彦さんの鮮やかなお手並みに感心した。
「おかげさまで、これ一枚で玄関が一気にお店らしく見えます。嬉しいな。」
「いきなりオープンしちゃったのねぇ。春ちゃんから聞いてびっくりしちゃったよ。」
あ・・春樹さんが言ってくれたのか・・と胸の中がふわりとした。
「冬休みが終わって、スタッフの体制が整ってからにしようかと最初は思ってたんですよ、でも、イズミさんが言ってたみたいに、コーヒーだけでお店を開けてもいいかなぁって・・」
「いいと思うよ。私も嬉しいし。何をしてても時間は経つから、開けないのがもったいないとは思ってたの・・。でもねえ。元旦とはねー。」
イズミさんはくすっと笑ったが、賛同してもらえて安心した。
「あ・・あの、看板のお代金は?」
「あら、達彦さん言ってなかった?これは開店祝い。」
「ええっ。こんな立派なの、タダではダメですよ!」
「私たちだって家族でごちそうになったのに。さ、とにかく注文を聞いてくださいな。」
「だってあれは・・いや、あっ、とにかくどうぞ、おあがりくださいませ。」
家族4人は、マキノに促されて、年末に座ったところと同じテーブルに座った。
「お昼ご飯は、できるの?」
「はい、できますよ。ランチのレイアウト考えてるところでした。正直に言うと、お客様が来ると思ってなくて、メニューもマニュアルも全然できていないんですけど。」
「時間はかかっても大丈夫。ゆっくりやってね。」
姉妹のお姉ちゃんの寛菜ちゃんが、鼻をくんくんとさせて、マキノがメニューを提示するまでに「カレーが食べたい。」と注文をした。
「私も。」と、子ども達二人はカレーの気分。
「いい匂いがしてるものね。じゃあ、子ども達はカレーで、わたしと達彦さんは、マキノちゃんが今考えてるって言ったランチ。できるのかな?」
「できます。承りました!」
十五穀米も炊けている。カレーは甘口にしてよかった。子ども達の分はすぐできるので、先に出す。煮込みハンバーグのランチの方は、盛り付けを少し悩んでから杉のランチョンボードに乗せカウンターに乗せてから座敷側に回った。履き物をいちいち脱いだり履いたりしなくてはいけないので、着脱しやすいかかとを踏むタイプの靴にしてある。
「お待たせしました。どうかな・・ランチセットはこんな感じで・・。」
「素敵。いいと思う。時間もそんなにかかってなかったし。では、いただきます。」
「はい、どうぞお召し上がりください。」
子ども達は匂いにつられてカレーを希望したものの、大人二人のランチを見て一口ちょうだい、とハンバーグをもらったりしていた。その間に、マキノはぽち袋にお年玉を用意して、子ども達に差し出した。
「少ないけど、気持ちだからね。」
「ありがとう。」
二人は声をそろえた。
「あぁ、気を遣わせちゃってごめんね。」
「いえいえ、ホントに少しだから。」
「でもこれ、ハンバーグとってもおいしい・・。つけあわせのソテーの香りはバジルよね?。」
「そうソテーはバジルです。デミグラスは市販のソースに少し手を加えただけなんです。何から何まで手作りと言うわけにもいかなくて。」
「バランスいいね、色合いもきれい。・・私も真剣に覚えないとだね。」
「レシピもメニューも一緒に考えてください。あ、達彦さん、遠慮なくごはんのおかわり言ってくださいね。」
「うん。・・いや。いいよ。」
「ところで、この仕入れた分のレシートとか、取ってある?」
「はい。取ってあります。整理してないけど。」
「そのまま敏ちゃんに渡してしまえばそれで大丈夫。彼女はとっても便利で頼りになるからね。でも自分でも把握したほうがいいから、習ってみれば?」
「勉強か。そうですね。しなくちゃいけないか・・。あ、コーヒーはいかがですか?」
「もちろん、いただくわ。」
食後は、子ども達にはアップルのジュースとフィナンシェを、大人にはコーヒーを出した。マキノも一緒にコーヒーを飲みながら座り込んでおしゃべりしていたら、また玄関が開いて、朝市でよく見る近所のおばさん2人が入ってきた。
「いらっしゃいませ!」
「マキノちゃんおめでとう。お店はじまったんだね。立派な看板だねぇ。」
「楽しみにしてたのよ。コーヒーいただくわ。」
「イズミちゃんタツヒコ君おめでとう。本年もよろしく・・」
ご近所で顔見知りどうしなので、新年のあいさつが飛び交う。お正月でヒマを持て余して散歩しているところに看板が目に入ったらしい。
「きれいに改装できたのねぇ。私は紅茶、ミルクティーで。」
「はい。かしこまりました。」
マキノがコーヒーと紅茶を出していると、食事を終えたイズミさん達が立ち上がった。
「私、手伝おうか? 達彦さん、子ども達のこと、お任せしていい?」
達彦さんは黙ってうなずいて、子ども達2人を連れて店から出て行った。
「じゃあ、マキノちゃんお勘定。」
残ったイズミさんがお勘定を催促した。いや、こんなに近い人からお金をもらうなんて・・と断ろうとしたが、イズミさんは「ダメですよ。」と言ってメニューに書いた金額を支払い、そのままカウンターの中へ入ってきた。
イズミさんが仕事をしてくれるなんて想定外だが、実はとてもありがたかった。一人で迷って試行錯誤ばかりしていると、仕上がりを見てもらうだけでも安心感がある。
手伝っていただくことは予定になかったが、これはれっきとしたお仕事だ。
仕事をしていただく限りはタイムカードをつけようと思う。マキノはこっそりメモに時刻を書いた。
食器を洗ってから、イズミさんと二人で、これまでの練習を振り返りながらこまごまとした準備の作業をしはじめた。ナプキンを畳んだり、パスタのソースを煮込んだり、年末に買った八朔でマーマレードを仕込んだり。
お昼時も超えてしばらくしたころに、今度は仁美さんと敏ちゃんが2人揃って来てくれた。
「マキノちゃん、おめでとう。」
「おめでとうございますー。本年もよろしくお願いします。」
「こちらこそ。じゃあ、私はコーヒーをいただくわ。」
「私はココア。これは私たちから、ささやかなお祝い。」
敏ちゃんが三つ編みに仕立てたパキラを玄関の中に置いた。
「うわあ立派な・・。ありがとうございます。」
「マキノちゃん。一人で抱え込まないで、気楽に呼んでいいのよ。冬休みはお母さんが家にいないといけませんとか、言ってたものね。気を遣いすぎだよ。」
マキノは、敏ちゃんの言うとおり、冬休みが終わって学校が始まった頃から、パートで来てもらうようお願いするつもりだった。でも、主婦の3人組は、毎日というわけでもないので冬休み中でも大丈夫だと言う。お言葉に甘えて、今後の勤務体系とシフトを話し合うことになった。それぞれの都合をすり合わせて3人は早速明日から順番に手伝いに来てくれることになった。土曜と日曜の人員確保は、仁美さんの姪っ子さんのお友達二人をアルバイトスタッフにと打診していて、その子たちがやる気のある返事をくれている。
敏ちゃんからも、経理関係の指摘が飛んできた。
「売上伝票はつけてるの?レシートや領収書だけは、失くさずに全部残しておいてね。」
「はい。イズミさんにも言われました。」
「お家賃がいらないとはいえ、借入金を返済する為にはある程度の売り上げ目標を定めないとね。安くしたい気持ちはわかるけど、利益を常に意識して大安売りはしちゃだめよ。」
「はい。わかってます。」
しばらくすると、今度は朝市で見かける人たちが3人来てくれて、そのたったの3人のお客様のために一気にバタバタし始めた。朝来てくれたおばちゃん2人が宣伝をしてくれたようだ。
そして夕方に、万里子姉と母さんがお店にたずねてきてくれた。
「わぁ、母さん、万里子姉、いらっしゃい~。」
「いらっしゃい~じゃないよ。手伝うつもりだったのに、ひっそり開業しちゃって。」
万里子姉からは早速文句がとんできた。
「準備しながらの手探り開業だもの。手伝ってもらえることもあんまりないんだよ。」
イズミさんと、仁美さん敏ちゃんに家族を紹介して挨拶を交わす。母さんは目を細めて言った。
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