僕は骨が好きだ。大好きだ!

まいまい@”

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3章 僕の骨休めな日々

10.ぷるんぷるんな骨が、あるとは!と、その青年は言った。

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 僕は骨が好きだ。
 今はまだ動物や魔物しかいないが、だいぶ賑やかになってきた。
 僕は骨に囲まれている。
 それは楽園だった――


 魔法の特訓をする日々で、下僕の骨も増えてきた。魔法を使うのは楽しいが、あまり根を詰めてもよくない。
 僕はリサを連れて街へ行こうと計画を立てた。たまには大きな街にでも行って、デートを楽しみたかったのだ。

 街へ行くにあたって僕はフードつきのローブを身にまとう。僕は魔の気配を手に入れているので、顔を隠してしまえばそう簡単に人間だと分からなくなる。顔を隠さず街を歩いても平気だとは思うが、「人間だから」という理由でやってくるトラブルを避けるためにも隠しておくに越したことはないだろう。

「街に行ったら、かわいい服を買ってあげるからね」
 魔物や動物を狩ってその肉を売り、多少のお金はあった。あまり大層な物は買うことはできないが、ちょっとした感じの服なら僕の手でも買うことができるだろう。

「私は、衣服なんて……このローブでも十分、立派なのに」
 リサも僕と同じローブを身にまとっている。彼女の美しい肢体を他の者にさらしたくなかったからだ。しかし、こんな古いローブでは彼女に申し訳がない。

「こんな味けないローブじゃなくて……ドレスとまではいかないけれど、僕のリサには、かわいくあってほしいんだ」
 僕はそう言って、彼女の額にキスをする。それに、自分が買った服を脱がせるのも、なかなか乙なことなのだ。


 領主さまの館から、その街までは少し距離がある。僕は荷台を借りて出発した。荷台に乗るのも久しぶりだ。
 人通りのない閑散とした道を走っていると、魔物の死骸がひとつ落ちていた。死後数日は経っているだろうか、他の生物に食べられたあとが見える。

「なんだろう、このぷるぷるした大きな魔物は」
 饅頭のような半球型、そこから伸びる数本の触手、まるでクラゲである。

「それはブロブという魔物ね。この辺ではあまり見ない魔物だけれど、迷いこんで力尽きることって多いのよね」
 生息地から離れ迷いこんだ魔物の多くは、食べ物が合わずに死んでしまうと言う。この魔物もそうした一種なのだろう。

「ブロブ? まぁとにかく、魔法かけてみよう」
 死骸を見つけたら、即、魔法。これが上達のための鍛錬だ。上達した僕の魔法は、その生物の「骨」に働きかける。骨がない生物ならば、魔法は不発に終わってしまうが、骨が存在するならば、肉塊から生まれてくるのだ。
(ちなみに、海産物が手に入った時、興味本位で軟体動物にその魔法をかけたことがある。そうしたら、嘴のみの生き物になってしまった。移動はできないが、強力なかみつき攻撃ができるので、護身用にリサに持たせている)

「このくらいの大きさなら、僕のレベルでも大丈夫かな」
 死骸の解体は僕の趣味だが、どう解体したらいいのか分からない生物は、魔法に頼って骨を露わにするしかない。この辺では見かけない魔物の屍骸に、僕はその魔法をかけたのだ。


 その結果――


「ぷるぷるだぁ、こんな、ぷるんぷるんな骨が、あるとは!」
 どうみても骨のない軟体系の生き物に見えたので、魔法も不発に終わると思っていた。しかしこの星の生命は地球の常識を凌駕する。
 まさか骨があるとは思わなかった。思いもかけない骨に出会うとは。カルシウムではなく、コラーゲンでできたゼリー質の骨。僕はカルシウムではない骨に、生命の神秘と斬新さを感じてしまう。

「あぁ、あぁ……この世界は最高だ! こんなものが、こんなものまで骨だなんて」
 僕はブロブの骨を両手で抱きしめる。身が無くなったために、中身が空洞の風船のような形になったが、その分、強い弾力を返してくる。
 半球のブロブはとても座りやすそうで、僕はその骨に埋もれるように身を委ね、その柔らかさを満喫する。

「これブロブの……骨なの?」
「僕もびっくりした。何事も挑戦だね。この弾力、本当に気持ちいいんだよ。リサも座ってみなよ」
 僕は立ち上がり、リサにブロブを譲る。

「じゃあ、お言葉に甘えて……」
 恐る恐るブロブに触れるリサ。
「わぁ、柔らかい」
 心地を確かめたリサは、ブロブの上に腰を下ろす。リサの大腿骨が坐骨が、柔らかなブロブに埋もれていく。

「座るのは、なかなか難しいのね」
 ブロブに弾力は強いので、うまく体を支えないと落ちてしまいそうになるのだ。バランスボールに座るような感じと言ったほうがわかりやすいだろうか。
 リサはバランスを取るためにブロブに跨った形になる。それでも体は不安定に揺れてしまう。
 前後左右に揺れるリサ。その腰を振る動きに、僕のいやらしい妄想が騒ぎ立てる。

「これは……なかなか……」
 なんだか変な気分になってくる。
 僕はブロブに命じて、骨触手をリサの大腿骨に巻きつけるように言う。それと同時に僕はリサの背後から、ぎゅ、と抱きしめた。下半身をブロブに、上半身は僕が拘束する形になる。

「えっ、ツトム。な、なに?」
「だってリサが……色っぽく見えてきて。誰もいないのだから、ちょっとだけ、ね?」
「こっ、こんなところで?」
 僕は困惑するリサの頸椎を舐めまわす。
「……あっ」
 リサは首をすくめる。僕は第一、第二と順に第七頸椎まで味わっていく。
 同時にリサの大腿骨の付け根に右手を添える。右手の指で、リサがイイ反応をする場所を抜き差しする。

「あっ、あぁん、ああ、あぁっ」
 骨盤を突き出し、リサはよがる。しかし、下半身をブロブに抑えられいるので、この快感から逃れることはできない。

 僕はリサを攻め続けた。

「あっ、あん!  あ、やっ、あぁん!」
 リサの口からは、絶えず甘い声が溢れ出ている。それはだんだんと悦びの色を帯びてくる。

「あっ、ゃっ!  やあぁっ! あ、あ、いやぁあん!」
 ――僕はそこで、すべての動作を止めた。

「ぁっ……?」
 もう少しで、絶頂を迎えるはずであった。これから、というところで、波のように押し寄せていた快感が止んでしまったのだ。
 突如止められて、リサはどう思っただろう。

「イヤ、なんでしょ。そんな残念そうな顔して。本当は気持ちよかった?」
「……っ」
 恥ずかしさに、顔をそむけるリサ。
 皮膚があったら、かぁっと顔が熱くなっているに違いない。初心なリサはまだ「気持ちイイ」と感じたまま素直に言葉に出せないのだ。
 それを分かっている僕はイジワルを続ける。

「どうしてもって言うなら……正直な気持ち、言ってごらん。どうだった? 気持ちよかった? 気持ちよくして欲しい? 言ってごらん」
 リサが敏感に感じる場所をわざと外れるように愛撫でをはじめる。

「もっと気持ちよくなりたい?」
 達さないように、リサの性感帯の周辺を刺激するように、僕はそうっと優しくリサの骨を愛でる。

「ん……、ん……、はぁ……」
 甘い声をあげているものの刺激は弱いので、物足りなく感じていることだろう。

「どう、気持ちイイ? それとも足りない?」
「……っ」
 僕の指先が与える刺激に集中していたであろうリサに、語りかける。

「リサはどうして欲しい?」
「……んっ」
 リサは我慢するようなくぐもった嬌声をあげる。僕が与えるモノだけでは足りないのか、自ら腰を動かしていることをリサは気がついているだろうか。

「リサは、ココ、好きだよね」
 ふいに僕は恥骨結合に触れた。
「んんーっ」
 急に訪れた快感に、甲高い声とともにリサの腰が跳ねる。
 そして再び緩やかな愛撫でに戻る。その繰り返しである。

「気持ちイイ?」
「……っ ……っ ……ん、ん。……っ んんっ!」
 交互に訪れる快楽は、リサの心を確実に落としていく。
 羞恥と快感に揺れる様子を、僕は堪能した。

 
「ん、あぁ……して……」
 何度目かの緩急の後、リサは喘ぎとは異なる声を発した。

「なあに?」
「……して……」
「して? 何を」
 突き上げそうになる気持ちを抑え、僕はリサに問う。

「私を……気持ちよく、して? ね、お願い」
 伺うように首を傾げ、小さく震えかすれた声で、リサはそう強請った。

(うわ、やばっ。たまんない)
 陥落したのは僕のほうだったかもしれない。

 僕はリサの拘束を解き、ブロブの上に仰向けに寝かせる。そして、リサの脚を開きながら腰を持ち上げて宙に浮かせた。

 僕の腰は前へ後ろへと、ゆっくり律動を始めた。

「あっ、あん!  やっ、ツトム! あぁ、ああんっ」
 何度か突き上げてやると、その度にリサの体は震える。
 リサが悦びの声を上げる度に、僕の突き入れる腰の動きが増していく。
 僕は荒い息を吐きながら、ただただ無心に腰を振っていた。

 押さえつけている大腿骨の向こう側で、リサは揺れている。
 揺らして、揺らして。喘いで、喘いで。
 声の限り喘いで――

 僕は、最後の仕上げとばかりに何度も腰を打ち付け、リサに欲望を解き放ったのだった。
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