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後日談
本音3
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それから2日間、私たちは船の中の暮らしを楽しんだ。船の中には、色んな国のお洋服も置かれていて、ある時はシオン様が大量に買い込もうとするのを止めたり、またある時は買ってもらったドレスでコンサートに行ったりした。何より出立前のシオン様の言葉は本当で、何かと理由をつけて、私はキスされてばかりいた。とってもとっても幸せで、こんなに幸せでいいんだろうか、そんなことを思ってしまうくらい。でも、一つだけ不安もあった。
シオン様は、ずっと私を優先してくれる。それこそ、自分のことをおざなりにするくらい。
さっきだって、そう。
「大丈夫?ちゃんと楽しめてるかい?」
「はい!とても」
「それなら良かった。君の幸せが、僕の幸せだよ」
幾度も繰り返す最後のセリフ。私はずっと引っかかりを覚えていた……シオン様にだって、楽しんでもらいたい。幸せを、感じてもらいたい。思えば私は、未だシオン様の好きなことすらよく知らない。夜、寝室、ベッドの上。意を決して、声をかける。
シオン様は、ずっと私を優先してくれる。それこそ、自分のことをおざなりにするくらい。
さっきだって、そう。
「大丈夫?ちゃんと楽しめてるかい?」
「はい!とても」
「それなら良かった。君の幸せが、僕の幸せだよ」
幾度も繰り返す最後のセリフ。私はずっと引っかかりを覚えていた……シオン様にだって、楽しんでもらいたい。幸せを、感じてもらいたい。思えば私は、未だシオン様の好きなことすらよく知らない。夜、寝室、ベッドの上。意を決して、声をかける。
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