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家宝決定〜!!!
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「じゃあ、えっと、お隣失礼しますね」
一言断ってから、レウザン様の隣に腰掛ける。ルディーも私の隣に座る。どちらも、間には1メートルもない。いい香りがする。確実にする。ひとつは香水ほど強くはないけどさっぱりとしていて、どこか気品溢れる香り。もう片方は、どこかのバーを思わせる深い大人びた香り。授業なんて、頭に入るはずもなかった。
そんな風に隣からの情報処理に頭を必死に働かせていると、突然耳元で声がした。
「ヴィヴェルーナって名前、とても綺麗だと思うけど、少し長いから……オレもヴィーって呼んでいいかな」
否応なしに顔が赤くなる。声が!いい!!!でもそこで固まったら負けな気がして。私は出来るだけ平静を装った顔でにっこりと笑う。
「もちろんです、ルデレ先輩」
「えーっ、そこはルディー先輩でいいのに」
「先輩は先輩ですから」
振りまいてくる色気を全力で避けて。私は努めて冷静に答えた。すると、反対側からすっと紙が差し出される。これはもしかして手紙……では……???プルプルする手で紙を開く。そこには「うるさい。集中しろ」とだけ書いてあった。
「レウザンってば頭固いよねえ。ちょっとくらいいいじゃん?」
ルディーの言葉など頭に入らない。私は穴があきそうなほどそれを眺めた。え、達筆すぎるし、本人直々に書いてくれたって……え?家宝にする他なくない?大切に大切に折りたたんで、私はポケットにそっとそれをしまい込んだ。
一言断ってから、レウザン様の隣に腰掛ける。ルディーも私の隣に座る。どちらも、間には1メートルもない。いい香りがする。確実にする。ひとつは香水ほど強くはないけどさっぱりとしていて、どこか気品溢れる香り。もう片方は、どこかのバーを思わせる深い大人びた香り。授業なんて、頭に入るはずもなかった。
そんな風に隣からの情報処理に頭を必死に働かせていると、突然耳元で声がした。
「ヴィヴェルーナって名前、とても綺麗だと思うけど、少し長いから……オレもヴィーって呼んでいいかな」
否応なしに顔が赤くなる。声が!いい!!!でもそこで固まったら負けな気がして。私は出来るだけ平静を装った顔でにっこりと笑う。
「もちろんです、ルデレ先輩」
「えーっ、そこはルディー先輩でいいのに」
「先輩は先輩ですから」
振りまいてくる色気を全力で避けて。私は努めて冷静に答えた。すると、反対側からすっと紙が差し出される。これはもしかして手紙……では……???プルプルする手で紙を開く。そこには「うるさい。集中しろ」とだけ書いてあった。
「レウザンってば頭固いよねえ。ちょっとくらいいいじゃん?」
ルディーの言葉など頭に入らない。私は穴があきそうなほどそれを眺めた。え、達筆すぎるし、本人直々に書いてくれたって……え?家宝にする他なくない?大切に大切に折りたたんで、私はポケットにそっとそれをしまい込んだ。
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