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フィリちゃん馴染みの布屋さん
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みんなで買い食いをして、談笑して。気付けばフィリちゃんの話していた布屋さんにたどり着く。
カランコロンと、軽い音が響いた。
「おばさん、久しぶり!」
「おやまあまあ、フィリちゃんにレフラル……かい?随分と大きくなったねえ!」
「わっ、本当ですか?」
馴染みのようで、感じのいいおばさんはそのまま私たちに目を向ける。
「友達かい?いいねえ、若いってのは。さ、この店にあるもんはどれも一級品だよ!いっぱい見とっとくれ!!!」
頭を下げて早速店内を物色し始める。布以外にも、可愛らしい小物が多い。レースのハンカチにパッチワークのお財布。新郎新婦がセットになったテディベア。ついついフィリちゃんと一緒に見ていると、時間を忘れてしまって。
「あら、リーシェンはどこ?」
フィリちゃんの一言で、はっとなる。慌てて店内を見回せば、確かに姿がない。アンジエにレフラルも、広い店内、見ている場所が違っていて気づかなかったらしい。みんなが焦った声を上げ始めると、外の様子を見に行っていたらしいおばさんが何の気なしに言う。そういえばさっき、一人の男の子が外へ静かに出ていったと。
思わずみんなで駆け出す……みんな?おかしい、原作ではフィリちゃん一人だったはず。何故こんなことに?しかも原作ではリーシェンは一言呟いてから店を出るはず。だからみんな気づくのだ。
でも心配なのは変わらなくて。それに、ここでフィリちゃんだけを行かせるのに充分な理由を思いつけなくて。私はみんなの後を追うしかなかった。
リーシェンは店の角をすぐ曲がったところに佇んでいた。
カランコロンと、軽い音が響いた。
「おばさん、久しぶり!」
「おやまあまあ、フィリちゃんにレフラル……かい?随分と大きくなったねえ!」
「わっ、本当ですか?」
馴染みのようで、感じのいいおばさんはそのまま私たちに目を向ける。
「友達かい?いいねえ、若いってのは。さ、この店にあるもんはどれも一級品だよ!いっぱい見とっとくれ!!!」
頭を下げて早速店内を物色し始める。布以外にも、可愛らしい小物が多い。レースのハンカチにパッチワークのお財布。新郎新婦がセットになったテディベア。ついついフィリちゃんと一緒に見ていると、時間を忘れてしまって。
「あら、リーシェンはどこ?」
フィリちゃんの一言で、はっとなる。慌てて店内を見回せば、確かに姿がない。アンジエにレフラルも、広い店内、見ている場所が違っていて気づかなかったらしい。みんなが焦った声を上げ始めると、外の様子を見に行っていたらしいおばさんが何の気なしに言う。そういえばさっき、一人の男の子が外へ静かに出ていったと。
思わずみんなで駆け出す……みんな?おかしい、原作ではフィリちゃん一人だったはず。何故こんなことに?しかも原作ではリーシェンは一言呟いてから店を出るはず。だからみんな気づくのだ。
でも心配なのは変わらなくて。それに、ここでフィリちゃんだけを行かせるのに充分な理由を思いつけなくて。私はみんなの後を追うしかなかった。
リーシェンは店の角をすぐ曲がったところに佇んでいた。
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