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後日談
レフラルの恋物語7
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何の気なしに歩いた先はCDショップ。サラさんが色々と教えてくれる中、ある集団が声をかけてきた。
「サラじゃん。こんないいとこの坊ちゃんみたいなやつ連れてなにしてんの?」
サラさんと同じ系統のファッションを身につけた男性たち。ざっと5人ほど。サラさんが僕を背後に隠したのがわかった。
「アンタらには関係ない……そもそももう話しかけんなっつったでしょ」
「いいじゃん、ちょっとくらい。男の趣味も変わっちゃって~何、誑かして遊んでんの?」
「!ちがっ……」
「違います!」
一歩、前に出た。足は震える。体も震える。でも、でも前に出なきゃ。
「僕はサラさんの恋人です。これ以上デートを邪魔しないでください。人呼びますよ」
「……ああ゛?」
「もう一度言います。人呼びますよ」
「……めんどくせえのとまた付き合ってんな~、ああしけた。萎えた」
ぞろぞろと去っていく集団。危機は逃れた、らしい。どっと肩の力が抜ける。足元、踏ん張れない。そのままへにゃへにゃとへたりこんでしまう。
「あはは……最後までカッコつけたかったんですけど」
「……じゅーぶん」
よいしょと僕より幾分薄い肩を借りて、僕たちはその場を後にした。
適当なカフェに入って一旦落ち着いて。サラさんが話し出した。
「サラじゃん。こんないいとこの坊ちゃんみたいなやつ連れてなにしてんの?」
サラさんと同じ系統のファッションを身につけた男性たち。ざっと5人ほど。サラさんが僕を背後に隠したのがわかった。
「アンタらには関係ない……そもそももう話しかけんなっつったでしょ」
「いいじゃん、ちょっとくらい。男の趣味も変わっちゃって~何、誑かして遊んでんの?」
「!ちがっ……」
「違います!」
一歩、前に出た。足は震える。体も震える。でも、でも前に出なきゃ。
「僕はサラさんの恋人です。これ以上デートを邪魔しないでください。人呼びますよ」
「……ああ゛?」
「もう一度言います。人呼びますよ」
「……めんどくせえのとまた付き合ってんな~、ああしけた。萎えた」
ぞろぞろと去っていく集団。危機は逃れた、らしい。どっと肩の力が抜ける。足元、踏ん張れない。そのままへにゃへにゃとへたりこんでしまう。
「あはは……最後までカッコつけたかったんですけど」
「……じゅーぶん」
よいしょと僕より幾分薄い肩を借りて、僕たちはその場を後にした。
適当なカフェに入って一旦落ち着いて。サラさんが話し出した。
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