小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

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あつい夏はみんなで大ぼうけん

小助くんとこん虫たちのおすもう

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 土ひょうへ入った小助は、おすもうで力くらべをしようと大きなかぶと虫と向かい合っています。かぶと虫のほうも、自分のほうが強いことをしめすためにもまけるわけにはいきません。

「はっけよい、のこった!」

 お母さんグマのかけ声ではじまると、小助はかぶと虫をつかんで土ひょうの外へ出そうといっしょうけんめいにおしています。

「うんしょ! うんしょ! うんしょ!」

 力いっぱいにおしている小助ですが、かぶと虫は自分の角で目の前のあいてにつき出しました。小助は、かぶと虫が角でついてくるのをひっしによけています。

 そして、小助はかぶと虫の角をりょう手でつかみながらふたたび力強くおしはじめました。

「や、やめてくれ! 角がおれそうに……」
「う~んしょ! う~んしょ!」

 さいごは、小助によって大きなかぶと虫を土ひょうの外へおし出しました。かぶと虫にかつと、小助は大よろこびでピョンピョンととびはねています。

「あんなに強いぼうやの力には、さすがのわしもまいってしまうなあ」

 かぶと虫あいてにかった小助ですが、つぎにあらわれたのは頭のほうに大きなはさみをもっているくわがた虫です。

「さあ! このおれにかつことができるかな?」
「わ~い! くわがたむち(くわがた虫)! くわがたむち!」

 くわがた虫は、じまんのはさみではさむしぐさを小助の前で見るとすぐに土ひょうの中へ入りました。小助のほうも、大すきなくわなが虫とおすもうでたたかおうと土ひょうで向かい合っています。

「はっけよい、のこった!」

 おすもうがはじまると、くわがた虫がいきなり小助を自分のはさみではさみました。小助は、りょううでのすさまじい力ではさみをあけようとしています。

「うぐぐぐぐぐぐっ! うぐぐぐぐぐぐぐぐぐっ……」
「はっはっは! このはさみはちょっとやそっとじゃあけることができないぞ」

 くわがた虫は、見うごきがとれない小助のすがたを見ながら大わらいをしています。しかし、小助はありったけの力を出しながらくわがた虫のはさみをあけることができました。

「こじあけることができないはずのはさみが……。な、なぜだ……」
「うんしょ! うんしょ! う~んしょ!」
「わわわわっ! こんなことしたらひっくりかえって……」

 小助は、はさみをりょう手でつかむとくわがた虫を力いっぱいにおこし上げています。そして、そのままいきおいよく後ろへひっくりかえしました。

「く、くやしい! せっかくかてると思ったのに……」

 くわがた虫は、ひっくちかえったままでくやしがっています。これを見た小助は、くわがた虫を後ろからおし上げて自分ですすむことができるようにもどしました。

「おれのためにやさしくしてくれるとは……。本当にありがとうね」
「またおちゅもう(おすもう)! またおちゅもう!」
「お、おすもうはもうかんべんな……」

 さすがのくわがら虫も、かわいくて元気いっぱいの小助の前ではタジタジのようです。
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