小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

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あつい夏はみんなで大ぼうけん

しまのたきのてっぺんからのとびこみ

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「もう目をあけてもいいですよ」
「わあ~っ! 元にもどった!」

 小助たちが目をあけると、元のすがたにもどって大よろこびしています。そんな小助たちに、トビたちがとっておきのばしょへあんないしようとしまのおくへとんでいきます。

 小助たちは、トビたちの後をついて行こうとしまの中をおくのほうへすすんでいます、やがて、岩でおおわれた山からながれおちるたきが小助たちの目に入ってきました。たきのながれる音を聞いて、小助は大よろこびしながらとびはねています。

「わ~い! たきだ! たきだ!」

 小助は、たきがながれおちるがけの上から池の中へとびこむのが大すきです。早くそのばしょへ行こうと森の道をかけすすむ小助のすがたに、他のどうぶつたちもすぐに後ろからついていきます。

「ぼうや、そんなにあわてたらケガをするわよ」

 クマやオオカミのお母さんは、前をすすむ小助にちゅういしようとことばをかけています。しかし、そのことばは小助の耳に入っていません。

 さらにすすむと、岩山からながれるたきの手前に大きな池があらわれました。たきの水は、すべてこの池の中へたたきつけられます。

 すると、小助はまちきれずに大きな池に向かってかけ出すとそのまま水中へよびこみました。あつい夏の日ざいの中でも、小助は池の中に入ってとても気もちよさそうです。

「ふふふ、しょうがないわね」

 すぐ近くには、大きな池のほとりへ行くことができる小さな道があります。どうぶつたちは、こすけのようすを見ながら池のほとりへやってきました。

「わあ~っ! すごいなあ」

 子グマたちは、池のほとりから見える大きなたきのながれる音におどろいています。海にかこまれたしまのおくにも、みんながくらす山おくのようなけしきが広がっています。

 小助のほうも、大きなたきへ向かうとちゅうに出むかえてくれるお魚たちを楽しそうにながめています。やがて、小助の目の前に大きな音をとどろかせるでっかいたきがせまってきました。

「うんしょ! うんしょ!」

 たきのてっぺんまでは、ごつごつとした岩がつづいています。けれども、小助はそんなことを気にすることなくかわいいうごきで手足をつかいながらのぼりつづけています。

「う~んしょ! うぐぐぐぐぐぐっ……」

 小助は、手をのばしてつかみながら岩かべをいっしょうけんめいにのぼっています。このようすに、お母さんグマは小助のことを重いながらたきのほうを見つめています。

 そして、小助がてっぺんへたどりつくとすぐにまわりのほうを見回しました。岩山からながめると、青い海にうかぶしまがぜんぶ見えます。

「わ~い! おっきい! おっきい!」

 小助はしまをぜんぶ見わたすと、大きな池のほうへ向かってとびこもうとかけ出しました。そして、空中で2回つづけてぐるぐると回ると一気に大きな池へとびこんでいきました。

 池の中へ元気いっぱいの水しぶきを上げると、小助はすぐに水中から顔をだしてみんなのほうへ手をふっています。

「わあっ! すごいなあ」

 どうぶつの子どもたちは、小さい体でたきのてっぺんからとびこむことができる小助のすごさをかんじています。そして、小助はみんなのところへもどるとすぐにお母さんグマにだきつきました。

「ぼうや、大じょうぶだったかな?」
「うん! 大じょうぶ! 大じょうぶ!」

 お母さんグマは、いつもかわいい小助のえがおをやさしく見つめています。すると、小助はいつものおねだりをしようと元気な声を挙げました。

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」
「ふふふ、しょうがないわね」

 こうして、小助はお母さんグマのおっぱいをすぐにのみはじめました。いっぱいあそんでいたおかげで、小助ははおっぱいをいつもよりもたくさんのみつづけています。

「ぼうや、おしっこは?」

 これだけおっぱいをのんでいるとおしっこのことがしんぱいになりますが、小助はそんなことを気にしていません。やがて、おっぱいをのみおえた小助はお母さんグマからやさしい声をかけられました。

「それじゃあ、だっこしようかな」
「だっこ! だっこ!」

 お母さんグマにだき上げられた小助は、手足をバタバタさせながらうれしそうな顔つきを見せています。そして、クマのお母さんがいつもかわいい小助のえがおを目の前で見ていたその時のことです。

「ジョパジョパジョパジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョジョジョジョジョ~ッ」

 小助は、元気いっぱいのおしっこをお母さんグマの顔へいきおいよくめいちゅうさせてしまいました。いきなりのめいちゅうにびっくりしたお母さんグマですが、このくらいで気にすることはまったくありません。

「ぼうや、おしっこたくさん出ちゃったね」
「おちっこ(おしっこ)出た! おちっこ出た!」

 おっぱいをのんでおしっこをしちゃった小助のかわいいすがたに、クマのお母さんもえがおでじっと見つめています。このようすは、空をとんでいるトビたちにもつたわっています。

「小助くんの元気さにはまいってしまうなあ」
「あれだけ元気いっぱいの子どもなんだし」」

 小助の元気でかわいい声は、夏の青空に向かってやさしくひびきわたっています。
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