小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

文字の大きさ
347 / 347
小助くんと山おくの秋

秋のイモほりでイノシシとのおすもう

しおりを挟む
 この日は、小助が楽しみにしているイモほりです。

 大きなイモを食べるのが大すきな小助は、竹かごをせおってイモばたけへ向かって走っています。ワン太も、小助のすぐ後ろをついていきます。

「そんなにいそがなくても大じょうぶだよ」

 お母さんは、木ぐわをもって歩きながら小助たちのようすをじっとながめています。

 イモばたけへとびおりた小助は、さっそくイモを自分の手でほり出そうとしています。すると、はたけの中からでっかいイモがつぎつぎとあらわれました。

「かあちゃ! かあちゃ! イモ! イモ! イモ!」

 小助の元気な声に、お母さんはすぐにイモばたけの中へ入ってそばへやってきました。小助のりょう手にもっているのは、自分でほり出したばかりの大きなイモです。

「「小助くん、こんなにでっかいイモが出てくるなんてすごいねえ」
「でっかいイモ! でっかいイモ!」

 とれたてのイモを竹かごの中へ入れると、小助はふたたび手で土をほりながら大きなイモを見つけようとさがしていきます。お母さんのほうも、木ぐわをつかってほりながらイモがあるかどうかいっしょうけんめいになります。

 そんなイモほりの時に、イノシシのすがたが何びきもあらわれてきます。イノシシは、イモ畑をあらしにくることも多いやっかいものです。

 小助たちがイモほりをしていると、大きなイノシシ3びきがつぎつぎとイモ畑へ入ってきました。これに気づいた小助は、イノシシたちのそばへよってきました。

「いっちょにおちゅもう(いっしょにおすもう)! いっちょにおちゅもう!」

 どんなにやっかいものがあいても、小助にとっては大すきなおすもうで力くらべをしたがっています。

「おい! こんなところでじゃましやがって」
「おちゅもう! おちゅもう! おちゅもう!」」

 イノシシは、フウッフウッと小助の前でこうふんしているようすです。そんな中でも、小助は目の前にいるイノシシと向かいあいながらかまえています。

「えいっ!」

 おすもうがはじまると、小助はイノシシのとっしんを力いっぱいに食い止めています。そこから、小助はいのししをしょう手でもち上げるとそのまま大きくなげとばしました。

「わっ! わわわわわっ!」

 おすもうで手前にいたイノシシにかつと、小助はのこり2ひきのイノシシをあいてにおすもうをしようとします。しかし、イノシシたちは小助の力強さにあわててイモばたけから走りさっていきました。

 こうしてイモばたけをまもった小助は、はたけからたくさんのでっかいイモをほり出すたびに竹かごのほうへ入れていきました。お母さんがほった大きなイモもいれると、竹かごはいつの間にかいっぱいになりました。

「きょうはこれくらいでやめようかな。ほり出してしないところはまたつぎの時ということで」
「やきイモ! やきイモ!」
「家へもどったら作ってあげるからね」

 小助は、イモがたくさん入った竹かごをせおうとでっかいイモを食べるようすを思いうかべながら家のほうへ歩いています。お母さんも、小助が元気に歩いているすがたを後ろから見ながらワン太とともに足をすすめています。
しおりを挟む
感想 4

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(4件)

蒼月丸
2024.12.14 蒼月丸

これからが楽しみです!
こちらも新作投稿していますので、お互い頑張りましょう!

2024.12.15 ケンタシノリ

いつもコメントありがとうございます!
小助くんは、冬の寒い時であっても腹掛け1枚で元気いっぱいです(^^)。これからも、小助くんの活躍に期待してくださいね。

解除
蒼月丸
2024.09.15 蒼月丸

面白くて見事です!お気に入り登録しました!
お互い頑張りましょう!

2024.09.22 ケンタシノリ

コメントどうもありがとうございます!
小助くんはまだ2才児だけど、いつも動物たちやかいじゅうたちと自然の中で元気いっぱいに遊んだりするのがいいですね(^^)。
これからも、小助くんの活躍に期待してくださいね!

解除
花雨
2021.08.13 花雨
ネタバレ含む
2021.08.18 ケンタシノリ

いつも作品応援してくれてありがとうございます!
これからも小助君の活躍に期待してくださいね!

解除

あなたにおすすめの小説

14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート

谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。 “スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。 そして14歳で、まさかの《定年》。 6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。 だけど、定年まで残された時間はわずか8年……! ――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。 だが、そんな幸弘の前に現れたのは、 「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。 これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。 描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

童話短編集

木野もくば
児童書・童話
一話完結の物語をまとめています。

左左左右右左左  ~いらないモノ、売ります~

菱沼あゆ
児童書・童話
 菜乃たちの通う中学校にはあるウワサがあった。 『しとしとと雨が降る十三日の金曜日。  旧校舎の地下にヒミツの購買部があらわれる』  大富豪で負けた菜乃は、ひとりで旧校舎の地下に下りるはめになるが――。

【奨励賞】おとぎの店の白雪姫

ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】 母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。 ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし! そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。 小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり! 他のサイトにも掲載しています。 表紙イラストは今市阿寒様です。 絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。

ナナの初めてのお料理

いぬぬっこ
児童書・童話
ナナは七歳の女の子。 ある日、ナナはお母さんが仕事から帰ってくるのを待っていました。 けれど、お母さんが帰ってくる前に、ナナのお腹はペコペコになってしまいました。 もう我慢できそうにありません。 だというのに、冷蔵庫の中には、すぐ食べれるものがありません。 ーーそうだ、お母さんのマネをして、自分で作ろう! ナナは、初めて自分一人で料理をすることを決めたのでした。 これは、ある日のナナのお留守番の様子です。

生贄姫の末路 【完結】

松林ナオ
児童書・童話
水の豊かな国の王様と魔物は、はるか昔にある契約を交わしました。 それは、姫を生贄に捧げる代わりに国へ繁栄をもたらすというものです。 水の豊かな国には双子のお姫様がいます。 ひとりは金色の髪をもつ、活発で愛らしい金のお姫様。 もうひとりは銀色の髪をもつ、表情が乏しく物静かな銀のお姫様。 王様が生贄に選んだのは、銀のお姫様でした。

宇宙人は恋をする!

山碕田鶴
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞/奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。】 私が呼んでいると勘違いして現れて、部屋でアイスを食べている宇宙人・銀太郎(仮名)。 全身銀色でツルツルなのがキモチワルイ。どうせなら、大大大好きなアイドルの滝川蓮君そっくりだったら良かったのに。……え? 変身できるの? 中学一年生・川上葵とナゾの宇宙人との、家族ぐるみのおつきあい。これは、国家機密です⁉ (表紙絵:山碕田鶴/人物色塗りして下さった「ごんざぶろ」様に感謝)

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。