小助くんの小さなぼうけん

ケンタシノリ

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小助くんと夏の出会い

小助くんと草むらの茶色いヘビ

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 森の中では、今日も小助がどうぶつたちといっしょにあそんでいます。小助は、子グマやちびっこオオカミとおすもうごっこをしています。

「うんしょ! うんしょ!」
「ま、まけるもんか……」

 小助があいてにしているのは、5ひきの子グマとちびっこオオカミです。どうぶつたちは何とかしておすもうにかちたいとがんばりますが、小助の力強さによるおしずもうにはかないません。

「あ~あ、まけちゃった……」

 おすもうではどうしても小助がかってしまうので、子グマとちびっこオオカミはおもしろくありません。夏のあつさに、子グマは草むらの向こうにある川へ行きたがっています。

「ねえねえ、川で水あそびをしようよ!」
「わあ~い! みじゅあそび(水あそび)! みじゅあそび!」

 子グマたちのさそいに、小助たちもいっしょに行こうと草むらへ入ろうとします。そんな小助たちの耳に、お母さんグマとお母さんオオカミの声が入ってきました。

「草むらにはヘビがいるから気をつけてね」

 お母さんたちのことばを聞いて、草むらへ入りかけた子グマたちはその場で立ち止まりました。子グマたちは、ヘビがこわくてすぐにげ出した時のことを思い出しました。

「もし、草むらを歩いているとちゅうでヘビがいたら……」
「こ、こわいよう……」

 子グマたちがおびえる中、小助は川へ向かおうと草むらへ入って行きました。

「ぼうや、そこへ行ったら……」

 お母さんグマが大きな声を上げても、小助はヘビがどういうものなのかまったく知りません。小助は、数多くの草木の間をかき分けながら前へとすすんで行きます。

 そんな目の先にある草むらからあらわれたのは、見るからにおそろしそうな茶色いヘビのすがたです。

「おれさまがいるとも知らずにここへ入ってくるとはなあ……」

 茶色いヘビは、小助のうごきを見ながら大きな口をひらきました。その大きな口には、どくをもったするどいきばが見えています。

「ヒヒヒヒヒ、このきばでかみついてくるしむがよい」

 小助は、おそろしいヘビがいるとも知らずにそのまま歩きつづけています。そんな時、きゅうにおしっこがしたくなりました。

「おちっこ(おしっこ)、おちっこ」

 はらがけをおさえながら足をすすめると、茶色いヘビがニョロニョロと近づいてきました。小助は、その場でずっとガマンしていたおしっこをしはじめました。

「ジョパジョパジョパジョパ、ジョジョジョジョジョジョ~ッ」
「わわわっ! や、やめてくれ! いきなりおしっこをかけやがって……」

 小助のおしっこは、おそろしいヘビの顔につぎつぎとめいちゅうさせています。さすがのヘビも、これにはたまらないようすです。

「ジョジョジョジョジョジョ~ッ」
「うわうわっ! こんど会ったらただではすむとは思うなよ……」

 茶色いへびは、小助のおしっここうげきにあわててにげ出しました。小助は、子グマやちびっこオオカミがいるところへもどると大きな声でよびました。

「みじゅあそび! みじゅあそび! 行こう! 行こう!」
「ねえねえ、草むらに茶色いヘビはいなかった?」
「大じょうぶ! 大じょうぶ!」

 小助の元気でかわいい声に、どうぶつの子どもたちはいっしょに川へ行こうと草むらの中へ入って行きました。

「ふふふ、ぼうやはいつも元気いっぱいだね」
「ぼうやといっしょなら、しんぱいしなくても大じょうぶだよ」

 クマとオオカミのお母さんは、はしゃぎながら川あそびに出かける子どもたちのすがたをやさしく見つめています。
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