114 / 347
小助くんと夏の出会い
大きなスイカを食べる小助くんとゴロ太くん
しおりを挟む
さっきまでふりつづいた雨がやむと、お母さんは家の中で大きなスイカを切り分けています。お母さんのそばには、小助がしがみついたままはなれようとしません。
「ねえねえ! スイカ! スイカ!」
「でっかいスイカだけど大じょうぶかな?」
切り分けられたスイカを見て、小助はうれしそうにピョンピョンとびはねています。なぜなら、スイカは小助の大すきな食べものだからです。
そんなようすを、ゴロ太が後ろのほうから見ています。ゴロ太は、スイカがどんなものなのかまだ分かりません。
「スイカって、本当においしいのか?」
「おいちい(おいしい)! おいちい!」
ゴロ太は、スイカを食べるのが楽しみな小助のすがたをふしぎそうに見つめています。お母さんは、黄色いとらがらのふんどしをつけているゴロ太がいることに気づくとすぐに声をかけました。
「ぼうやの名前は?」
「ゴロ太という名前だけど」
お母さんは、2本の角が生えているかみなりの男の子に切ったばかりのスイカを手わたしました。そばでは、スイカをほしがっている小助がだだをこねています。
「スイカ! スイカ! スイカ!」
「小助くんの分もちゃんとあるからね」
小助は、大すきなスイカにさっそくかぶりつきました。ゴロ太は、スイカをほおばるように食べる小助をじっと見ています。
「本当においしいのかなあ」
ゴロ太は自分のスイカをはじめて食べると、そのおいしさにはじめて気づきました。となりにいる小助は、大きなスイカをのこさずにぜんぶ食べきりました。
「スイカ、おいちい! スイカ、おいちい!」
「あんなに大きいスイカをもうぜんぶ食べたのか」
小助がおいしそうに食べるようすを見て、ゴロ太もいそいでスイカを食べきろうとしています。スイカを食べおわった小助は、お母さんにしがみついていつものおねだりをしています。
「ねえねえ! おっぱい! おっぱい!」
「ふふふ、しょうがないわねえ」
お母さんにだかれると、小助はすぐにおっぱいをのみはじめました。小助のかわいい顔つきに、お母さんもやさしいえがおを見せています。
「やっぱり、小助はまだまだ赤ちゃんなんだなあ」
ゴロ太がスイカをぜんぶ食べようとしている間、小助はお母さんのおっぱいをのみつづけています。
その夜、小助とゴロ太はお母さんとともにおふとんの中に入ってねむっています。ゴロ太のゆめの中では、うすぐらい雲にのってかみなりを鳴らしながら雨をふらせています。
「むにゃむにゃ、むにゃむにゃ……」
小助は、カエルたちといっしょに歌おうと大きな池の中へ向かっていきおいよくとびこみました。
つぎの日の朝、きのうとはちがって雲がすくない青空から太ようがてらされています。セミの鳴き声でめをさました小助は、お母さんの前でいつものえがおを見せています。
「てへへ、やっちゃった」
「ふふふ、今日もでっかくてみごとなおねしょをしちゃったね」
小助は、元気いっぱいのおねしょをおふとんにやってしまいました。おねしょをしちゃっても、お母さんは小助のえがおをやさしく見つめています。
そんな時、ゴロ太がとらがらのふんどしをおさえながらしょんぼりしています。ゴロ太のおふとんには、でっかいおねしょがえがかれています。
「雨をふらせるゆめを見ちゃって……」
ゴロ太は、夜中にみたゆめのことを思い出しながら顔を赤らめています。そのようすを見たお母さんは、ゴロ太に語りかけようとしています。
「そんなこと気にしなくても大じょうぶだよ」
「で、でも……」
「お外にほせば、おねしょのおふとんもすぐかわくから」
お母さんのやさしいことばに、ゴロ太もしだいに明るい顔つきにもどりました。
おにわには、小助とゴロ太のおねしょぶとんがならんでほされています。大きな池へかけ出す子どもたちのにぎやかな声は、晴れわたる空に向かってひびきわたっています。
「ねえねえ! スイカ! スイカ!」
「でっかいスイカだけど大じょうぶかな?」
切り分けられたスイカを見て、小助はうれしそうにピョンピョンとびはねています。なぜなら、スイカは小助の大すきな食べものだからです。
そんなようすを、ゴロ太が後ろのほうから見ています。ゴロ太は、スイカがどんなものなのかまだ分かりません。
「スイカって、本当においしいのか?」
「おいちい(おいしい)! おいちい!」
ゴロ太は、スイカを食べるのが楽しみな小助のすがたをふしぎそうに見つめています。お母さんは、黄色いとらがらのふんどしをつけているゴロ太がいることに気づくとすぐに声をかけました。
「ぼうやの名前は?」
「ゴロ太という名前だけど」
お母さんは、2本の角が生えているかみなりの男の子に切ったばかりのスイカを手わたしました。そばでは、スイカをほしがっている小助がだだをこねています。
「スイカ! スイカ! スイカ!」
「小助くんの分もちゃんとあるからね」
小助は、大すきなスイカにさっそくかぶりつきました。ゴロ太は、スイカをほおばるように食べる小助をじっと見ています。
「本当においしいのかなあ」
ゴロ太は自分のスイカをはじめて食べると、そのおいしさにはじめて気づきました。となりにいる小助は、大きなスイカをのこさずにぜんぶ食べきりました。
「スイカ、おいちい! スイカ、おいちい!」
「あんなに大きいスイカをもうぜんぶ食べたのか」
小助がおいしそうに食べるようすを見て、ゴロ太もいそいでスイカを食べきろうとしています。スイカを食べおわった小助は、お母さんにしがみついていつものおねだりをしています。
「ねえねえ! おっぱい! おっぱい!」
「ふふふ、しょうがないわねえ」
お母さんにだかれると、小助はすぐにおっぱいをのみはじめました。小助のかわいい顔つきに、お母さんもやさしいえがおを見せています。
「やっぱり、小助はまだまだ赤ちゃんなんだなあ」
ゴロ太がスイカをぜんぶ食べようとしている間、小助はお母さんのおっぱいをのみつづけています。
その夜、小助とゴロ太はお母さんとともにおふとんの中に入ってねむっています。ゴロ太のゆめの中では、うすぐらい雲にのってかみなりを鳴らしながら雨をふらせています。
「むにゃむにゃ、むにゃむにゃ……」
小助は、カエルたちといっしょに歌おうと大きな池の中へ向かっていきおいよくとびこみました。
つぎの日の朝、きのうとはちがって雲がすくない青空から太ようがてらされています。セミの鳴き声でめをさました小助は、お母さんの前でいつものえがおを見せています。
「てへへ、やっちゃった」
「ふふふ、今日もでっかくてみごとなおねしょをしちゃったね」
小助は、元気いっぱいのおねしょをおふとんにやってしまいました。おねしょをしちゃっても、お母さんは小助のえがおをやさしく見つめています。
そんな時、ゴロ太がとらがらのふんどしをおさえながらしょんぼりしています。ゴロ太のおふとんには、でっかいおねしょがえがかれています。
「雨をふらせるゆめを見ちゃって……」
ゴロ太は、夜中にみたゆめのことを思い出しながら顔を赤らめています。そのようすを見たお母さんは、ゴロ太に語りかけようとしています。
「そんなこと気にしなくても大じょうぶだよ」
「で、でも……」
「お外にほせば、おねしょのおふとんもすぐかわくから」
お母さんのやさしいことばに、ゴロ太もしだいに明るい顔つきにもどりました。
おにわには、小助とゴロ太のおねしょぶとんがならんでほされています。大きな池へかけ出す子どもたちのにぎやかな声は、晴れわたる空に向かってひびきわたっています。
0
あなたにおすすめの小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
まほうのマカロン
もちっぱち
絵本
ちいさなおんなのこは
貧しい家庭で暮らしていました。
ある日、おんなのこは森に迷い込み、
優しいおばあちゃんに出会います。
おばあちゃんは特別なポットから
美味しいものが出てくる呪文を教え、
おんなのこはわくわくしながら帰宅します。
おうちに戻り、ポットの呪文を唱えると、
驚くべき出来事が待っていました
はじめて言葉を話した青年
藤本夏実
絵本
言葉はどうやってうまれたかを考えたことはありますか?言葉の起源を考え、人との交わり方を気にしながら、書きました。はじめて言葉を話しだしたら、こんな感じかなと思います。
宇宙人は恋をする!
山碕田鶴
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞/奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。】
私が呼んでいると勘違いして現れて、部屋でアイスを食べている宇宙人・銀太郎(仮名)。
全身銀色でツルツルなのがキモチワルイ。どうせなら、大大大好きなアイドルの滝川蓮君そっくりだったら良かったのに。……え? 変身できるの?
中学一年生・川上葵とナゾの宇宙人との、家族ぐるみのおつきあい。これは、国家機密です⁉
(表紙絵:山碕田鶴/人物色塗りして下さった「ごんざぶろ」様に感謝)
冒険者ではない、世界一のトレジャーハンターになる!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」宝船竜也は先祖代々宝探しに人生を賭けるトレジャーハンターの家に生まれた。竜也の夢は両親や祖父母のような世界1番のトレジャーハンターになる事だ。だが41年前、曾祖父が現役の時代に、世界に突然ダンジョンが現れた。ダンジョンの中でだけレベルアップしたり魔術が使えたりする上に、現れるモンスターを倒すと金銀財宝貴金属を落とす分かって、世は大ダンジョン時代となった。その時代に流行っていたアニメやラノベの影響で、ダンジョンで一攫千金を狙う人たちは冒険者と呼ばれるようになった。だが、宝船家の人たちは頑なに自分たちはトレジャーハンターだと名乗っていた。
瑠璃の姫君と鉄黒の騎士
石河 翠
児童書・童話
可愛いフェリシアはひとりぼっち。部屋の中に閉じ込められ、放置されています。彼女の楽しみは、窓の隙間から空を眺めながら歌うことだけ。
そんなある日フェリシアは、貧しい身なりの男の子にさらわれてしまいました。彼は本来自分が受け取るべきだった幸せを、フェリシアが台無しにしたのだと責め立てます。
突然のことに困惑しつつも、男の子のためにできることはないかと悩んだあげく、彼女は一本の羽を渡すことに決めました。
大好きな友達に似た男の子に笑ってほしい、ただその一心で。けれどそれは、彼女の命を削る行為で……。
記憶を失くしたヒロインと、幸せになりたいヒーローの物語。ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:249286)をお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる