123 / 347
大きな池の向こうでぼうけん
セミになり切った小助くん
しおりを挟む
小助たちは、山のてっぺんからケモスケのお父さんとお母さんがいるところへもどりました。お母さんかいじゅうのそばへやってきた小助は、かわいい声でおねだりするためのことばをかけました。
「ねえねえ! おっぱい! おっぱい!」
「ぼうや、しょうがないわね。こっちへおいで」
かいじゅうのお母さんは、やさしくだきしめた小助におっぱいをあたえることにしました。小助がおっぱいをのんでいるようすに、お母さんかいじゅうはやさしい目つきで見つめています。
「ぼうや、おっぱいをいっぱいのんでいるみたいだね」
小助のかわいい顔を見て、ケモスケのお母さんもすっかりあんしんしています。お父さんかいじゅうも、お母さんにだかれた小助のすがたをじっと見ています。
おっぱいをのみおえた小助は、夏のあつさにまけずに木にはりついたままで鳴きつづけるセミをじっと見ています。べつの木には、カブトムシが何びきもあつまっています。
ケモスケは、木にあつまっているカブトムシのすがたを見て思わず声を上げました。
「わあ~っ! カブトムシだ」
カブトムシをつかまえようとするケモスケですが、手をのばしてもなかなかつかむことができません。
「う~ん、なかなかとれないよう……」
ケモスケがカブトムシをとろうとむちゅうになっている中、小助はミンミンと鳴くセミになり切ろうと木にしがみつきました。
「ミンミンミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミンミンミンミ~ン!」
となりの木には、セミがいっしょうけんめいに鳴き声を上げています。小助もそれにまけないように、元気いっぱいに声を出しながら鳴きはじめました。
「ミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミンミンミ~ン!」
どうぶつの子どもたちは、木にしがみついてセミの鳴き声のまねをしている小助のようすをながめています。そんな時、セミがほかの木へうつろうと空中をとんでいるとおしっこがケモスケの顔にかかりました。
「うわっ!」
いきなりのできごとに、ケモスケはおもわず目をこすりました。子グマとちびっこオオカミは、ケモスケのようすを見ながらわらっています。
「たのむから、こっちを見ないで!」
ケモスケは、みっともないところを見られて顔を赤らめています。その間も、小助は木にしがみついたままでセミが鳴く声のまねごとをつづけています。
「ミンミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミン……」
どうぶつの子どもたちは、小助がセミになり切ってしがみついているようすをじっと見ています。みんなにセミになり切ったすがたを見せようと、ミンミンと小助が鳴き声を上げているその時のことです。
「ジョパジョパジョジョジョ……」
小助がしがみついたところからは、木のねっこに向かって水がチョロチョロとながれています。木のねっこのほうには、ながれてきた水たまりが広がっています。
これを見たどうぶつたちは、木にしがみついている小助に声をかけました。
「おもらししちゃったの?」
「てへへ、おちっこ(おしっこ)もらしちゃった」
小助は、セミになり切ったままでおしっこをおもらししてしまいました。水たまりができるほどのおしっこが出たのは、小助がお母さんかいじゅうのおっぱいをたくさんのんだおかげです。
ケモスケも、どうぶつの子どもたちがいる木のそばへやってきました。そこには。木からおりてきたばかりの小助がいます。
「小助くん、おしっこもらしちゃったね」
「て、てへへ……」
小助はてれわらいを見せながら、おもらしでぬれてしまったはらがけの下のほうを右手でおさえています。
こうして、小助たちといっしょにあそんでくれたケモスケたちですが、そろそろおわかれしなければなりません。かいじゅうたちとの思い出は、小助たちだけのひみつです。
「ぼくねえ、みんなのことわすれないから」
「またあちょぼう(あそぼう)! またあちょぼう!」
「小助くん、またここへあそびにきてね」
ケモスケは、友だちになった小助たちが山道をおりていくすがたをずっと見ながら手をふっています。
「ねえねえ! おっぱい! おっぱい!」
「ぼうや、しょうがないわね。こっちへおいで」
かいじゅうのお母さんは、やさしくだきしめた小助におっぱいをあたえることにしました。小助がおっぱいをのんでいるようすに、お母さんかいじゅうはやさしい目つきで見つめています。
「ぼうや、おっぱいをいっぱいのんでいるみたいだね」
小助のかわいい顔を見て、ケモスケのお母さんもすっかりあんしんしています。お父さんかいじゅうも、お母さんにだかれた小助のすがたをじっと見ています。
おっぱいをのみおえた小助は、夏のあつさにまけずに木にはりついたままで鳴きつづけるセミをじっと見ています。べつの木には、カブトムシが何びきもあつまっています。
ケモスケは、木にあつまっているカブトムシのすがたを見て思わず声を上げました。
「わあ~っ! カブトムシだ」
カブトムシをつかまえようとするケモスケですが、手をのばしてもなかなかつかむことができません。
「う~ん、なかなかとれないよう……」
ケモスケがカブトムシをとろうとむちゅうになっている中、小助はミンミンと鳴くセミになり切ろうと木にしがみつきました。
「ミンミンミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミンミンミンミ~ン!」
となりの木には、セミがいっしょうけんめいに鳴き声を上げています。小助もそれにまけないように、元気いっぱいに声を出しながら鳴きはじめました。
「ミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミンミンミ~ン!」
どうぶつの子どもたちは、木にしがみついてセミの鳴き声のまねをしている小助のようすをながめています。そんな時、セミがほかの木へうつろうと空中をとんでいるとおしっこがケモスケの顔にかかりました。
「うわっ!」
いきなりのできごとに、ケモスケはおもわず目をこすりました。子グマとちびっこオオカミは、ケモスケのようすを見ながらわらっています。
「たのむから、こっちを見ないで!」
ケモスケは、みっともないところを見られて顔を赤らめています。その間も、小助は木にしがみついたままでセミが鳴く声のまねごとをつづけています。
「ミンミンミンミンミ~ン! ミ~ンミンミン……」
どうぶつの子どもたちは、小助がセミになり切ってしがみついているようすをじっと見ています。みんなにセミになり切ったすがたを見せようと、ミンミンと小助が鳴き声を上げているその時のことです。
「ジョパジョパジョジョジョ……」
小助がしがみついたところからは、木のねっこに向かって水がチョロチョロとながれています。木のねっこのほうには、ながれてきた水たまりが広がっています。
これを見たどうぶつたちは、木にしがみついている小助に声をかけました。
「おもらししちゃったの?」
「てへへ、おちっこ(おしっこ)もらしちゃった」
小助は、セミになり切ったままでおしっこをおもらししてしまいました。水たまりができるほどのおしっこが出たのは、小助がお母さんかいじゅうのおっぱいをたくさんのんだおかげです。
ケモスケも、どうぶつの子どもたちがいる木のそばへやってきました。そこには。木からおりてきたばかりの小助がいます。
「小助くん、おしっこもらしちゃったね」
「て、てへへ……」
小助はてれわらいを見せながら、おもらしでぬれてしまったはらがけの下のほうを右手でおさえています。
こうして、小助たちといっしょにあそんでくれたケモスケたちですが、そろそろおわかれしなければなりません。かいじゅうたちとの思い出は、小助たちだけのひみつです。
「ぼくねえ、みんなのことわすれないから」
「またあちょぼう(あそぼう)! またあちょぼう!」
「小助くん、またここへあそびにきてね」
ケモスケは、友だちになった小助たちが山道をおりていくすがたをずっと見ながら手をふっています。
0
あなたにおすすめの小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
まほうのマカロン
もちっぱち
絵本
ちいさなおんなのこは
貧しい家庭で暮らしていました。
ある日、おんなのこは森に迷い込み、
優しいおばあちゃんに出会います。
おばあちゃんは特別なポットから
美味しいものが出てくる呪文を教え、
おんなのこはわくわくしながら帰宅します。
おうちに戻り、ポットの呪文を唱えると、
驚くべき出来事が待っていました
はじめて言葉を話した青年
藤本夏実
絵本
言葉はどうやってうまれたかを考えたことはありますか?言葉の起源を考え、人との交わり方を気にしながら、書きました。はじめて言葉を話しだしたら、こんな感じかなと思います。
宇宙人は恋をする!
山碕田鶴
児童書・童話
【第2回きずな児童書大賞/奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。】
私が呼んでいると勘違いして現れて、部屋でアイスを食べている宇宙人・銀太郎(仮名)。
全身銀色でツルツルなのがキモチワルイ。どうせなら、大大大好きなアイドルの滝川蓮君そっくりだったら良かったのに。……え? 変身できるの?
中学一年生・川上葵とナゾの宇宙人との、家族ぐるみのおつきあい。これは、国家機密です⁉
(表紙絵:山碕田鶴/人物色塗りして下さった「ごんざぶろ」様に感謝)
冒険者ではない、世界一のトレジャーハンターになる!
克全
児童書・童話
「第1回きずな児童書大賞参加作」宝船竜也は先祖代々宝探しに人生を賭けるトレジャーハンターの家に生まれた。竜也の夢は両親や祖父母のような世界1番のトレジャーハンターになる事だ。だが41年前、曾祖父が現役の時代に、世界に突然ダンジョンが現れた。ダンジョンの中でだけレベルアップしたり魔術が使えたりする上に、現れるモンスターを倒すと金銀財宝貴金属を落とす分かって、世は大ダンジョン時代となった。その時代に流行っていたアニメやラノベの影響で、ダンジョンで一攫千金を狙う人たちは冒険者と呼ばれるようになった。だが、宝船家の人たちは頑なに自分たちはトレジャーハンターだと名乗っていた。
瑠璃の姫君と鉄黒の騎士
石河 翠
児童書・童話
可愛いフェリシアはひとりぼっち。部屋の中に閉じ込められ、放置されています。彼女の楽しみは、窓の隙間から空を眺めながら歌うことだけ。
そんなある日フェリシアは、貧しい身なりの男の子にさらわれてしまいました。彼は本来自分が受け取るべきだった幸せを、フェリシアが台無しにしたのだと責め立てます。
突然のことに困惑しつつも、男の子のためにできることはないかと悩んだあげく、彼女は一本の羽を渡すことに決めました。
大好きな友達に似た男の子に笑ってほしい、ただその一心で。けれどそれは、彼女の命を削る行為で……。
記憶を失くしたヒロインと、幸せになりたいヒーローの物語。ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:249286)をお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる