251 / 290
小助くんと夏のどうぶつたち
小助くんとかぶと虫のおすもう
しおりを挟む
小助たちは、大はしゃぎで森のおくにある大きな木へ向かっています。大きな木のほうを見ると、そこには大きなかぶと虫が何びきもいます。
「かぶとむちだ(かぶと虫だ)! かぶとむちだ!」
あつい夏の中、小助は大すきなかぶと虫がどんなうごきかたをするのかじっとながめています。すると、かぶと虫は自分のようすを見ている小助にことばをかけようとしています。
「ぼうや、はじめて見る顔だな」
「かぶとむち! かぶとむち!」
小助は、かぶと虫から声をかけられるとうれしそうにピョンピョンとびはねています。かぶと虫は、ほかの大きな木にもたくさん止まっています。
そんな小助は、かぶと虫たちといっしょに力くらべをしようと元気で大きな声を上げています。
「ねえねえ! ねえねえ!」
「どうしたんだ?」
「おちゅもうちよう(おすもうしよう)! おちゅもうちよう!」
かぶと虫は、かわいい人間の男の子の思いをかなえようとへんじをかえすことにしました。
「それじゃあ、さいしょに目をつぶってごらん。わしが声をかけるまでは目をあけたらダメだぞ」
小助とワン太は、かぶと虫の言う通りに目をとじています。その間、小助はおすもうでかぶと虫とたたかうようすを思いうかべています。
「ぼうやたち、もう目をあけていいぞ」
かぶと虫の声を聞いて、小助たちはふたたび目をあけました。まわりを見わたすと、小助と同じくらいの大きさのかぶと虫がつぎつぎとやってきました。
「さあ、おすもうをいっしょにしようかな」
「うん!」
小助は、大きなかぶと虫とおすもうで力くらべをするのがとても楽しみです。かぶと虫のほうも、小助のほうへ向かい合っています。
そんな時、ワン太はぎょうじとして小助とかぶと虫のそばへやってきました。その間も、小助とカブトムシはおたがいに見合っています。
「はっけよい、のこった」
ワン太のかわいいかけ声で合図すると、小助とかぶと虫はそれぞれ相手に向かって体をつかもうとしています。小助は、力いっぱいに大きなかぶと虫をおしたおそうとしますがなかなかうまくいきません。
「んぐぐぐぐぐっ、んぐぐぐぐぐっ……」
「ぼ、ぼうやの力がこんなに強いとは……」
かぶと虫のほうも、小助にまけないようにひっしに食いしばっています。でも、小助は大きなかぶと虫よりもすさまじい力をもっています。
「うんちょ(うんしょ)! うんちょ! うんちょ!」
「う、うわわわわわっ……」
小助は、力いっぱいにかぶと虫を後ろへおしたおすことができました。そして、小助はおすもうでまけたかぶと虫をおこしています。
「ぼうやは、力強さだけでなくとてもやさしいね」
かぶと虫たちは、自分たちへのやさしさをもつ小助のすがたを見ながらかんしんしています。
こうして、かぶと虫は大きな木へぞろぞろともどっていきました。小助たちのほうも、自分たちで目をつぶったままでしばらくまっています。
ふたたび目をあけてもとのすがたにもどると、小助はかぶと虫たちが何かをしているのをじっと見つめています。
「ねえねえ、何ちているの(しているの)? 何ちているの?」
「これはねえ、おしっこっていうんだ。わしらも、おしっこやうんこをしないといけないからね」
これを聞いた小助は、いそぎ足で近くの大きな木にとびつくようにしがみつきました。ワン太も、このようすを見ようと小助がしがみついている木のそばへきました。
すると、大きな木からねっこに向かってちょろちょろと水がながれていることに気づきました。ワン太が上のほうをながめると、小助が顔を赤らめながらてれわらいを見せています。
「てへへ、おちっこ(おしっこ)出ちゃった」
どうやら、小助はかぶと虫のまねをしようと大きな木にしがみついたとたんにおしっこをもらしてしまったようです。それでも、小助は気にすることなくいつものかわいいえがおでかぶと虫になり切っています。
こん虫の一生はとてもみじかいものですが、小助は大すきなこん虫といっしょにかこまれているのでとても楽しそうです。
「かぶとむちだ(かぶと虫だ)! かぶとむちだ!」
あつい夏の中、小助は大すきなかぶと虫がどんなうごきかたをするのかじっとながめています。すると、かぶと虫は自分のようすを見ている小助にことばをかけようとしています。
「ぼうや、はじめて見る顔だな」
「かぶとむち! かぶとむち!」
小助は、かぶと虫から声をかけられるとうれしそうにピョンピョンとびはねています。かぶと虫は、ほかの大きな木にもたくさん止まっています。
そんな小助は、かぶと虫たちといっしょに力くらべをしようと元気で大きな声を上げています。
「ねえねえ! ねえねえ!」
「どうしたんだ?」
「おちゅもうちよう(おすもうしよう)! おちゅもうちよう!」
かぶと虫は、かわいい人間の男の子の思いをかなえようとへんじをかえすことにしました。
「それじゃあ、さいしょに目をつぶってごらん。わしが声をかけるまでは目をあけたらダメだぞ」
小助とワン太は、かぶと虫の言う通りに目をとじています。その間、小助はおすもうでかぶと虫とたたかうようすを思いうかべています。
「ぼうやたち、もう目をあけていいぞ」
かぶと虫の声を聞いて、小助たちはふたたび目をあけました。まわりを見わたすと、小助と同じくらいの大きさのかぶと虫がつぎつぎとやってきました。
「さあ、おすもうをいっしょにしようかな」
「うん!」
小助は、大きなかぶと虫とおすもうで力くらべをするのがとても楽しみです。かぶと虫のほうも、小助のほうへ向かい合っています。
そんな時、ワン太はぎょうじとして小助とかぶと虫のそばへやってきました。その間も、小助とカブトムシはおたがいに見合っています。
「はっけよい、のこった」
ワン太のかわいいかけ声で合図すると、小助とかぶと虫はそれぞれ相手に向かって体をつかもうとしています。小助は、力いっぱいに大きなかぶと虫をおしたおそうとしますがなかなかうまくいきません。
「んぐぐぐぐぐっ、んぐぐぐぐぐっ……」
「ぼ、ぼうやの力がこんなに強いとは……」
かぶと虫のほうも、小助にまけないようにひっしに食いしばっています。でも、小助は大きなかぶと虫よりもすさまじい力をもっています。
「うんちょ(うんしょ)! うんちょ! うんちょ!」
「う、うわわわわわっ……」
小助は、力いっぱいにかぶと虫を後ろへおしたおすことができました。そして、小助はおすもうでまけたかぶと虫をおこしています。
「ぼうやは、力強さだけでなくとてもやさしいね」
かぶと虫たちは、自分たちへのやさしさをもつ小助のすがたを見ながらかんしんしています。
こうして、かぶと虫は大きな木へぞろぞろともどっていきました。小助たちのほうも、自分たちで目をつぶったままでしばらくまっています。
ふたたび目をあけてもとのすがたにもどると、小助はかぶと虫たちが何かをしているのをじっと見つめています。
「ねえねえ、何ちているの(しているの)? 何ちているの?」
「これはねえ、おしっこっていうんだ。わしらも、おしっこやうんこをしないといけないからね」
これを聞いた小助は、いそぎ足で近くの大きな木にとびつくようにしがみつきました。ワン太も、このようすを見ようと小助がしがみついている木のそばへきました。
すると、大きな木からねっこに向かってちょろちょろと水がながれていることに気づきました。ワン太が上のほうをながめると、小助が顔を赤らめながらてれわらいを見せています。
「てへへ、おちっこ(おしっこ)出ちゃった」
どうやら、小助はかぶと虫のまねをしようと大きな木にしがみついたとたんにおしっこをもらしてしまったようです。それでも、小助は気にすることなくいつものかわいいえがおでかぶと虫になり切っています。
こん虫の一生はとてもみじかいものですが、小助は大すきなこん虫といっしょにかこまれているのでとても楽しそうです。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
9
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる