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第九話 兄様、暴走する
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「薬って、どこか悪いのか? 他の薬術師連中を頼れないってことは、何かわけありなのか?」
「ううん。そういうんじゃなくて……」
リリーの身に何かあったのかと、ロベルトは心配そうに顔を覗き込んできた。
ものすごく近づき、どんな些細な変化すら見落とさないとでもいうような真剣な眼差しに、リリーは冷や汗をかく、
そして、思い出したのだ。手に触れられる距離にいるときは、この兄に隠し事はできないと。
「……まさか、あいつに……!?」
しばらく頭から爪先まで眺め回していたロベルトが、何かに気づいたように目を見開いた。
(……どうしよう! お兄様にバレちゃう……!)
昨夜のことをロベルトに気づかれてなるものかと、リリーはひどく焦った。
第三王子であるユーリと一夜を共にしたなんて誰にも知られてはいけないが、特にロベルトに知られてはならない。絶対にだ。バレればきっと、無事ではすまない。……ユーリが。
「あのね、今朝、ユーリの様子がちょっと……いや、かなり変で、もしかして病気なのかなって思って。それでそういう症例について知らないかと思ってお母様に聞きに来たの」
背中に汗をダラダラかきながら、リリーは当たり障りのないことを口にした。
鋭い人間を相手に取りつくろわなければならないとき、嘘をつくのは得策ではない。だから、本当のことだけを口にするのだ。知られてもいいことだけを口にすればいい。そうすれば、嘘をついているわけではないから、怪しまれる可能性も低くなる。
「……おかしいって、どうおかしいんだ?」
怪訝そうな顔をしつつも、ロベルトはリリーに尋ねた。まだ油断はならないと、リリーは表情を引きしめる。
「それが、女性にすごく冷たくなってるの。いつものユーリなら、女の子と見れば、挨拶代わりにナンパっぽいことするでしょ? でも、今日のユーリはそういうことを全然しなかったの」
「冷たいって、一体どんな態度をとったんだ?」
「声をかけてきた女性を無視したり、その女性が追いかけてきたら『待ち伏せしてないで自分の持ち場に戻れ』とか『仕事を疎かにされても困る』って冷ややかに言ったの」
「なるほど。たしかに普段のあいつから考えられないな」
リリーの話を聞いて、深々とロベルトはうなずいた。それを見て、ようやくリリーはほっとする。
だが、その表情がゆるんだ瞬間を、ロベルトが見逃すはずがなかった。
「ユーリ王子がおかしいのはわかった。でも……それの何が困るんだ?」
リリーと同じ灰緑色の目で、ロベルトはじっと見つめてくる。ただ、彼の目はリリーのものと違い、うんと鋭い。
「リリーも、冷たくされたのか?」
「ち、違うわ」
「……じゃあ、あいつと何があったんだ?」
射抜くような目で見おろされ、リリーは何も言えなくなった。ロベルトはあきらかに怒っている。だが、それ以上にリリーを心配しているのがよくわかった。
決め台詞の通り、ロベルトはリリーを愛し、リリーを一番大切に思ってくれている。そんな人にごまかしが効くと思ったのが間違いだったのだ。
「……何か、されたんだな。あいつが夜に抜け出したことは知ってるんだよ」
「…………」
「ふらっとそうしていなくなることは、これまでも何度かあったんだよ。でも、朝まで戻らなかったのは今回が初めてだ」
言いながら、ロベルトが緊張しているのがわかった。
リリーがロベルトに知られたくないことは、ロベルトもまた知りたくないことなのだ。
それでも、ロベルトは知ろうとするのだろう。兄として、リリーを守るために。
「……リリー、あいつと、一夜を共にしたんだな」
ロベルトの問いに、リリーは力なくうなずいた。反応が怖い。だが、もうごまかすことはできなかった。
「そうか。……大丈夫だ。俺に任せろ。兄様が何とかしてやる」
「え……?」
ロベルトの反応は、リリーの想像していたものとは違っていた。だが、その思いつめた様子にリリーは嫌な予感がした。
「たとえ王子が相手だとしても、俺がきっちり責任とらせるから!」
「……違うの! お兄様、違うのよ!」
兄の言葉に、リリーは必死に首を振った。ロベルトのやろうとしていることはまったく自分の望んでいることとは違うのだと、わかってほしくて。
「責任とか、そんなのいいの。…昨夜、ユーリは普通じゃなかったんだもの。お酒を飲んでいて、それで……」
「酔った勢いでお前を無理やり乱暴したっていうのか!?」
「無理やりじゃない! それに、乱暴されたんじゃなくて……ちゃんと私が受け入れてのことなの……」
「じゃあなおさら、責任を取らせることをなぜ拒むんだ……?」
途中から涙ながらに訴えはじめたリリーを前に、ロベルトはうろたえていた。
「……リリーは、昔からあいつのことが好きだったろう? それなら、望みが叶ったということじゃないのか? なのに、なぜ泣くんだ?」
ロベルトはリリーの両肩に手をおき、ぐっと顔を覗き込んでくる。その表情は悲しげで、怯えているようにも見える。だが、リリーの発言次第では怒りの表情に変わるだろう。それがわかっているから、リリーはなかなか言い出せずにいた。
「……この想いは、私の片想いなんです。ユーリには、好きな人がいますから」
重い息を吐きながら、リリーは告白した。
口に出してみて、何と残酷なことを言っているのだろうと思う。この事実にリリーも当然傷ついているが、リリーを大切に思ってくれているロベルトのほうがつらいに違いない。
ロベルトは、リリーが生まれたときからずっと、リリーの幸せを祈ってきてくれた人なのだから。その愛情は、両親のものを超えるのではないかと思うほど。
「……リリー、つらかったな」
うつむくリリーを、ロベルトはそっと抱きしめた。そうして抱きしめられると、ロベルトがどんな表情なのか見えない。怒っているのかどうかも、わからない。
「兄様は、お前のことを世界で一番大切に思っている。でも、一生守ってやることはできないんだ。俺もやがて結婚する。そしたら、家や妻や子供を第一に考えなくてはならなくなるんだ。だから、そのときまでに大切なリリーを、信頼して預けられるやつを見つけたかった。……家のためでも体面のためでもなく、ただリリーが幸せになるために結婚してほしいって思ってたんだよ」
リリーを腕に包んで、優しい声でロベルトは語る。それを聞いて、リリーは自分がどれだけ兄に愛されているのかということを改めて思い知った。
「……お兄様、ありがとう。私も、お兄様が大好きよ」
「そうだよな。俺もリリーも、同じ気持ちでいるよな。それなら……お前を泣かせたやつな兄様がただではおかないこともわかってるよな!」
「お兄様!?」
しんみりと、兄妹愛を確認していたはずだったのに、ロベルトはリリーを離すと、颯爽と馬に乗って走り出してしまった。
「必ず、あいつをこらしめてやるからなー!」
高らかに叫びながら、ロベルトは遠ざかっていく。
あっという間の出来事で、リリーは呆然と見送るしかなかった。
「ううん。そういうんじゃなくて……」
リリーの身に何かあったのかと、ロベルトは心配そうに顔を覗き込んできた。
ものすごく近づき、どんな些細な変化すら見落とさないとでもいうような真剣な眼差しに、リリーは冷や汗をかく、
そして、思い出したのだ。手に触れられる距離にいるときは、この兄に隠し事はできないと。
「……まさか、あいつに……!?」
しばらく頭から爪先まで眺め回していたロベルトが、何かに気づいたように目を見開いた。
(……どうしよう! お兄様にバレちゃう……!)
昨夜のことをロベルトに気づかれてなるものかと、リリーはひどく焦った。
第三王子であるユーリと一夜を共にしたなんて誰にも知られてはいけないが、特にロベルトに知られてはならない。絶対にだ。バレればきっと、無事ではすまない。……ユーリが。
「あのね、今朝、ユーリの様子がちょっと……いや、かなり変で、もしかして病気なのかなって思って。それでそういう症例について知らないかと思ってお母様に聞きに来たの」
背中に汗をダラダラかきながら、リリーは当たり障りのないことを口にした。
鋭い人間を相手に取りつくろわなければならないとき、嘘をつくのは得策ではない。だから、本当のことだけを口にするのだ。知られてもいいことだけを口にすればいい。そうすれば、嘘をついているわけではないから、怪しまれる可能性も低くなる。
「……おかしいって、どうおかしいんだ?」
怪訝そうな顔をしつつも、ロベルトはリリーに尋ねた。まだ油断はならないと、リリーは表情を引きしめる。
「それが、女性にすごく冷たくなってるの。いつものユーリなら、女の子と見れば、挨拶代わりにナンパっぽいことするでしょ? でも、今日のユーリはそういうことを全然しなかったの」
「冷たいって、一体どんな態度をとったんだ?」
「声をかけてきた女性を無視したり、その女性が追いかけてきたら『待ち伏せしてないで自分の持ち場に戻れ』とか『仕事を疎かにされても困る』って冷ややかに言ったの」
「なるほど。たしかに普段のあいつから考えられないな」
リリーの話を聞いて、深々とロベルトはうなずいた。それを見て、ようやくリリーはほっとする。
だが、その表情がゆるんだ瞬間を、ロベルトが見逃すはずがなかった。
「ユーリ王子がおかしいのはわかった。でも……それの何が困るんだ?」
リリーと同じ灰緑色の目で、ロベルトはじっと見つめてくる。ただ、彼の目はリリーのものと違い、うんと鋭い。
「リリーも、冷たくされたのか?」
「ち、違うわ」
「……じゃあ、あいつと何があったんだ?」
射抜くような目で見おろされ、リリーは何も言えなくなった。ロベルトはあきらかに怒っている。だが、それ以上にリリーを心配しているのがよくわかった。
決め台詞の通り、ロベルトはリリーを愛し、リリーを一番大切に思ってくれている。そんな人にごまかしが効くと思ったのが間違いだったのだ。
「……何か、されたんだな。あいつが夜に抜け出したことは知ってるんだよ」
「…………」
「ふらっとそうしていなくなることは、これまでも何度かあったんだよ。でも、朝まで戻らなかったのは今回が初めてだ」
言いながら、ロベルトが緊張しているのがわかった。
リリーがロベルトに知られたくないことは、ロベルトもまた知りたくないことなのだ。
それでも、ロベルトは知ろうとするのだろう。兄として、リリーを守るために。
「……リリー、あいつと、一夜を共にしたんだな」
ロベルトの問いに、リリーは力なくうなずいた。反応が怖い。だが、もうごまかすことはできなかった。
「そうか。……大丈夫だ。俺に任せろ。兄様が何とかしてやる」
「え……?」
ロベルトの反応は、リリーの想像していたものとは違っていた。だが、その思いつめた様子にリリーは嫌な予感がした。
「たとえ王子が相手だとしても、俺がきっちり責任とらせるから!」
「……違うの! お兄様、違うのよ!」
兄の言葉に、リリーは必死に首を振った。ロベルトのやろうとしていることはまったく自分の望んでいることとは違うのだと、わかってほしくて。
「責任とか、そんなのいいの。…昨夜、ユーリは普通じゃなかったんだもの。お酒を飲んでいて、それで……」
「酔った勢いでお前を無理やり乱暴したっていうのか!?」
「無理やりじゃない! それに、乱暴されたんじゃなくて……ちゃんと私が受け入れてのことなの……」
「じゃあなおさら、責任を取らせることをなぜ拒むんだ……?」
途中から涙ながらに訴えはじめたリリーを前に、ロベルトはうろたえていた。
「……リリーは、昔からあいつのことが好きだったろう? それなら、望みが叶ったということじゃないのか? なのに、なぜ泣くんだ?」
ロベルトはリリーの両肩に手をおき、ぐっと顔を覗き込んでくる。その表情は悲しげで、怯えているようにも見える。だが、リリーの発言次第では怒りの表情に変わるだろう。それがわかっているから、リリーはなかなか言い出せずにいた。
「……この想いは、私の片想いなんです。ユーリには、好きな人がいますから」
重い息を吐きながら、リリーは告白した。
口に出してみて、何と残酷なことを言っているのだろうと思う。この事実にリリーも当然傷ついているが、リリーを大切に思ってくれているロベルトのほうがつらいに違いない。
ロベルトは、リリーが生まれたときからずっと、リリーの幸せを祈ってきてくれた人なのだから。その愛情は、両親のものを超えるのではないかと思うほど。
「……リリー、つらかったな」
うつむくリリーを、ロベルトはそっと抱きしめた。そうして抱きしめられると、ロベルトがどんな表情なのか見えない。怒っているのかどうかも、わからない。
「兄様は、お前のことを世界で一番大切に思っている。でも、一生守ってやることはできないんだ。俺もやがて結婚する。そしたら、家や妻や子供を第一に考えなくてはならなくなるんだ。だから、そのときまでに大切なリリーを、信頼して預けられるやつを見つけたかった。……家のためでも体面のためでもなく、ただリリーが幸せになるために結婚してほしいって思ってたんだよ」
リリーを腕に包んで、優しい声でロベルトは語る。それを聞いて、リリーは自分がどれだけ兄に愛されているのかということを改めて思い知った。
「……お兄様、ありがとう。私も、お兄様が大好きよ」
「そうだよな。俺もリリーも、同じ気持ちでいるよな。それなら……お前を泣かせたやつな兄様がただではおかないこともわかってるよな!」
「お兄様!?」
しんみりと、兄妹愛を確認していたはずだったのに、ロベルトはリリーを離すと、颯爽と馬に乗って走り出してしまった。
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※10000字前後の短いお話です。
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