異世界に流されて…!?

藤城満定

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 湖の畔で生活するようになって三ヶ月が過ぎた。
 今日も気合いの入った声が湖の畔に響いている。
 真奈美達はゴブリンを討伐してドロップした武器、短剣やショートソード、手斧に弓矢に棍棒で模擬戦をしたり、的に投げたり、射ったりする訓練をしている。
 景太郎と真奈美達は毎日森の中に入って、食用モンスターなどを狩って食糧としている。魔石や金銀銅貨などもいつかのために相当量貯めている。
 そしてこれが一番大事なのが、魔石や硬貨をウィンドー画面の入金表示の所に入れると日本円に換算されて、それで買い物ができるようになったのだ!!
 現在のSPは、220,700Pで、日本円にして二千二百七十万円となっている。

(コレなら…買えるかな?)

 テント暮らしも悪くはないが、そろそろ風呂にも入りたいし、ふかふかのベッドで眠りたい。
 生活魔法の『清潔』スキルで体の汚れを落とすのも良いが、それだけでは体の疲れが取れないので、ここは一番思い切って一部屋六畳の5LDK、風呂、トイレ別のコテージを購入する事に決めた。
 衣類や生活物資(雑貨類)も購入しないといけないので、真奈美、美津子、紗織と相談してみよう。
 彼女達はショートボウを立射、膝射、伏射で射る訓練をしている。
 ショートボウは三十張はあるし、矢も四人が射撃訓練やモンスター狩りをしてもまだまだ余裕が有りすぎるくらいにある。
 使えなくなったり矢が尽きたりしたら討伐すればいいだけなので、皆んな気兼ねなく的に射っている。
 一日のルーティンと化している射撃訓練が終えるのを待って三人を呼んでコテージの購入について話した。
 特にお風呂の話しの時にお祭り騒ぎになってしまったのは女子なら、いや日本人なら無理もないだろう。
 どんなコテージを購入するかを決めた真奈美達から、

「「「『早く買って!!』」」」

 と催促された景太郎は、苦笑いしながら『購入』した。
 瞬間、ドズーンッという音を立てて一軒のコテージが現れた。

「「「「『お~~っ!!』」」」」

 さすがは200,000P(二千万円)もしただけの事はある(残高は20,700P=二百七万円)。
 二階建てで中は広々としていて、寝具、家具、家電、キッチン用品も揃っていた。家電に関しては電気ではなくて魔石を動力源とする魔導具になっていた。
 電球の代わりに魔導ランプ、IHコンロの代わりに魔導コンロなどの魔導具になっていたのには驚いた。
 電気代わりの魔石は、ゴブリンの魔石一個で十日間は交換不要らしい。
 ゴブリン程度の魔石で足りるのなら、この三ヶ月間で数えるのがバカバカしくなるくらいに討伐しまくっていたので、100年以上使ってもまだ余裕がある。
 お風呂は五人が入っても充分なくらいに立派で広かった(入る順番は、一番風呂は真奈美達で景太郎は二番風呂に決まった)。
 各部屋にはテーブル、イス、クローゼット、ベッドなどが完備されている。
 家具、寝具、家電、キッチン用品(魔石付き)が全部揃っているのは購入特典なのだろう。
 皆んな自分の部屋で収納ストレージ(以前、ゴブリンジェネラルを斃した時に強奪したスキル『分配』を使って景太郎の『鑑定』と『収納』スキルを分け与えていたのだ)に入れておいた私物を取り出してクローゼットなどに入れたみたいだ。
 まあ、アレコレとあるので必要最低限の物資以外はクローゼットにしまっても大丈夫だろう。

「ねえねえ。今夜はコテージの購入祝いって事で、ちょっと豪華な食事にしない?」

 紗織の提案を却下するのは一人もいなかった。
 となると食材を何にするか。
 せっかくの購入祝いなんだから、夕飯は『異世界ショッピング』を使って高級食材でも購入しようかと考えていたら、

「「「『大丈夫!私達が作るから!!』」」」

 何と真奈美達は景太郎に手作り料理を振る舞うつもりらしい。
 それも日本産の食材ではなくて、この異世界の食材で作るようだ。
 景太郎達はいつも『異世界ショッピング』で食材を購入している訳じゃない。自分達で狩った食用モンスターを解体して捌いて料理している。むしろ『異世界ショッピング』を使った日は何かのお祝いの時だけにするという暗黙のルールができているのだ。
 とは言え、基本的に料理をするのは景太郎が殆どだったので真奈美達が料理をするのは不安はあるが、母親以外の女子が作る手作り料理を食べられるとあって、三人が作る料理がどんなものかとドキドキワクワクして仕方がなかった。
 真奈美達は鼻唄を歌いながら手際良く調理をしている。
 元々料理できたのか、それとも景太郎の調理方法を見て覚えたのかは分からないが、食欲を刺激する匂いがコテージの中を支配した。
 調理が終わったのだろう。
 プレートに乗せられて運ばれてきたのは、

「オーク肉のジジャ焼きだよ!」

 オーク肉=豚肉。
 ジジャ=生姜。
 つまり、豚肉の生姜焼きだ。
 少し焦げている部分はあるが、出来栄えは上々で、とても美味しそうだ。

「「「「『いただきます!!』」」」」

 口に入れると…。

「う、美味い!」

 思わず叫んでしまった。
 アポーの実で作った果実酒とも相性が抜群で、箸が止まらない。
 がっつくように食べていると、三人が笑顔で見つめているのに気が付いた。
 美味しそうに食べているのが嬉しいのかなと思ったが、どうも様子がおかしい。その笑顔の裏に何かがあるような気がしてしょうがなかった。

「え、え---っと…なに?」
「「「『ううん。別になんでもないよ』」」」

 と言われてもわけがない。
 気になりつつも箸は止まらない。
 パクついていたら、何故か身体が熱くなってきた。
 温かい食事をしているからというだけではなさそうだ。

(これは…!?)

身体の熱さに性的な興奮が混じるようになると、直ぐに分かった。

「…一服盛ったな?」

 媚薬のようなものを盛られた、と。
 それもかなり強力な媚薬のようで、性的欲求と興奮が次第に我慢ができなくなりそうになるのを理性で必死で抑えているのだが…。

「「「『今夜は楽しみましょう?』」」」

 悪魔、いや淫魔の囁きにギリギリの理性が吹き飛んでしまった。
 今夜は三ヶ月間で溜まりに溜まった性欲を全て発散するので、朝まで抱きまくりのヤりまくりでイきまくりだろう。
 それでも避妊具(コンドームやピル)を使うだけの理性は残っていたようだ。
 明けて翌朝。
 景太郎、真奈美、奈津子、紗織の四人は重なり合うようにしてベッドの上に寝ていた。勿論、裸でだ。
 ベッドの周りには服や使用済みコンドームが散乱していた。
 その寝顔はこれまでに見た事がないくらいに満ち足りた顔をしていた。
 一足早く目が覚めた景太郎は、真奈美達の寝顔を見て、

「初めてが4Pってのは異常だよな」

 童貞を卒業したのが、4Pセックスだった事にちょっと笑ってしまっていた。
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