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初めての銃火器類。
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明けて翌日。
ルード、マリア、ジェイドの三人は村の裏手にある訓練場に集められた。
今日は初めて銃火器に触れ、銃火器を学び、銃火器を使う初めての日だ。
今日使う銃火器類はアンザーラ村やラグラッシュ辺境伯領、アルシュール王国のみならず、大陸全土共通の物だ。その銃火器類がテーブルの上に並べてある。
・アサルトライフル
8mm口径
8mmR弾
15発
セミオートマチック
約500m
・ショートライフル
5mm口径
5mmR弾
10発
ボルトアクション
約200m
・スナイパーライフル
12mm口径
12mmS弾
10発
セミオートマチック
約900m
・ハンドガン
10mm口径
10mmH弾
15+1発
約50m
・リボルバーピストル
9mm口径
9mmP弾
8発
約30m
・ハンドグレネード
遅延信管4秒
殺傷半径10m
投擲距離40m
・スモークグレネード
遅延信管4秒
発煙時間20秒
投擲距離50m
・ライフルソード
グリップ15cm
ブレード30cm
・コンバットナイフ
グリップ13cm
ブレード20cm
・マチェット
グリップ20cm
ブレード45cm
・軍用食糧
乾パン
燻製肉
乾燥野菜
飴玉
岩塩
氷砂糖
水
ウイスキー
・軍用物資
軍服
軍靴
マント
ヘルメット
手袋
靴下
下着
テント
寝袋
毛布
医療品
(銃弾の種類)
R弾=ライフル弾
S弾=スナイパーライフル弾
H弾=ハンドガン弾
P弾=リボルバーピストル弾
三人に初めて与えられたのは、ボルトアクション式の5mmR弾を使用するショートライフル。
昔はこれが標準銃火器だったが、セミオートマチック式の8mmR弾を使用するアサルトライフルの開発に伴い、今や訓練用ライフルとしてしか使われていない。
「ルード、マリア、ジェイド。お前達の目の前にあるのは人殺しのための武器だ」
『人殺しのための武器』
その言葉にマリアとジェイドが唾を呑んだ。
三人はショートライフルの撃ち方から弾込めの仕方などの説明を一通り終わった後は、
「撃ってみなさい」
と言われて初めての射撃を行う。
立射、膝射、伏射で一発ずつ的に向かって発砲してみる。
的は木製で人の体の形になっていて、顔、胸、腹に撃ち込むように丸い線が書かれている。
的に当たりはしたが、枠線のぎりぎりの箇所に掠った程度だった。しかし、ルードだけは違った。
三発ともに枠線の真ん中に命中していた。
「す、凄いじゃないかルード!!」
「初射撃で全弾ド真ん中とは…!?」
教官役の村人は驚いているが、ルードは心の中で舌打ちした。確かに的のド真ん中に命中はしたが、一発だけ僅かに逸れていたからだ。
(前なら致命的なミスだな)
そう。
ルードは前世の戦場では一発残らずド真ん中を撃ち抜く技術をもっていたので今回の射撃は致命的なミスとしてカウントされる結果だった。
「ルードや。不満かね?」
「長老」
いつの間にか訓練場に来ていた長老がルードの顰めっ面を見て、心の中の不満を見抜いたようだ。
「初めての射撃で的のド真ん中に撃ち込められるだけでも凄い事なんじゃぞ?」
「だけど、僅かに逸れた。ここが戦場だったら、致命的なミスだよ」
「そうか。致命的なミスか」
長老は楽しそうに笑ったが、マリアやジェイド、教官役の村人達は「信じられない」という顔をしていた。
「ルードや。それなら自分が満足できる結果とはどんなものじゃな?」
「決まってる。全弾命中、一発必中、一発必殺だよ」
「それはまた意識が高いのぅ。なら、儂が撃ってみるからよく見ておきなさい。マリアとジェイドもじゃぞ?」
長老はショートライフルを取り、立射、膝射、伏射で一発ずつ撃ってみると、完全に的のド真ん中を撃ち抜いた。一発残らず完璧にだ。
マリアとジェイドはあんぐりと口を開けて絶句していたが、ルードだけは羨望の眼差しで長老を見ていた。
「ルードや。慣れじゃよ。このライフルはまだルードの体に馴染んでいないし、ルード自身がライフルにまだ慣れていない。経験を積んでいけば自ずと上手くなるのじゃ。焦らずじっくりと頑張る事じゃよ。分かったかね?」
「分かった。でも、無駄弾は撃てないから一発一発を大切にするよ。人間の命は誰だって一つしかないからね」
「そうじゃのう。一発で仕留める事ができれば弾の無駄遣いにはならんの。じゃが、そればかりに拘っていては迷いがでるでの。気をつける事じゃよ。三人共、頑張りなさい。ではの」
長老は、ホッホッホと笑いながら訓練場から出て行った。
残ったルード、マリア、ジェイドはその後一時間くらい射撃訓練をして解散となったのだが、マリアとジェイドが、
「どうしたらルードみたいに上手く撃てるようになるのか」
とアドバイスを求めてきたので、
「殺す覚悟の問題じゃないかな。後はさっき長老が言っていたとおりに慣れだと思うよ」
とアドバイスしたら、二人は難しい顔でぎこちなく頷いた。
「ほら。これから畑仕事があるし、明日も訓練するんだがら、今日はもう終わりにしよう。おじさん達に叱られたくないだろ?」
ルードは足早に訓練場から出ていくとマリアとジェイドも後を追うように出て行った。
ルード、マリア、ジェイドの三人は村の裏手にある訓練場に集められた。
今日は初めて銃火器に触れ、銃火器を学び、銃火器を使う初めての日だ。
今日使う銃火器類はアンザーラ村やラグラッシュ辺境伯領、アルシュール王国のみならず、大陸全土共通の物だ。その銃火器類がテーブルの上に並べてある。
・アサルトライフル
8mm口径
8mmR弾
15発
セミオートマチック
約500m
・ショートライフル
5mm口径
5mmR弾
10発
ボルトアクション
約200m
・スナイパーライフル
12mm口径
12mmS弾
10発
セミオートマチック
約900m
・ハンドガン
10mm口径
10mmH弾
15+1発
約50m
・リボルバーピストル
9mm口径
9mmP弾
8発
約30m
・ハンドグレネード
遅延信管4秒
殺傷半径10m
投擲距離40m
・スモークグレネード
遅延信管4秒
発煙時間20秒
投擲距離50m
・ライフルソード
グリップ15cm
ブレード30cm
・コンバットナイフ
グリップ13cm
ブレード20cm
・マチェット
グリップ20cm
ブレード45cm
・軍用食糧
乾パン
燻製肉
乾燥野菜
飴玉
岩塩
氷砂糖
水
ウイスキー
・軍用物資
軍服
軍靴
マント
ヘルメット
手袋
靴下
下着
テント
寝袋
毛布
医療品
(銃弾の種類)
R弾=ライフル弾
S弾=スナイパーライフル弾
H弾=ハンドガン弾
P弾=リボルバーピストル弾
三人に初めて与えられたのは、ボルトアクション式の5mmR弾を使用するショートライフル。
昔はこれが標準銃火器だったが、セミオートマチック式の8mmR弾を使用するアサルトライフルの開発に伴い、今や訓練用ライフルとしてしか使われていない。
「ルード、マリア、ジェイド。お前達の目の前にあるのは人殺しのための武器だ」
『人殺しのための武器』
その言葉にマリアとジェイドが唾を呑んだ。
三人はショートライフルの撃ち方から弾込めの仕方などの説明を一通り終わった後は、
「撃ってみなさい」
と言われて初めての射撃を行う。
立射、膝射、伏射で一発ずつ的に向かって発砲してみる。
的は木製で人の体の形になっていて、顔、胸、腹に撃ち込むように丸い線が書かれている。
的に当たりはしたが、枠線のぎりぎりの箇所に掠った程度だった。しかし、ルードだけは違った。
三発ともに枠線の真ん中に命中していた。
「す、凄いじゃないかルード!!」
「初射撃で全弾ド真ん中とは…!?」
教官役の村人は驚いているが、ルードは心の中で舌打ちした。確かに的のド真ん中に命中はしたが、一発だけ僅かに逸れていたからだ。
(前なら致命的なミスだな)
そう。
ルードは前世の戦場では一発残らずド真ん中を撃ち抜く技術をもっていたので今回の射撃は致命的なミスとしてカウントされる結果だった。
「ルードや。不満かね?」
「長老」
いつの間にか訓練場に来ていた長老がルードの顰めっ面を見て、心の中の不満を見抜いたようだ。
「初めての射撃で的のド真ん中に撃ち込められるだけでも凄い事なんじゃぞ?」
「だけど、僅かに逸れた。ここが戦場だったら、致命的なミスだよ」
「そうか。致命的なミスか」
長老は楽しそうに笑ったが、マリアやジェイド、教官役の村人達は「信じられない」という顔をしていた。
「ルードや。それなら自分が満足できる結果とはどんなものじゃな?」
「決まってる。全弾命中、一発必中、一発必殺だよ」
「それはまた意識が高いのぅ。なら、儂が撃ってみるからよく見ておきなさい。マリアとジェイドもじゃぞ?」
長老はショートライフルを取り、立射、膝射、伏射で一発ずつ撃ってみると、完全に的のド真ん中を撃ち抜いた。一発残らず完璧にだ。
マリアとジェイドはあんぐりと口を開けて絶句していたが、ルードだけは羨望の眼差しで長老を見ていた。
「ルードや。慣れじゃよ。このライフルはまだルードの体に馴染んでいないし、ルード自身がライフルにまだ慣れていない。経験を積んでいけば自ずと上手くなるのじゃ。焦らずじっくりと頑張る事じゃよ。分かったかね?」
「分かった。でも、無駄弾は撃てないから一発一発を大切にするよ。人間の命は誰だって一つしかないからね」
「そうじゃのう。一発で仕留める事ができれば弾の無駄遣いにはならんの。じゃが、そればかりに拘っていては迷いがでるでの。気をつける事じゃよ。三人共、頑張りなさい。ではの」
長老は、ホッホッホと笑いながら訓練場から出て行った。
残ったルード、マリア、ジェイドはその後一時間くらい射撃訓練をして解散となったのだが、マリアとジェイドが、
「どうしたらルードみたいに上手く撃てるようになるのか」
とアドバイスを求めてきたので、
「殺す覚悟の問題じゃないかな。後はさっき長老が言っていたとおりに慣れだと思うよ」
とアドバイスしたら、二人は難しい顔でぎこちなく頷いた。
「ほら。これから畑仕事があるし、明日も訓練するんだがら、今日はもう終わりにしよう。おじさん達に叱られたくないだろ?」
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