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精霊王救出編

帰宅と魔法授業

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昨日は、ゼフ様にジェダの街を案内してもらうという素敵な時間を過ごした。そして、やっぱり朝食を食べたら出発なのでゼフ様とお別れの挨拶をし、今度は私たちのパパラチアの屋敷に遊びに来ることを約束して出発した。


あれから、行きと同じようにジェール山を越え、ふもとの街ジェルーラで一泊してから王都の屋敷に戻って来た。今回の旅は往復で19日だったので予定よりも早く帰ってこれた。馬への負担を減らしたり、精霊王を早く見つけることができたからね!

王都の屋敷に戻ると、お母様とメイドさんたちが出迎えてくれる。そして、お母様の顔を見ると本当に帰ってきたんだなぁって思えて、お母様に抱きついてしまった。心配かけてしまったかもしれないけど、髪の毛を乱さないように優しく頭を撫でてくれて、その手つきが、本当に久しぶりで内緒だけど少し涙がでた… 気づかれてないといいなぁ。

お母様と再会したあとは、各自で着替えの為に部屋に戻った。もちろん旅で大活躍したアイテムボックスの中に入れていた物は全て持ち主に返却したよ?
そのあとに、お母様に初めての旅についてお兄様と一緒に話して、ついでにジェダの街でお父様が買っていたお土産もプレゼントして、思う存分久しぶりのお母様に甘えた。





次の日は、朝食の席からお父様はいなかった。今までできてなかった分の仕事が溜まっているらしくて、朝早くから王宮に行って書類仕事を済ませるらしい。騎士団長だから書類仕事が多いのかな?忙しそうだった…

私はお勉強再開である。でも、内容は今までと違うのだ!意識が戻ってから魔法が使えるようになって、それから1週間で旅に出ていたからまだまだ魔法についての知識は知らないことだらけ。なので今日からは魔法関係の授業を主に行って、今まで足りなかった知識をつけていくみたい!旅の間にもういろいろしちゃってるけどね?
お兄様は1年早く魔法の勉強を始めてるからこの時間は別々らしい。一緒にしてもついていけないからって…。

それと実は、書斎しょさいにある魔法陣の本など魔法関係のものは魔法適性検査を受けるまでは開いても白紙にしか見えないようになっているようで、適性検査前は授業もできないから今日からやっと始まるという感じ。もちろん、魔法が使えるようになるのも適性検査を受けてから!
目が覚めて、マグノリアの部屋に魔法陣の本があったのは不思議だけど、あの時本が読めたのは適性検査を受けた後だったからだろうなと思う。でも、本のおかげで魔法の大体の仕組みは理解出来たのであの本には感謝だよね!! っとそういえば、まだ授業を受けてないのに私が魔法を使えるということにお父様もお兄様も何も言わなかったけど… まぁいっか!

でも、今まで一緒に勉強してたお兄様とこれからだんだん別々になっていくって考えたらやっぱり寂しいものがあるね。学園では別々になるし、しょうがない事でもあるけど… やっぱり一緒に勉強できるように早く魔法関係の勉強がお兄様に追いつくように頑張ろうかな。





では早速魔法の授業を始めまーす!
今日から魔法を教えてくれる先生は、お兄様に教えている人とは別の先生らしい。お兄様も今の時間魔法を勉強してると思うからしょうがない…。

「マグノリア様、お久しぶりです!改めまして、私は今日からマグノリア様の魔法の授業を担当することになりました、アリア・ブラックスターと申します。マリアとメリアの姉でもあり、王国魔法師団の団員でもありますね。」

えええ!?王国魔法師団!?国王の周囲を警護したり、城で魔法の研究を許された魔法のエリート集団と言われる王国魔法師団!?そんな人に教えてもらえるなんて、なんかドキドキする。それと、なんか似てる気がしてたらマリアとメリアのお姉さんだなんて。というか、お姉さんいたこと全然知らなかったし、家名も初めて知ったかも…。それに、いつあったのか覚えてないけど、会ったことあるみたいだし…。やっぱり分からない、正直に伝えよう。

「私はマグノリア・パパラチアと申します。アリア先生、今日から授業お願い致します。それと、失礼ですがいつお会いしたのか思い出せないのですが、教えていただくことはできませんか?」

「あら、そうなのね…。あ、そういえばマグノリア様に最後にあったのは1歳の誕生日だったかしら?それなら覚えてなくても仕方が無いわね…。……私はマリアとメリアからマグノリア様の話ばかり聞くから頻繁に会ってるような気がするのかしら?」

なんだか後半は小さな声で考察してるみたいだけど、聞こえてます!それに、1歳の頃に会ったのが最後って、覚えてなくてもしょうがないと思うんだけど?でも、マリアとメリア…。お姉さんにどんなこと話してるの?あの二人のことだから不安でしょうがないな… なんだか、アリア先生からもあの双子と同じような雰囲気を感じるし??

「まぁ、最後に会った日は置いておいて…。マグノリア様の凄さは妹たちから聞いてますからね!私では不足することがあるかもしれませんが、一生懸命努めさせていただきます!」

やっぱり、なんかとんでもない話されてる気がするぅ…。信者みたいになるのはやめてよね??それと、もしかして旅行中の話とかもう伝わってるんじゃないの…?

「マグノリア様、今どこまで知ってるのかって言う顔されてますね。私はマグノリア様のことならなんでも知ってますよ?と言いたいところですが、残念ながらマリアとメリアに聞いただけですのであまり知りません。それでも、旅のことは隠されなくても全てお聞きして知っております!アイテムボックスや魔力量、結界の件などはもちろん把握しておりますので安心してくださいね?」

気づかれてる!?それに、全部知ってるとか言う発言にはびっくりしたけど、マリアとメリアの姉ならしょうがない。というより、アイテムボックスと魔力量と結界のことって…。私が旅で使った魔法の全てては??誰から聞いたのか知らないけど怖すぎます!マリアのメリアの姉だから安心できるけどさ…。

「マグノリア様は強大な力を秘めたお方であり、今後も危険が付きまとうと考えられますので、自分の身を守れるようになるくらいには強くなっていただくつもりです!」

まだ話は終わってなかったぁー!すごい過大評価されてますけど、危険というのは精霊王を持ってるから狙われるということを指してるのかな?アリア先生は精霊王の件を知ってるのかな?お父様に確認しとこ。
でも、自分の身を守れるくらい強くなるのは賛成!これから本当に精霊王関係で何があるか分からないしね?本当に狙われることもあるかもしれないし…。

「アリア先生、私も自分の身が守れるように強くなりたいです。よろしくお願い致します!」


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