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バランス
第六話
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「ねぇ、夕希。アイツと知り合いなの?」
「……兄貴……」
「は?」
俺の声が小さ過ぎて、暁にはよく聞こえなかったみたいだ。
怪訝な顔をされる。
二度も言いたくないが、このままじゃ埒が開かない。
「アイツは俺の兄貴なんだ」
「……ふ~ん」
俺の答えが意外だったのか一瞬、目を見開いた暁だったが、すぐに深い笑みを浮かべた。
「暁?」
なんか笑顔がめっちゃ怖いんですけど?
「ねぇ、夕希。なんでアイツと兄弟だってこと言わなかったの?」
「それは……」
単刀直入に訊かれて言葉に詰まる。
暁の疑問は尤もだ。
でも、あの兄貴の弟だとバレた時の周りの反応を考えると言えなかった。
兄弟なのに全く似てないと陰口を叩かれるのはわかっているし、俺自身兄貴とはあまり関わりたくない。
「……あんまり関わりたくないんだ。兄貴と」
言葉を選びながら言うと、暁が首を傾げた。
「ふ~ん。じゃあ、夕希はアイツのこと嫌いなんだ?」
(嫌い……?)
俺にだけ本性を出してくる兄貴は苦手なんだけど、嫌いと言われると違和感を感じる。
自分で自分の気持ちが分からず、俺は困惑した。
「……兄貴……」
「は?」
俺の声が小さ過ぎて、暁にはよく聞こえなかったみたいだ。
怪訝な顔をされる。
二度も言いたくないが、このままじゃ埒が開かない。
「アイツは俺の兄貴なんだ」
「……ふ~ん」
俺の答えが意外だったのか一瞬、目を見開いた暁だったが、すぐに深い笑みを浮かべた。
「暁?」
なんか笑顔がめっちゃ怖いんですけど?
「ねぇ、夕希。なんでアイツと兄弟だってこと言わなかったの?」
「それは……」
単刀直入に訊かれて言葉に詰まる。
暁の疑問は尤もだ。
でも、あの兄貴の弟だとバレた時の周りの反応を考えると言えなかった。
兄弟なのに全く似てないと陰口を叩かれるのはわかっているし、俺自身兄貴とはあまり関わりたくない。
「……あんまり関わりたくないんだ。兄貴と」
言葉を選びながら言うと、暁が首を傾げた。
「ふ~ん。じゃあ、夕希はアイツのこと嫌いなんだ?」
(嫌い……?)
俺にだけ本性を出してくる兄貴は苦手なんだけど、嫌いと言われると違和感を感じる。
自分で自分の気持ちが分からず、俺は困惑した。
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もし内容に影響を及ぼす場合はその都度報告致します。
なるべく全ての感想に返信させていただいてます。
感想とてもとても嬉しいです、いつもありがとうございます!
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