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桜花の伝統
第十話
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「何言ってんだ!?お前」
僕が唖然としているうちに、戒兄ちゃんが響兄ちゃんに詰め寄っていた。
「何って……。そのまんまの意味だけど?」
「そんなの堂々と言うことか!?」
あっけらかんと答えた響兄ちゃんに、戒兄ちゃんは頭をおさえた。
(……その気持ち、わかるよ、戒兄ちゃん)
響兄ちゃんは冗談のつもりなんだろうけど、他の人からしたらそうは聞こえないことってよくあるし。
それに、なんでもハッキリ言い過ぎなんだよね、響兄ちゃんは!!
「……はぁ。相変わらずだな、アイツらは」
「……確かに」
いつもにも増してうるさい双子の兄ちゃん達に、僕も春兄ちゃんも呆れて物が言えない。
毎日飽きもせず、喧嘩が出来る兄ちゃん達が信じられない。
でも二人は仲が悪いわけじゃないので、どちらかといえばコミュニケーションみたいな物だと思う。
(正直、傍迷惑だけどね)
まぁ、ある意味二人の世界を作っている兄ちゃん達は、周りのことなんか気にしないと思うけど……。
「兄ちゃんも見たいと思う?僕の白雪姫」
僕は劇でそんなに盛り上がれる兄ちゃん達が信じられず、隣にいた春兄ちゃんに訊いてみる。
「当たり前だろ?塔哉が出るんだぞ」
さも当然のように言われ、困惑する。
朝はあれだけ嫌そうだったのに……。
「……女装、しても?」
僕の声が小さくなる。
今更逃げられないことはわかっているが、あまり気が進まない。
暁ちゃんや夕希さんみたいに綺麗ならまだしも、僕が女装なんかしても笑いしかとれないよ……。
僕が唖然としているうちに、戒兄ちゃんが響兄ちゃんに詰め寄っていた。
「何って……。そのまんまの意味だけど?」
「そんなの堂々と言うことか!?」
あっけらかんと答えた響兄ちゃんに、戒兄ちゃんは頭をおさえた。
(……その気持ち、わかるよ、戒兄ちゃん)
響兄ちゃんは冗談のつもりなんだろうけど、他の人からしたらそうは聞こえないことってよくあるし。
それに、なんでもハッキリ言い過ぎなんだよね、響兄ちゃんは!!
「……はぁ。相変わらずだな、アイツらは」
「……確かに」
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「当たり前だろ?塔哉が出るんだぞ」
さも当然のように言われ、困惑する。
朝はあれだけ嫌そうだったのに……。
「……女装、しても?」
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今更逃げられないことはわかっているが、あまり気が進まない。
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