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出会い
しおりを挟む「やめてあげてくれないかい。その子うちで働くことになってる子なんだ。」
黒い髪。黒い服。緑のピアス。それが彼の第一印象だった。
それを見て私を抑えてるひとりが目を見開いて口を開いた。
「あんた...もしかして始末屋か?」
黒い服の男は静かに頷く。すると私を抑えていた男も周りの男達もみんなどこかへ行ってしまった。
「はい。これ君のでしょ?」
「あ、ありがとう...ございます」
抑えられた時に落ちた槍を彼は拾って手渡してくれた。
「でもさ、女の子が武器なんて危ないよ。ここはむさくるしい男どもが働く所だよ。だから早く故郷にお戻り。」
彼は優しい口調で私に言う。でも私には...
「私は家族がいないから自分で働くしかないの。だからここで用心棒でもしようと思って。」
彼は驚いたように目を見張る。
「用心棒?君が?」
「腕には自信があるの。これでも小さいころは武芸を教えてもらっていたの。」
「でもさっきみたいに囲まれちゃったら為す術もないんじゃないの?」
...痛いとこをつかれた。武芸が出来たとしても所詮は男と女。しかも複数で来られたら為す術もない。
「それでも...生きていくにはお金が必要なの。このまま帰るわけにはいかない。」
そう言うと彼は顎に手を当て少し考えてこちらを向いて微笑んだ。
「よし、じゃあ僕がいい働き場を与えてあげるよ。」
「え、いいの?」
「うん。もちろん。君が困っているなら僕はいくらでも力になるよ。」
どうして見ず知らずの私にそこまでしてくれるのかわからないが行き詰っていた私にとっては希望の光だった。
「良かったら案内するよ。あ、名乗るのが遅れたね。僕はユエ、どうぞよろしく。」
「私はセレナ。セレナ=ジェレッリ。こちらこそよろしくね。ユエ。」
うん。と言うユエの顔がなぜか切なかった気がしたのは多分見間違えだと思う。
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