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後編
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数日後、ルートブリーチが頭を打って死亡したという情報が入った。
彼は雨の日に外へ出て走り回りながら謎の踊りを誰にでもなく披露していたらしい。ただ、その踊りの内容がかなり下品なものだったそうで。皆に迷惑だからということで誰かが通報したそう。通報を受け、治安維持組織が彼のところへやって来るのだが。捕まりそうになり慌てて逃げた彼は、雨で濡れていた石の階段で足を滑らせて二十以上の段差を転落。その際に頭部を強打し、それによって死亡してしまった。
どうやらそういう話みたいだ。
◆
「おはよう、今日も良い天気だね」
「ええ」
私は今、夫に愛されている。
ルートブリーチとあのまま関係を続けていたよりもずっと幸せな今日が確かにあるのだ。
「お茶淹れておいたわよ、飲むでしょう? 持っていくわ」
「え、いいの? ありがとう!」
「貴方が好きなお茶。前に言っていたやつよ。これ、初めてまともに淹れたのだけれど、とっても良い香りがするわね」
「でしょー」
◆終わり◆
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