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8話「あれから三ヶ月」
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あれから三ヶ月。
先週、風の噂で、カサブランカがジジと婚約したことを知った。
一方、私はというと、実家でのんびりと暮らしている。時折家事の手伝いをしたり、元々ちょっとした趣味だった物作りをしたりしながら、楽しい日々を過ごしている。
そして、フルービルとの交流も、いまだに続いている。
毎日顔を合わせるわけではない。が、時折顔を合わせては色々な話をするのである。
最初の頃は定期的に掃除に来てもらっていた。だが、最近は、掃除には来てもらっていない。掃除術を教えてもらったおかげで、ある程度掃除できるようになったから。
ちなみに、両親もフルービルとの関係は許してくれている。
そして今日もまた彼と会う。
「お待たせしました。少し遅れてしまって、すみません」
「いえいえ! じゃ、行きましょっかー」
私は時折待ち合わせ時間に遅れてしまうことがあるが、フルービルはいつもあまり気にしない。怒りはしないし、責めることもしない。彼の寛容さには、いつも救われている。
「そういえば、あのちょっと面倒臭そうなお嬢さん、婚約なさったらしいですねー」
今日の第一の目的地は、村の外れにある湖の畔。
この季節の湖はとても美しいから見せたい、と彼が言うので、同行することにした。
「聞きました」
「あっ、もう知ってたんですかっ」
「はい。これで少し大人しくなってくだされば嬉しいのですけど……」
カサブランカは以前からジジのことを知っていた。そして、密かにジジのこと狙っていた。だから、私が彼と婚約すると決まった時、彼女は誰よりも怒ったのだ。あの時は本当に危なかった。その時の彼女は聞く耳を持たない状態になっていたので、私が「親が決めた」と説明してもまったく聞いてくれなくて。彼女の怒りの炎は、とにかく凄まじかった。
「婚約者……ジジさん? でしたっけ?」
「はい」
「その人がリリアンさんを諦めてくれて良かったー、って、正直感謝してるんですよ」
「えっ」
一瞬驚きの声を漏らしてしまった。
「あ、変な意味じゃないですよ! ただ、リリアンさんにまた会えて、嬉しかったんです」
フルービルはいつもこうだ。恥ずかしげもなく想いを口する。こちらが照れていてもお構いなしで、自分の心を真っ直ぐに言葉にする。悪いことを言われているわけではないのだから喜ぶべきなのだろうが、どうしても素直に喜びきれない。どう頑張っても、恥じらいが勝ってしまう。
「私も、こうして話せる人ができて嬉しいです」
「それは、恋愛対象でないーってことですか?」
「え……」
急に真剣な表情になるフルービル。
私は何も発せない。
先週、風の噂で、カサブランカがジジと婚約したことを知った。
一方、私はというと、実家でのんびりと暮らしている。時折家事の手伝いをしたり、元々ちょっとした趣味だった物作りをしたりしながら、楽しい日々を過ごしている。
そして、フルービルとの交流も、いまだに続いている。
毎日顔を合わせるわけではない。が、時折顔を合わせては色々な話をするのである。
最初の頃は定期的に掃除に来てもらっていた。だが、最近は、掃除には来てもらっていない。掃除術を教えてもらったおかげで、ある程度掃除できるようになったから。
ちなみに、両親もフルービルとの関係は許してくれている。
そして今日もまた彼と会う。
「お待たせしました。少し遅れてしまって、すみません」
「いえいえ! じゃ、行きましょっかー」
私は時折待ち合わせ時間に遅れてしまうことがあるが、フルービルはいつもあまり気にしない。怒りはしないし、責めることもしない。彼の寛容さには、いつも救われている。
「そういえば、あのちょっと面倒臭そうなお嬢さん、婚約なさったらしいですねー」
今日の第一の目的地は、村の外れにある湖の畔。
この季節の湖はとても美しいから見せたい、と彼が言うので、同行することにした。
「聞きました」
「あっ、もう知ってたんですかっ」
「はい。これで少し大人しくなってくだされば嬉しいのですけど……」
カサブランカは以前からジジのことを知っていた。そして、密かにジジのこと狙っていた。だから、私が彼と婚約すると決まった時、彼女は誰よりも怒ったのだ。あの時は本当に危なかった。その時の彼女は聞く耳を持たない状態になっていたので、私が「親が決めた」と説明してもまったく聞いてくれなくて。彼女の怒りの炎は、とにかく凄まじかった。
「婚約者……ジジさん? でしたっけ?」
「はい」
「その人がリリアンさんを諦めてくれて良かったー、って、正直感謝してるんですよ」
「えっ」
一瞬驚きの声を漏らしてしまった。
「あ、変な意味じゃないですよ! ただ、リリアンさんにまた会えて、嬉しかったんです」
フルービルはいつもこうだ。恥ずかしげもなく想いを口する。こちらが照れていてもお構いなしで、自分の心を真っ直ぐに言葉にする。悪いことを言われているわけではないのだから喜ぶべきなのだろうが、どうしても素直に喜びきれない。どう頑張っても、恥じらいが勝ってしまう。
「私も、こうして話せる人ができて嬉しいです」
「それは、恋愛対象でないーってことですか?」
「え……」
急に真剣な表情になるフルービル。
私は何も発せない。
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