婚約者を死に至らせた妖精を許すことは絶対にできません。妖精には必ず死んでもらいます。

四季

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後編

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 ◆


 あれから少しして、エベルリッヂが亡くなったことを知った。

 入ってきた話によれば、エベルリッヂは一匹の妖精と毎日会っていたそうでその日も妖精のところへ行っていたそうだが遂にその日帰ることはなかったのだそうだ。

 死後見つかった彼の日記帳には『妖精に会ってから思考がおかしい、何もかもが』と書かれていたらしい。

 また、最近様子がおかしかった、という情報も少なくはなくて。

 私はやはり間違っていなかったのだと確信した。

 変わってしまったのも、私を捨てたのも、この世からいなくなったのも――もし、全部、その妖精のせいなのだとしたら。

 許せない。

 話を聞きたい、そして、謝ってほしい。

 私は聞き込みをして妖精のところへ行ってみることにした。

「貴女がエベルリッヂといつも会っていた妖精?」
「んふふぅ、来たわね!」

 あの時花から出てきた妖精だった。

「エベルリッヂに何をしたの」
「あらぁ? ただちょこっと魔法をかけて遊んだだけよ?」
「なんてこと……」
「あっははぁ、もしかして怒りにきたのぉ? おばさぁん」

 妖精は分かりやすく挑発してくる。

「エベルリッヂは死んだのよ……悪いけど許せないわ」
「あっははぁ、それが何よぉ? あんたが魅力的な女じゃなかっただけでしょ」
「だからね……」

 隠し持っていた角材で――殴る!!

「きゃ!」

 角材で小さな全身を強打した妖精は、そのままの勢いで地面に落ちてそこでも身体を強く打ち、ぐったりする。

「う……」

 もはや虫の息。
 呻くことくらいしかできていない。

「妖精に法の保護はないもの、ここで仕留めてあげる」

 それからも数回殴った。
 すると彼女はあっという間に死んでしまった。


 ◆


 あれからどれだけ時が過ぎただろう。
 私は今も定期的にエベルリッヂの墓へ来ている。

「私ね、もうすぐ結婚するの。だから来られなくなるかもしれないけれど……でもきっといつかまた来るからね。それと、あの言葉は貴方の言葉じゃなかったって信じているから。あれは魔法のせいでしょう」

 もう少ししたら結婚する。
 だからもうここへ来ることはできないかもしれない。

 でも、彼の死を悲しむことはいつまでもする。

「あの妖精は仕留めたからね」

 悲しみを背負い、それでもなお、いつかはその先へ――。


◆終わり◆
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