あなたともっと一緒にいたかったな

四季

文字の大きさ
1 / 1

あなたともっと一緒にいたかったな

しおりを挟む

あなたともっと一緒にいたかったな

春も 夏も 秋も 冬も

ずっとあなたと一緒に
歩んでいきたかった
いつも隣にいて手を繋いで
同じ未来を見ていたかった

でもそれはもう叶わない願いね

だってあなたは遠いところへ行ってしまった

死ではない
だからこの世のどこかには
一応生きている
でもだからこそ
もう二度と隣は歩けないの

死を望むわけではない
けれどこの世のどこかで
別々に生きてゆく
それゆえの悲しさ
そんなものだってあるのよ

婚約破棄

あれさえなければ
今こんな風に
ずっと苦しまなくて済んだのに

婚約破棄

あなたが言わなければ
今こんな風に
ずっと俯かなくて済んだのに

あなたともっと一緒にいたかった

春だって 夏だって そう 秋も 冬もね

まだ知らないものを
まだ知らない世界を
あなたと共に眺めてみたかった

あなたともっと一緒にいたかったな

春も 夏も 秋も 冬も

でももはや何を言っても無駄ね

あなたとの関係は
既に終わっているから
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わたくしが代わりに妻となることにしましたの、と、妹に告げられました

四季
恋愛
私には婚約者がいたのだが、婚約者はいつの間にか妹と仲良くなっていたらしい。

お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。

四季
恋愛
お前は要らない、ですか。 そうですか、分かりました。 では私は去りますね。

貴方が望むなら死んであげる。でも、後に何があっても、後悔しないで。

四季
恋愛
私は人の本心を読むことができる。 だから婚約者が私に「死んでほしい」と思っていることも知っている。

さようなら、あなたとはもうお別れです

四季
恋愛
十八の誕生日、親から告げられたアセインという青年と婚約した。 幸せになれると思っていた。 そう夢みていたのだ。 しかし、婚約から三ヶ月ほどが経った頃、異変が起こり始める。

婚約者の座は譲って差し上げます、お幸せに

四季
恋愛
婚約者が見知らぬ女性と寄り添い合って歩いているところを目撃してしまった。

好きな人ができたなら仕方ない、お別れしましょう

四季
恋愛
フルエリーゼとハインツは婚約者同士。 親同士は知り合いで、年が近いということもあってそこそこ親しくしていた。最初のうちは良かったのだ。 しかし、ハインツが段々、心ここに在らずのような目をするようになって……。

失礼な人のことはさすがに許せません

四季
恋愛
「パッとしないなぁ、ははは」 それが、初めて会った時に婚約者が発した言葉。 ただ、婚約者アルタイルの失礼な発言はそれだけでは終わらず、まだまだ続いていって……。

幼馴染、幼馴染、そんなに彼女のことが大切ですか。――いいでしょう、ならば、婚約破棄をしましょう。~病弱な幼馴染の彼女は、実は……~

銀灰
恋愛
テリシアの婚約者セシルは、病弱だという幼馴染にばかりかまけていた。 自身で稼ぐこともせず、幼馴染を庇護するため、テシリアに金を無心する毎日を送るセシル。 そんな関係に限界を感じ、テリシアはセシルに婚約破棄を突き付けた。 テリシアに見捨てられたセシルは、てっきりその幼馴染と添い遂げると思われたが――。 その幼馴染は、道化のようなとんでもない秘密を抱えていた!? はたして、物語の結末は――?

処理中です...