学園時代プリンスと呼ばれていた青年に「愛してます!」といきなり言われ……? ~いやはやこれは困惑しますな~

四季

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後編

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 ◆


 あれから十年。

 私は今ウィッウィと夫婦になっている。

「あの時声をかけてくれてありがとう。全部貴方のおかげよ。こうやって今一緒にいられているのも、貴方が勇気を振り絞ってくれたからだわ」
「良かった!」
「こんな風に美味しい紅茶を飲めるのだって、貴方が愛を告げてくれたからだわ」

 始まりこそあんな感じだったけれど、今は良き夫婦となれているのではないだろうか。

「コーヒー派!」
「いいのよどっちでも。一緒に飲めば何だって楽しいでしょう」
「それは強く思う!!」

 きっと始まりなんて何だって良いのだろう。

 関係が始まって、そこから順調に共に歩んでゆけたなら、明るい未来は確かにある――そう、たとえ理解不能な始まりだったとしても。

 だからこそ、こんな日々を贈ってくれた彼に最大の感謝を。


◆終わり◆
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