「愛してるよ、ずっと」婚約者はずっとそんな風に言ってくれていたのですが――どうやらその言葉はただ言っているだけのものだったようですね?

四季

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1話

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「愛してるよ、ずっと」

 婚約者エドワードはずっとそんな風に言ってくれていた。

 彼はいつも優しかった。
 だから明るい未来へ進んでゆけるだろうと思っていた。

 でも。

「婚約者さんとどうなのぉ?」
「ま、ふつーだね」
「上手くいってるぅ?」
「まーね。愛してるとか何とか言っとけば順調でしょ。うぶで騙されやすそうな女だし、ちょろいわ」

 ――その日私は見てしまった、エドワードが見知らぬ巻髪の女性と一緒にいるところを。

 夜の街にていちゃつく二人を目撃してしまい、衝撃。

「ま、上手くやってられてるのは君がいてくれるおかげだけどね」
「ええ~?」

 二人は薄暗い街を腕を絡めながら歩いている。
 その様子はまるで本物の恋人であるかのようだ。

「マリー、君がいてくれるからこそ、あんなぱっとしない女とでもそれなりにやっていけているんだ。やはり美女は潤いだよ」

 やがて二人はいかがわしい施設の前へ。

「んもぉ~っ、相変わらずねぇ」

 一度口づけを交わし、それから二人はその建物へと入っていく。

「さ、今夜も楽しもうか」
「んっふふふ! そうね!」

 私は物陰に隠れ、いかがわしい場所へ入っていく二人の姿を撮影魔法にて撮影した。

「ああまた楽しみだ」
「でもぉ……大丈夫なの? いっつもこんな感じで。婚約者さんにばれてなぁい?」
「ばれてない。てか、彼女は鈍いからこのくらいなら気づかない人だよ」
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