妖精族の私は人間と婚約しました。~しかし理不尽な仕打ちを受けることとなってしまったのです~

四季

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1話「一族のため生きると決めたのです、しかし……」

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 妖精族の私ネムルルンは、一ヶ月ほど前、一族と人間の友好関係のために人間と婚約した。

 婚約相手の名はガルス。
 彼は人間の国の権力者の息子である。

 正直想い合っての婚約ではないので複雑な気持ちもあった。が、これが私の役割なのだと理解して、一族のためにもガルスと結ばれることを選んだ。心は決まっていた、だから、これでいい、と思っていた。

 しかし。

「あれから色々考えていたのだが……」
「はい」
「君との婚約は破棄とすることにした」

 その日は突然やって来てしまった。

「え……」

 信じられなかった。

 妖精族と人間、互いに親しくあるための婚約。そういう事情は彼も知っているはずだ。そして、その婚約を一方的に破棄するということは、両者の間の信頼関係を壊してしまうかもしれないということ。そのくらい、彼だって分かるだろうに。

 もちろん、よっぽどの理由があったなら話は別だが。
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