妖精族の私は人間と婚約しました。~しかし理不尽な仕打ちを受けることとなってしまったのです~

四季

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2話「皆のところへ帰ります」

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「なぜ……ですか……?」
「人間でない者と共に生きていくことはできない、そう思ったんだ」

 私が人間でないから?
 だから捨てられるの?

 それが婚約破棄の理由なのなら、最初から婚約しなければ良かったのではないか。

「それはそうですが……でも、この婚約は二つの種族のための婚約で……」
「知らないよ、そんなこと」

 知らない、なんて、そんな風に言われるとは思わなかった。

 私は決意してここへ来たのに。
 彼はそんなこと一切考えていなかったというのか。

「そう、ですか……」
「ということなんで、去ってくれ」
「良いのですか……? 友好関係が……」
「うるさいなぁ!」

 びくりと震えてしまう。
 いきなり大きな声を出されたから。

「何でもいいから出ていってくれ」

 その言葉で、私たちの関係は完全に断ち切られた。

 その後私は仕方がないので妖精族の村へ帰った。
 そして皆に事情を説明する。
 誰もが非常に驚いていて、中には、約束を違えた人間への怒りを感じる者もいた。

 ただ、ほとんどの者は、私を温かく迎え入れてくれた。

「お嬢様! ご無事で何よりです!」
「ありがとう」

 一番に歓迎してくれたのは、子どもの頃から世話をしてくれていた女性。

「そういうことならもういいのよ、ネムルルン、貴女はずっとここにいて」

 そう言ってくれたのは母親。
 長く先端の尖った耳を持っている。

「わぁ! ネムルルンだ! また会えて嬉しいよっ」
「色々辛かったでしょう。相談があれば乗るからね」
「クッキー焼いてん、食べる?」

 くちぐちに言うのは友だった者たち。
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