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前編
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私には五つ年下の妹がいるのだが、彼女は、私と婚約者カイルが仲良くしていることに不満を抱いている。で、彼女はことあるごとに私とカイルの仲を裂こうとしてくる。
これまで何度も被害を受けた。
カイルに私の悪口を吹き込もうとしたり、乳をすり寄せて色仕掛けをしたり、そんなことが繰り返された。
唯一救いだったのは、カイルがまっとうだったこと。
彼は妹にはなびかなかった。
妹の行いに悪意があることを理解したうえで、いつも私の味方をしてくれた。
だが、先日ついに、直接嫌がらせを受けることとなった。
二人を引き裂く作戦がなかなか上手くいかないことに苛立ちを覚えてか、妹は、急に私を呼び出して殴る蹴るの暴行を加えてきた。
途中で逃げられたので助かったが、あれは危なかった。
「暴力はさすがに許せない。だから僕は彼女を退治することにしたよ」
「カイル……」
「君に手を出す者は誰であっても叩き潰す」
カイルは実は魔法が使える。
それを生業としていないだけで、生まれながらにして魔法を使う才能を持っていた。
力を持つ彼であれば妹を退治するくらい容易いだろう。
「君がどうしても嫌と言うならやめるけど……」
「いいえ」
「……いいんだね?」
「ええ。私も彼女には困っていた、それは事実よ。だから、妹がどうなっても何も言わないわ」
これまで何度も被害を受けた。
カイルに私の悪口を吹き込もうとしたり、乳をすり寄せて色仕掛けをしたり、そんなことが繰り返された。
唯一救いだったのは、カイルがまっとうだったこと。
彼は妹にはなびかなかった。
妹の行いに悪意があることを理解したうえで、いつも私の味方をしてくれた。
だが、先日ついに、直接嫌がらせを受けることとなった。
二人を引き裂く作戦がなかなか上手くいかないことに苛立ちを覚えてか、妹は、急に私を呼び出して殴る蹴るの暴行を加えてきた。
途中で逃げられたので助かったが、あれは危なかった。
「暴力はさすがに許せない。だから僕は彼女を退治することにしたよ」
「カイル……」
「君に手を出す者は誰であっても叩き潰す」
カイルは実は魔法が使える。
それを生業としていないだけで、生まれながらにして魔法を使う才能を持っていた。
力を持つ彼であれば妹を退治するくらい容易いだろう。
「君がどうしても嫌と言うならやめるけど……」
「いいえ」
「……いいんだね?」
「ええ。私も彼女には困っていた、それは事実よ。だから、妹がどうなっても何も言わないわ」
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