2 / 3
2話
しおりを挟む「バルコニーへ出ませんか?」
「あの……本当に私で良いのでしょうか」
「そうです。お話を、と思いまして。どうでしょうか? 嫌ならもちろん断っていただいても」
「い、いえ! ぜひお願いしたいです!」
隣にいるルーネは悔しさからか顔を真っ赤にしていた。
「では行きましょう」
「はい……」
こうして私は青年パトレットと話をすることとなったのだった。
――それから数十分、話を終えて元の場所へ戻るとルーネがハンカチを噛みながら一人怒りを爆発させていた。
「何なのよあの男! このあたくしを相手にせず姉を!? ばっかじゃないの!! あんな地味でつまらない女に興味を持つなんて! はぁ~ぁ、ほんとあり得ないわ。最低最低最低最低!!」
皆、その行動を恐れてか、ルーネから距離を取っている。
無理もないか……。
「ああもういらいらする! いらいら、いらいら、いらいらするッ!! 生意気なのよ姉も! 姉のくせにあたくしのより目立つなんて! 大人しく引き立て役をしていればいいっていうのに! 最低!!」
その後一旦パトレットと別れてルーネと家へ帰ることになったのだが、帰りは非常に気まずかった。
136
あなたにおすすめの小説
【完結】妹のせいで貧乏くじを引いてますが、幸せになります
禅
恋愛
妹が関わるとロクなことがないアリーシャ。そのため、学校生活も後ろ指をさされる生活。
せめて普通に許嫁と結婚を……と思っていたら、父の失態で祖父より年上の男爵と結婚させられることに。そして、許嫁はふわカワな妹を選ぶ始末。
普通に幸せになりたかっただけなのに、どうしてこんなことに……
唯一の味方は学友のシーナのみ。
アリーシャは幸せをつかめるのか。
※小説家になろうにも投稿中
失踪中の義妹を見つけたら、自身の夫とお別れする事になるとは夢にも思いませんでした。
coco
恋愛
失踪中の義妹をようやく見つけた私。
彼女を家に連れ帰ろうとする私を止めたのは、私の夫だった。
彼は私と別れ、義妹を妻に迎えると言い出し─?
婚約者と妹に毒を盛られて殺されましたが、お忘れですか?精霊の申し子である私の身に何か起これば無事に生き残れるわけないので、ざまぁないですね。
無名 -ムメイ-
恋愛
リハビリがてら書きます。
1話で完結します。
注意:低クオリティです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる