1 / 1
愛はいつか消えた
しおりを挟む手を取り合って
視線を絡めれば
とても愛おしく
いつまでもこうしていたいと思った
私たちはいつまでも
こうしていられるものと思っていたから
何も怖くはなかった
無条件に貴方を信じていた
でも――
貴方は私を裏切った
裏でこっそりと
他の人と愛を深めて
私とよりも
手を取り合って
視線を絡めていた
その真実を知った瞬間はまるで落雷のようで
すべてが燃え尽きるような
そんな気がした
手を取り合って
視線を絡めれば
とても愛おしく
いつまでもこうしていたいと思っていた
けれども今は
もう何も思えない
共にいたいと
そう思う心さえ
薄れていってしまった
愛しているのか
愛していないのか
それすら分からない
己のことが分からない
だから――
婚約の破棄を告げられた時は
どこかすっきりしたようで
晴れわたる空を泳ぐような心で
歩める気がした
未来は徐々に拓かれてゆく
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる