婚約破棄されて実家へ戻ったところ母親に激怒され叱られたので、隠していた力を使うことにしました。

四季

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1話「何かとついていない」

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 私は昔から何かとついていない。

 いちゃもんのようなことばかり言ってくる母親、家族に無関心な父親、裕福ではあったが家庭環境は何とも言えないものであった。

 しかもよく分からない魔力なんてものまであって、基本隠しているのだが、そのことを知った人からはいつも不気味がられる。

 そして今。

「貴様との婚約は破棄とする!」

 婚約者ナババスから切り捨ての一手を打たれてしまった。

 彼は整った容姿の持ち主で、彼と婚約することになったのは、私の母親が彼を気に入ったから。これまでもずっと私をいいなりしてきた母親は、好みであった彼に近づくため、私を使った。娘を結婚させることで彼と親しくなろうとしたのだ。

 そういう意味では彼もまた被害者……なのかもしれないけれども……。

「貴様の嫌いなところを十挙げよう!」

 正直、彼は酷い人だと思う。

「ひとつめ! 可愛げがない! ふたつめ、愛想笑いが下手! みっつめ、顔が平凡! よっつめ……忠実でなく男を敬わない! いつつめ! 俺に尽くさない! むっつめ、凹凸があまりない!」

 もういいよ……、と言いたい気分だ。

 彼が私を嫌っていることは分かった。
 わざわざ詳しく言わなくていいのに。

「ななつめ! お上品な振る舞いが完璧でない! やっつめ……ダサい! ここのつ……女らしい動きをしない! そして最後は……好みでない!」

 こうして私はナババスに捨てられてしまったのだった。

 これからどうしよう……と思いつつ、実家へ帰るのだが……。
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