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2話「我慢にも限界がある」
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「どうしてそんなことになったのよ!! 理解できない、どうしてか説明しなさいよ!! どうせアンタがくだらないことしたんでしょ! 分かってるのよ! 婚約破棄されるくらいだから酷いことをやらかしたのでしょう!? 何をしたの!? はっきり言いなさい! 話はそれからよ! どうしてくれるのよ!! アンタはいっつもあたしの足を引っ張って!!」
実家へ帰り事情を話すと、母親は激しく怒鳴った。
やはり予想通り。
キンキンするその声は聞いているだけで疲れる。
聞き慣れていても溜め息が出そうになる。
もちろん溜め息なんてつかない。吐き出したくても我慢する。もしうっかりそんなことをしてしまった日には、きっと、数時間にわたって怒鳴られ叱られることになるだろうから。
「黙ってないで喋りなさいよ! まずは理由を説明して! どうして婚約破棄なんかになったの! あたしが頑張って成立させた婚約を駄目にするなんて! 信じられない!! どういうつもり!! 答えなさいよ!!」
あぁもう疲れた……。
そう思った瞬間。
私の手のひらから黒いものが溢れる。
「お母様……私がやらかしたのではないわ」
手から一度溢れ出した黒いものはもう消えない。
もはや引き返せない。
これが私の魔力だ。
その黒いものは、目の前で叫び倒す母親を呑み込んだ。
……そして静寂が訪れる。
実家へ帰り事情を話すと、母親は激しく怒鳴った。
やはり予想通り。
キンキンするその声は聞いているだけで疲れる。
聞き慣れていても溜め息が出そうになる。
もちろん溜め息なんてつかない。吐き出したくても我慢する。もしうっかりそんなことをしてしまった日には、きっと、数時間にわたって怒鳴られ叱られることになるだろうから。
「黙ってないで喋りなさいよ! まずは理由を説明して! どうして婚約破棄なんかになったの! あたしが頑張って成立させた婚約を駄目にするなんて! 信じられない!! どういうつもり!! 答えなさいよ!!」
あぁもう疲れた……。
そう思った瞬間。
私の手のひらから黒いものが溢れる。
「お母様……私がやらかしたのではないわ」
手から一度溢れ出した黒いものはもう消えない。
もはや引き返せない。
これが私の魔力だ。
その黒いものは、目の前で叫び倒す母親を呑み込んだ。
……そして静寂が訪れる。
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