ありがとう そして さようなら

四季

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ありがとう そして さようなら

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淡い期待をして
あなたを追い掛けていた
その果てに手に入れたもの
あなた
わたしが一番欲しかったもの

けれどもその先には
思っていたような未来は待っていなかった
望んでいたもの
希望の光に満ち溢れた世界
そんなものは待ってはおらず
待っていたのはただ暗闇
悪口を言われ
黒い笑みを向けられてしまうような
絶望を色にしたような
そんな未来だった

誰もが言うわ
わたしが彼女から彼を奪ったのだと
それでも良かった
あの頃のわたしは
あなたが手に入るのなら
誰だって蹴落とすくらいの心持ちでいた

けれども今は
それを後悔している部分もある
だってわたし
あなたを手に入れても
幸せにはなれなかったんだもの

あなたとの未来には

祝福も
希望も

一切なかった

だからあなたから婚約破棄を告げられた時

悲しいけれど
辛いけれど
どこか安堵しているわたしもいて

ようやく息をふっと吐き出せるような
そんな気持ちで
あなたと別れることができた

淡い期待をして
あなたを追い掛けていた
その果てに手に入れたもの
あなた
わたしが一番欲しかったもの

けれどももう
それはわたしには必要のないもの

わたしはこれ以上
あなたを望まない

ありがとう あなた

そして

さようなら あなた

もうきっと出会うことはないでしょう
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