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後編
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その後もしばらく彼はごねた。
いろんなことを言って支払いから逃げようとした。
けれども私は請求をやめなかった。そう易々と逃げられるものではない、と知らしめるために。婚約する時点で決まっていたことなのだから、守ってもらわなくては。そういう気持ちで請求を続けること半年、ようやく支払ってもらうことができた。
こうして婚約は破棄された。
◆
後に聞いた噂によると、私との婚約を破棄した彼は、いつも親しくしていた女性と改めて婚約しようとしたらしい。
だが、女性の親がそれを認めはしなかった。
婚約者に一方的な婚約破棄を突きつけたような男性と知っていたからである。親としては、自分たちの娘がそのような悲劇に巻き込まれることを恐れていたのだろう。
今は愛していると言っていても、突然心変わりするかもしれない。
言葉だけで信用などできない。
女性が一人娘であったこともあり、女性の両親は彼との婚約を頑なに拒んだ。時に、強い姿勢で強い言葉を放つこともあったという。
彼は婚約できなかった。
私との婚約を理不尽に破棄したことが、結局、自分の首を絞めることとなったのだった。
◆終わり◆
いろんなことを言って支払いから逃げようとした。
けれども私は請求をやめなかった。そう易々と逃げられるものではない、と知らしめるために。婚約する時点で決まっていたことなのだから、守ってもらわなくては。そういう気持ちで請求を続けること半年、ようやく支払ってもらうことができた。
こうして婚約は破棄された。
◆
後に聞いた噂によると、私との婚約を破棄した彼は、いつも親しくしていた女性と改めて婚約しようとしたらしい。
だが、女性の親がそれを認めはしなかった。
婚約者に一方的な婚約破棄を突きつけたような男性と知っていたからである。親としては、自分たちの娘がそのような悲劇に巻き込まれることを恐れていたのだろう。
今は愛していると言っていても、突然心変わりするかもしれない。
言葉だけで信用などできない。
女性が一人娘であったこともあり、女性の両親は彼との婚約を頑なに拒んだ。時に、強い姿勢で強い言葉を放つこともあったという。
彼は婚約できなかった。
私との婚約を理不尽に破棄したことが、結局、自分の首を絞めることとなったのだった。
◆終わり◆
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