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前編
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私には三つ年下の妹がいる。
アネネという名の彼女は、親からちやほやされて育ってきたこともあってか自分を凄く可愛いと思い込んでおり、私のことを下げつつ自分の方が女として上なのだとやたらと主張してくるのだ。
「お姉さま、気の毒ですわねぇ……わたくしと姉妹になってしまうなんて」
平然とそんなことを言ってくるし。
「あらあらお姉さま、そんな服装ではわたくしと姉妹と言うと笑われてしまいますわよ? ま、引き立て役にはちょうどいいですけれど」
とか言ってくることも日常茶飯事である。
可愛いならわざわざ姉を下げるようなことを言うなよ……、とは思うけれど。でも突っ込むとややこしいので、これまでは流してきた。少しでも反発するようなことを言うと号泣する演技で私を悪者に仕立ててくる、これが厄介なので、なるべく刺激せず流して放っておくようにしているのだ。
◆
ある日、結婚相手を探している王子と会う催しに、アネネと共に参加することになった。
彼女は早速張り切っていて。
行く前から王子と結婚する気満々だった。
「お姉さま! しっかりわたくしを引き立ててちょうだい!」
「ええ……そうね」
「まさか、お姉さま、王子を狙おうなんて思っていないでしょうね!? うふふ、そんな無茶なことは考えない方が良いですわよ。あなたは一生わたくしの引き立て役、良いですわね!? わたくしの引き立て役になれることを光栄に思って生きなさい!!」
アネネという名の彼女は、親からちやほやされて育ってきたこともあってか自分を凄く可愛いと思い込んでおり、私のことを下げつつ自分の方が女として上なのだとやたらと主張してくるのだ。
「お姉さま、気の毒ですわねぇ……わたくしと姉妹になってしまうなんて」
平然とそんなことを言ってくるし。
「あらあらお姉さま、そんな服装ではわたくしと姉妹と言うと笑われてしまいますわよ? ま、引き立て役にはちょうどいいですけれど」
とか言ってくることも日常茶飯事である。
可愛いならわざわざ姉を下げるようなことを言うなよ……、とは思うけれど。でも突っ込むとややこしいので、これまでは流してきた。少しでも反発するようなことを言うと号泣する演技で私を悪者に仕立ててくる、これが厄介なので、なるべく刺激せず流して放っておくようにしているのだ。
◆
ある日、結婚相手を探している王子と会う催しに、アネネと共に参加することになった。
彼女は早速張り切っていて。
行く前から王子と結婚する気満々だった。
「お姉さま! しっかりわたくしを引き立ててちょうだい!」
「ええ……そうね」
「まさか、お姉さま、王子を狙おうなんて思っていないでしょうね!? うふふ、そんな無茶なことは考えない方が良いですわよ。あなたは一生わたくしの引き立て役、良いですわね!? わたくしの引き立て役になれることを光栄に思って生きなさい!!」
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