19 / 207
episode.18 逃れる
しおりを挟む
「……窓?」
リゴールの提案に、私は戸惑いつつ返した。
「はい! 窓から飛び降りれば、すぐ外に出られます!」
表情も、声色も、真剣そのもの。冗談のような提案だが、ふざけて言っているとは思えない。
「待って。ここ、二階よ」
「二階くらいなら大丈夫です!」
いや、大丈夫とはとても思えないのだが。
……ただ、時間がないことも事実。
このまま呑気に話していたら、逃げ遅れかねない。火に包まれて死ぬ——そんなのはお断りだ。
だから、私は頷いた。
「……分かったわ」
リゴールの顔に光が射し込む。
「分かって下さったのですね!」
「死なずに済んで、怒られずに済む方法は、それしかないもの」
そこへ、バッサが口を挟んでくる。
「お嬢様、一体何を!? 飛び降りる、なんて、正気ですか!?」
肌は青白く染まり、顔中の筋肉が強張っている。バッサがこんなにも動揺した顔をしているところを見るのは、初めてかもしれない。
「……えぇ」
「危険なことをした、と怒られますよ!?」
「その方がましだわ」
リゴールと出会ったのは、ただの偶然。声をかけて知り合いになったのも、ちょっとした気まぐれ。
彼と離れるチャンスは、何度もあった。
けれど、私はそのチャンスを掴まないでここまで来た。
せっかく手にした知り合いを手放すなんて惜しくて。そこへさらに、別の世界から一人来てしまった彼への同情も加わり。
私は、彼から離れることができなかった。
もっと早く別れていたなら、きっと、こんなことにはならなかったのだろう。
「黙って泊めていたことがバレたら、勘当されてしまうわ」
「お嬢様!」
「……勝手な娘でごめんなさい。私、行くわ」
それだけ言って、バッサとは別れる。
お出掛け用の手提げに、いつも着ている黒いワンピースをくしゃっと突っ込み、リゴールの手を借りて飛び降りた。
二階から飛び降りたが、リゴールが魔法でいくつか足場を作ってくれていたため、無傷で地面へたどり着くことができて。家からの脱出に成功した。
「お怪我は?」
「大丈夫よ、リゴール」
今私がいるのは家の裏側。それゆえ、人の気配はない。ただ月の光が降り注ぐだけで、辺りは薄暗い。
けれど、私がいるのと反対の方——つまり正面玄関側からは、ざわざわと声が聞こえていた。
火はどうなっているのだろう。
ここから見えるほど豪快に火の手があがっているということはないが。
「なら良かった……ではありませんでした! またしてもご迷惑を!」
なんというか、もはや、迷惑などという次元ではない気が。
「えと、あの、わたくしは何をすれば!?」
「リゴールは水は出せないわよね?」
「はい! 出せません!」
意外にもはきはきと答えられたので、少し驚いてしまった。
「そうよね……」
取り敢えずは、父親らと合流すべきなのだろうか。
でも、そうしたら、リゴールとはここでお別れになってしまう。
「申し訳ありません、エアリ。わたくしが無力なばかりに……」
赤い火は見えない。
ただ、焦げ臭い香りの風が、周囲の木々を揺らす。
「どうしましょう、何と謝れば——」
言いかけたリゴールの手首を、デスタンが唐突に掴んだ。
「王子。去りましょう」
焦げ臭い風に髪を揺すられながらも、デスタンは冷静そのもの。眉一つ動かしていない。
彼の片手には、リゴールのペンダントが変化した剣。それは、私が渡して持ってもらっていたもの。そして、もう一方の手が、リゴールの片手首を掴んでいる。
「何を言い出すのです、デスタン! そんなこと、できるわけがありません!」
「私たちがここに滞在しなくてはならない理由など、何一つとしてないでしょう」
デスタンの声は冷たい。
「しかし……! エアリには世話になったのです……!」
リゴールは懸命に訴える。だが、その言葉がデスタンに届くことはない。
「既にやつらに知られている以上、このような田舎の村に潜む必要もないはずです」
「逃げるような真似はできません!」
「死にたいのですか、王子」
刹那、リゴールはデスタンの手を払い除けた。
「死にたくなどありません! けれど、恩を仇で返すような真似をしたまま逃げるのは嫌です!」
リゴールはきっぱりと言い放つ。
これにはさすがのデスタンも驚いたようで、目を大きく開いていた。
「デスタン、貴方には分からないでしょう。けれど、わたくしにとっては、エアリは大切な人なのです。何度も助けて下さったエアリに何も返せぬまま、ここから去るわけにはいきません!」
リゴールに凄まじい勢いで言葉を浴びせられたデスタンは、何か考えているかのように、瞼を閉じる。それから少し経って、彼はゆっくりと瞼を開けた。
「分かりました、王子」
「そうですか!」
「では、その女も連れて逃げましょう」
そう言うと、デスタンは私にすたすたと歩み寄ってきた。
「……何?」
「失礼します」
戸惑っているうちに、ひょいと抱え上げられてしまう。
「ちょ……ちょっと!」
「それではひとまず、避難するとしましょう」
デスタンは私の体を、肩の高さまで持ち上げた。慣れない体勢に驚き戸惑い、私はつい、両足をばたつかせてしまう。
「え、ちょ、何なの?」
「貴女をここに置いていくのは王子のお望みに反するようなので、連れていきます」
「なっ……どういうこと!?」
何がどうなっているのか。
理解が追いつかない。
「安心して下さい、あくまで避難ですから」
いやいや、安心しろなんて無理があるだろう——そんな風に、内心突っ込みを入れてしまった。
「いきなり過ぎるわ」
「貴女は火の中にいたいのですか?」
手足をばたつかせてみる。けれど、デスタンがその程度で離してくれるはずもなく。
「いいえ! ……けれど、急に村を離れるなんて」
「落ち着いた頃に帰ればいいのです」
「それは……そうだけど。でも……」
避難という意味では、彼らと共にここから離れた方が良いのかもしれない。その方が安全かもしれない。
そう思わないこともない。
だが、村を離れる勇気なんてなくて。
それゆえ、迷いなく頷くことはできなかった。
そんな曖昧な態度を続けていたからだろうか——デスタンに溜め息をつかれてしまった。
「面倒臭いので、一撃失礼します」
「……え」
その数秒後、視界が暗くなった。
リゴールの提案に、私は戸惑いつつ返した。
「はい! 窓から飛び降りれば、すぐ外に出られます!」
表情も、声色も、真剣そのもの。冗談のような提案だが、ふざけて言っているとは思えない。
「待って。ここ、二階よ」
「二階くらいなら大丈夫です!」
いや、大丈夫とはとても思えないのだが。
……ただ、時間がないことも事実。
このまま呑気に話していたら、逃げ遅れかねない。火に包まれて死ぬ——そんなのはお断りだ。
だから、私は頷いた。
「……分かったわ」
リゴールの顔に光が射し込む。
「分かって下さったのですね!」
「死なずに済んで、怒られずに済む方法は、それしかないもの」
そこへ、バッサが口を挟んでくる。
「お嬢様、一体何を!? 飛び降りる、なんて、正気ですか!?」
肌は青白く染まり、顔中の筋肉が強張っている。バッサがこんなにも動揺した顔をしているところを見るのは、初めてかもしれない。
「……えぇ」
「危険なことをした、と怒られますよ!?」
「その方がましだわ」
リゴールと出会ったのは、ただの偶然。声をかけて知り合いになったのも、ちょっとした気まぐれ。
彼と離れるチャンスは、何度もあった。
けれど、私はそのチャンスを掴まないでここまで来た。
せっかく手にした知り合いを手放すなんて惜しくて。そこへさらに、別の世界から一人来てしまった彼への同情も加わり。
私は、彼から離れることができなかった。
もっと早く別れていたなら、きっと、こんなことにはならなかったのだろう。
「黙って泊めていたことがバレたら、勘当されてしまうわ」
「お嬢様!」
「……勝手な娘でごめんなさい。私、行くわ」
それだけ言って、バッサとは別れる。
お出掛け用の手提げに、いつも着ている黒いワンピースをくしゃっと突っ込み、リゴールの手を借りて飛び降りた。
二階から飛び降りたが、リゴールが魔法でいくつか足場を作ってくれていたため、無傷で地面へたどり着くことができて。家からの脱出に成功した。
「お怪我は?」
「大丈夫よ、リゴール」
今私がいるのは家の裏側。それゆえ、人の気配はない。ただ月の光が降り注ぐだけで、辺りは薄暗い。
けれど、私がいるのと反対の方——つまり正面玄関側からは、ざわざわと声が聞こえていた。
火はどうなっているのだろう。
ここから見えるほど豪快に火の手があがっているということはないが。
「なら良かった……ではありませんでした! またしてもご迷惑を!」
なんというか、もはや、迷惑などという次元ではない気が。
「えと、あの、わたくしは何をすれば!?」
「リゴールは水は出せないわよね?」
「はい! 出せません!」
意外にもはきはきと答えられたので、少し驚いてしまった。
「そうよね……」
取り敢えずは、父親らと合流すべきなのだろうか。
でも、そうしたら、リゴールとはここでお別れになってしまう。
「申し訳ありません、エアリ。わたくしが無力なばかりに……」
赤い火は見えない。
ただ、焦げ臭い香りの風が、周囲の木々を揺らす。
「どうしましょう、何と謝れば——」
言いかけたリゴールの手首を、デスタンが唐突に掴んだ。
「王子。去りましょう」
焦げ臭い風に髪を揺すられながらも、デスタンは冷静そのもの。眉一つ動かしていない。
彼の片手には、リゴールのペンダントが変化した剣。それは、私が渡して持ってもらっていたもの。そして、もう一方の手が、リゴールの片手首を掴んでいる。
「何を言い出すのです、デスタン! そんなこと、できるわけがありません!」
「私たちがここに滞在しなくてはならない理由など、何一つとしてないでしょう」
デスタンの声は冷たい。
「しかし……! エアリには世話になったのです……!」
リゴールは懸命に訴える。だが、その言葉がデスタンに届くことはない。
「既にやつらに知られている以上、このような田舎の村に潜む必要もないはずです」
「逃げるような真似はできません!」
「死にたいのですか、王子」
刹那、リゴールはデスタンの手を払い除けた。
「死にたくなどありません! けれど、恩を仇で返すような真似をしたまま逃げるのは嫌です!」
リゴールはきっぱりと言い放つ。
これにはさすがのデスタンも驚いたようで、目を大きく開いていた。
「デスタン、貴方には分からないでしょう。けれど、わたくしにとっては、エアリは大切な人なのです。何度も助けて下さったエアリに何も返せぬまま、ここから去るわけにはいきません!」
リゴールに凄まじい勢いで言葉を浴びせられたデスタンは、何か考えているかのように、瞼を閉じる。それから少し経って、彼はゆっくりと瞼を開けた。
「分かりました、王子」
「そうですか!」
「では、その女も連れて逃げましょう」
そう言うと、デスタンは私にすたすたと歩み寄ってきた。
「……何?」
「失礼します」
戸惑っているうちに、ひょいと抱え上げられてしまう。
「ちょ……ちょっと!」
「それではひとまず、避難するとしましょう」
デスタンは私の体を、肩の高さまで持ち上げた。慣れない体勢に驚き戸惑い、私はつい、両足をばたつかせてしまう。
「え、ちょ、何なの?」
「貴女をここに置いていくのは王子のお望みに反するようなので、連れていきます」
「なっ……どういうこと!?」
何がどうなっているのか。
理解が追いつかない。
「安心して下さい、あくまで避難ですから」
いやいや、安心しろなんて無理があるだろう——そんな風に、内心突っ込みを入れてしまった。
「いきなり過ぎるわ」
「貴女は火の中にいたいのですか?」
手足をばたつかせてみる。けれど、デスタンがその程度で離してくれるはずもなく。
「いいえ! ……けれど、急に村を離れるなんて」
「落ち着いた頃に帰ればいいのです」
「それは……そうだけど。でも……」
避難という意味では、彼らと共にここから離れた方が良いのかもしれない。その方が安全かもしれない。
そう思わないこともない。
だが、村を離れる勇気なんてなくて。
それゆえ、迷いなく頷くことはできなかった。
そんな曖昧な態度を続けていたからだろうか——デスタンに溜め息をつかれてしまった。
「面倒臭いので、一撃失礼します」
「……え」
その数秒後、視界が暗くなった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【コミカライズ決定】魔力ゼロの子爵令嬢は王太子殿下のキス係
ayame@アンジェリカ書籍化決定
恋愛
【ネトコン12受賞&コミカライズ決定です!】私、ユーファミア・リブレは、魔力が溢れるこの世界で、子爵家という貴族の一員でありながら魔力を持たずに生まれた。平民でも貴族でも、程度の差はあれど、誰もが有しているはずの魔力がゼロ。けれど優しい両親と歳の離れた後継ぎの弟に囲まれ、贅沢ではないものの、それなりに幸せな暮らしを送っていた。そんなささやかな生活も、12歳のとき父が災害に巻き込まれて亡くなったことで一変する。領地を復興させるにも先立つものがなく、没落を覚悟したそのとき、王家から思わぬ打診を受けた。高すぎる魔力のせいで身体に異常をきたしているカーティス王太子殿下の治療に協力してほしいというものだ。魔力ゼロの自分は役立たずでこのまま穀潰し生活を送るか修道院にでも入るしかない立場。家族と領民を守れるならと申し出を受け、王宮に伺候した私。そして告げられた仕事内容は、カーティス王太子殿下の体内で暴走する魔力をキスを通して吸収する役目だったーーー。_______________
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる