22 / 207
episode.21 二つの動き
しおりを挟む
エアリらが風の吹く高台に到着していた頃。
ブラックスターの首都にそびえる鋼鉄製の五階建て建築物——ナイトメシア城。その一階の大広間に、グラネイトとウェスタは帰還していた。
「ふはは! ご苦労だったな、ウェスタ!」
「……騒がないで、不愉快」
ウェスタは漆黒の石を敷き詰めた床の上を行ったり来たり。ヒールが石に当たる硬い音だけが、天井の高い大広間に響く。
「相変わらずつれないな!」
「……黙って」
冷たくあしらわれても挫けず話しかけ続けるグラネイト。そんな彼を、ウェスタは冷ややかに睨む。
「……くだらない話をしに集まったわけじゃない」
ウェスタはグラネイトを冷たく突き放す。それでもグラネイトは止まらない。彼はウェスタに歩み寄りながら、「くだらなくなんかない! これは、凄く意味のある会話だ!」などと主張する。そんな彼を見て、ウェスタは呆れ果てた顔になっていた。
「……誰のせいで任務失敗になったと思っている」
「任務失敗? まさか! 屋敷を焼き払うことには成功しただろ!」
「だが王子は逃した」
ウェスタの赤い瞳が、グラネイトを真っ直ぐに捉える。
そこに滲んでいるのは、怒り。
「王子を逃しては意味がない」
「うっ……し、仕方ないだろう! 護衛がいたんだから!」
グラネイトは慌てて言い訳をする。
「アイツがしたーっぱを蹴散らさなければ、このグラネイト様が敗走することになんてならなかったんだ!」
だが、いくら言い訳をしたところでウェスタの怒りは収まらない——かと思われたのだが。
「……そう」
意外にも、ウェスタは責めることを止めた。
「分かってくれたか!?」
「確かに……アイツは強い」
責められなくなった途端、グラネイトは調子に乗る。ウェスタに急接近すると、後ろから彼女の体を抱き締める。
「だろ!? 仕方なかったんだ! ウェスタなら分かってくれると思っていたぞ! ふは——ぐぅッ!?」
すっかり油断していたグラネイトの腹に、ウェスタの右肘が突き刺さる。
「う……ぐ……何しやがる」
「抱き締めるのは止めろと、前にも言ったはず」
「す、すまん……」
腹部を押さえながら謝るグラネイトに、ウェスタは氷のような眼差しを向ける。
「謝罪はいい。ただ、繰り返すな」
「も、もちろんだ……」
肘での一撃がよほど効いたのか、グラネイトはよろけていた。
「しっかし、アイツがもう合流しているとはな」
グラネイトは肘で殴られた腹部を押さえたまま、ブラックホールのように黒い天井を見上げる。
「確か、お前の兄だったか」
その問いに、ウェスタは俯く。
「……そう」
ウェスタの唇が微かに動いた。
「アイツは兄さんだった……」
俯くウェスタの儚げな表情に、グラネイトはむず痒そうな顔をする。
何とかしたいが良い案が思いつかない、というような表情。
「でも、もう仲間ではない」
「いいのか? ウェスタ。もしアイツと戦うことになっても」
グラネイトが問うと、ウェスタはゆっくりと顔を上げた。そして、彼に向かってそっと微笑む。
「……もちろん」
その時の声だけは、それまでとは違って、柔らかさのあるものだった。
◆
「あーら、デスタン! ちゃーんと帰ってきてくれたのねぇ!」
「はい」
「大切な方とやらには、会えたのかしらぁ?」
「はい。おかげさまで。馬車代ありがとうございました」
あれから少し歩いて、一軒の家に到着した。一階建てではあるけれど、それなりに立派な石造りの家である。先頭を歩いていたデスタンは、特に何も言わぬまま玄関のベルを鳴らした。すると、家から女性が出てきて——今に至る。
「いーのよ、そんなのはぁ! それよりそれより、寂しかったわぁ。アタシ、昨夜は寂しくて死ぬかと思った!」
ぽってりとした唇が印象的な女性は、出てきてデスタンの姿を視認するや否や、体を彼にぴったりとくっつけていた。
「……何だか凄く積極的ね」
「……ですね」
少し離れた位置に立ってその様子を見ていた私は、同じく離れた位置に立っているリゴールと、さりげなく言葉を交わす。
今の私とリゴールの心は、恐らく、同じ感情で満ちていることだろう。
「デスタンはどうだったのぉ? アタシがいなくて寂しかったぁ?」
女性は気味が悪いくらいの猫撫で声でそんなことを問う。
だが、相手はあのデスタン。彼女が理想とするような答えが返ってくるわけがない——そう思っていたのだが。
「えぇ、それはもう……」
デスタンは少し目を細め、切なげな笑みをうっすらと浮かべる。
「言葉にならないくらい寂しかったです」
刹那、隣に立っているリゴールが、ぶふぉっと吹き出した。
一方私はというと、吹き出すことは何とか免れたが、信じられない振る舞いをするデスタンを見て、雷に打たれたかのような衝撃を受けた。
「やーん、嬉しいー」
女性はデスタンを抱き締め、甘ったるい声を発する。
「私も同じ想いですよ」
「うふふぅ」
目の前でいちゃつく二人を見ていたら、段々、「私はここにいない方がいいのでは」と思ってきた。
……もっとも、デスタンは本気ではないのだろうが。
「ところで、少し構わないでしょうか」
「なぁにぃ? デスタン」
「実は……しばらくここに泊めてほしい者がいるのです」
抱きつかれたまま、デスタンは切り出す。
「あーら。それは一体、どういうことかしらぁ?」
「二人なのですが、どちらも私の大切な人なのです」
どちらも。
その言葉は、私にさらなる衝撃を与えた。
デスタンはあんなに私を好いていないようなことを言っていたのに、泊まる場所を確保するためだけに嘘を。
そう考えると、彼も案外悪い人ではないのかもしれないと思えてきた。
「ただ、事情があって家には帰られないのです。なので住むところがなく……」
彼がそこまで言った時、女性は急に片手の人差し指を伸ばした。そして、その指先を、デスタンの唇へ当てる。
「うふふぅ。相変わらず、おねだりが上手ねぇ」
「頼んでばかりで申し訳ありません」
「普通なら断るところだけど……デスタンの頼みなら仕方ないわ。泊めてもいいわよぉ」
凄い! これは上手くいきそう!
「で、どんな方々なのかしらぁ?」
女性はぽってりした唇を動かしながら問う。その問いに答えるように、デスタンは私たちの方を向いた。
「彼らなのですが」
その時になって、初めて、女性の視線が私とリゴールへ注がれた。
ブラックスターの首都にそびえる鋼鉄製の五階建て建築物——ナイトメシア城。その一階の大広間に、グラネイトとウェスタは帰還していた。
「ふはは! ご苦労だったな、ウェスタ!」
「……騒がないで、不愉快」
ウェスタは漆黒の石を敷き詰めた床の上を行ったり来たり。ヒールが石に当たる硬い音だけが、天井の高い大広間に響く。
「相変わらずつれないな!」
「……黙って」
冷たくあしらわれても挫けず話しかけ続けるグラネイト。そんな彼を、ウェスタは冷ややかに睨む。
「……くだらない話をしに集まったわけじゃない」
ウェスタはグラネイトを冷たく突き放す。それでもグラネイトは止まらない。彼はウェスタに歩み寄りながら、「くだらなくなんかない! これは、凄く意味のある会話だ!」などと主張する。そんな彼を見て、ウェスタは呆れ果てた顔になっていた。
「……誰のせいで任務失敗になったと思っている」
「任務失敗? まさか! 屋敷を焼き払うことには成功しただろ!」
「だが王子は逃した」
ウェスタの赤い瞳が、グラネイトを真っ直ぐに捉える。
そこに滲んでいるのは、怒り。
「王子を逃しては意味がない」
「うっ……し、仕方ないだろう! 護衛がいたんだから!」
グラネイトは慌てて言い訳をする。
「アイツがしたーっぱを蹴散らさなければ、このグラネイト様が敗走することになんてならなかったんだ!」
だが、いくら言い訳をしたところでウェスタの怒りは収まらない——かと思われたのだが。
「……そう」
意外にも、ウェスタは責めることを止めた。
「分かってくれたか!?」
「確かに……アイツは強い」
責められなくなった途端、グラネイトは調子に乗る。ウェスタに急接近すると、後ろから彼女の体を抱き締める。
「だろ!? 仕方なかったんだ! ウェスタなら分かってくれると思っていたぞ! ふは——ぐぅッ!?」
すっかり油断していたグラネイトの腹に、ウェスタの右肘が突き刺さる。
「う……ぐ……何しやがる」
「抱き締めるのは止めろと、前にも言ったはず」
「す、すまん……」
腹部を押さえながら謝るグラネイトに、ウェスタは氷のような眼差しを向ける。
「謝罪はいい。ただ、繰り返すな」
「も、もちろんだ……」
肘での一撃がよほど効いたのか、グラネイトはよろけていた。
「しっかし、アイツがもう合流しているとはな」
グラネイトは肘で殴られた腹部を押さえたまま、ブラックホールのように黒い天井を見上げる。
「確か、お前の兄だったか」
その問いに、ウェスタは俯く。
「……そう」
ウェスタの唇が微かに動いた。
「アイツは兄さんだった……」
俯くウェスタの儚げな表情に、グラネイトはむず痒そうな顔をする。
何とかしたいが良い案が思いつかない、というような表情。
「でも、もう仲間ではない」
「いいのか? ウェスタ。もしアイツと戦うことになっても」
グラネイトが問うと、ウェスタはゆっくりと顔を上げた。そして、彼に向かってそっと微笑む。
「……もちろん」
その時の声だけは、それまでとは違って、柔らかさのあるものだった。
◆
「あーら、デスタン! ちゃーんと帰ってきてくれたのねぇ!」
「はい」
「大切な方とやらには、会えたのかしらぁ?」
「はい。おかげさまで。馬車代ありがとうございました」
あれから少し歩いて、一軒の家に到着した。一階建てではあるけれど、それなりに立派な石造りの家である。先頭を歩いていたデスタンは、特に何も言わぬまま玄関のベルを鳴らした。すると、家から女性が出てきて——今に至る。
「いーのよ、そんなのはぁ! それよりそれより、寂しかったわぁ。アタシ、昨夜は寂しくて死ぬかと思った!」
ぽってりとした唇が印象的な女性は、出てきてデスタンの姿を視認するや否や、体を彼にぴったりとくっつけていた。
「……何だか凄く積極的ね」
「……ですね」
少し離れた位置に立ってその様子を見ていた私は、同じく離れた位置に立っているリゴールと、さりげなく言葉を交わす。
今の私とリゴールの心は、恐らく、同じ感情で満ちていることだろう。
「デスタンはどうだったのぉ? アタシがいなくて寂しかったぁ?」
女性は気味が悪いくらいの猫撫で声でそんなことを問う。
だが、相手はあのデスタン。彼女が理想とするような答えが返ってくるわけがない——そう思っていたのだが。
「えぇ、それはもう……」
デスタンは少し目を細め、切なげな笑みをうっすらと浮かべる。
「言葉にならないくらい寂しかったです」
刹那、隣に立っているリゴールが、ぶふぉっと吹き出した。
一方私はというと、吹き出すことは何とか免れたが、信じられない振る舞いをするデスタンを見て、雷に打たれたかのような衝撃を受けた。
「やーん、嬉しいー」
女性はデスタンを抱き締め、甘ったるい声を発する。
「私も同じ想いですよ」
「うふふぅ」
目の前でいちゃつく二人を見ていたら、段々、「私はここにいない方がいいのでは」と思ってきた。
……もっとも、デスタンは本気ではないのだろうが。
「ところで、少し構わないでしょうか」
「なぁにぃ? デスタン」
「実は……しばらくここに泊めてほしい者がいるのです」
抱きつかれたまま、デスタンは切り出す。
「あーら。それは一体、どういうことかしらぁ?」
「二人なのですが、どちらも私の大切な人なのです」
どちらも。
その言葉は、私にさらなる衝撃を与えた。
デスタンはあんなに私を好いていないようなことを言っていたのに、泊まる場所を確保するためだけに嘘を。
そう考えると、彼も案外悪い人ではないのかもしれないと思えてきた。
「ただ、事情があって家には帰られないのです。なので住むところがなく……」
彼がそこまで言った時、女性は急に片手の人差し指を伸ばした。そして、その指先を、デスタンの唇へ当てる。
「うふふぅ。相変わらず、おねだりが上手ねぇ」
「頼んでばかりで申し訳ありません」
「普通なら断るところだけど……デスタンの頼みなら仕方ないわ。泊めてもいいわよぉ」
凄い! これは上手くいきそう!
「で、どんな方々なのかしらぁ?」
女性はぽってりした唇を動かしながら問う。その問いに答えるように、デスタンは私たちの方を向いた。
「彼らなのですが」
その時になって、初めて、女性の視線が私とリゴールへ注がれた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
君への気持ちが冷めたと夫から言われたので家出をしたら、知らぬ間に懸賞金が掛けられていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【え? これってまさか私のこと?】
ソフィア・ヴァイロンは貧しい子爵家の令嬢だった。町の小さな雑貨店で働き、常連の男性客に密かに恋心を抱いていたある日のこと。父親から借金返済の為に結婚話を持ち掛けられる。断ることが出来ず、諦めて見合いをしようとした矢先、別の相手から結婚を申し込まれた。その相手こそ彼女が密かに思いを寄せていた青年だった。そこでソフィアは喜んで受け入れたのだが、望んでいたような結婚生活では無かった。そんなある日、「君への気持ちが冷めたと」と夫から告げられる。ショックを受けたソフィアは家出をして行方をくらませたのだが、夫から懸賞金を掛けられていたことを知る――
※他サイトでも投稿中
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【コミカライズ決定】魔力ゼロの子爵令嬢は王太子殿下のキス係
ayame@アンジェリカ書籍化決定
恋愛
【ネトコン12受賞&コミカライズ決定です!】私、ユーファミア・リブレは、魔力が溢れるこの世界で、子爵家という貴族の一員でありながら魔力を持たずに生まれた。平民でも貴族でも、程度の差はあれど、誰もが有しているはずの魔力がゼロ。けれど優しい両親と歳の離れた後継ぎの弟に囲まれ、贅沢ではないものの、それなりに幸せな暮らしを送っていた。そんなささやかな生活も、12歳のとき父が災害に巻き込まれて亡くなったことで一変する。領地を復興させるにも先立つものがなく、没落を覚悟したそのとき、王家から思わぬ打診を受けた。高すぎる魔力のせいで身体に異常をきたしているカーティス王太子殿下の治療に協力してほしいというものだ。魔力ゼロの自分は役立たずでこのまま穀潰し生活を送るか修道院にでも入るしかない立場。家族と領民を守れるならと申し出を受け、王宮に伺候した私。そして告げられた仕事内容は、カーティス王太子殿下の体内で暴走する魔力をキスを通して吸収する役目だったーーー。_______________
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる