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後編
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あれから三年が経った。
私はつい一ヶ月ほど前生まれ育った国を出て海のある国へと引っ越した。
というのも、フェブルイネンとの関係が終わってしまった直後に、他国の若き権力者から「よければ将来を考えつつ会ってみたい」という頼みが舞い込んできたのだ。
そうして出会ったのが、今夫となっている人。
名はブルネイというのだが。
背が高く、凛々しい顔つきが印象的――しかしそれでいて二人きりになると急に甘えたな感じを出してくるという、少々不思議な人だ。
で、彼は海産物が大好き。
だから話が合う!
フェブルイネンはあんな風に怒っていたけれど、ブルネイは私が海のものを口にしていても悪くは言ってこない。それどころか、一緒になって食べてくれるくらい。
夫婦で美味しいものを楽しめるというのは素晴らしいことだと思う。
ちなみにフェブルイネンはというと、国が食糧難に陥った時海でとれたものを食べるかどうかという話になって――それを頑なに拒否したために、一家で飢え死にしてしまったそうだ。
周囲の人たちは海のものを食べて生き残ったようだけれど。
だが、彼らにとっては、海産物を食べることは死ぬことよりも嫌なことだったのだろう。
その思考は私には到底理解できないが……。
◆終わり◆
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