美人で優秀な姉の方が良かったなどと言われ婚約破棄されてしまいました。が、それを知った姉は激怒し……。

四季

文字の大きさ
1 / 2

前編

しおりを挟む
「唐突に伝えることになったのはごめんとは思うけど……君との婚約、破棄させてもらうね」

 婚約者ルトインは私を家に呼んでそう告げた。

「君みたいなぱっとしない人じゃなく美人で優秀なお姉さんに来てもらうべきだった。今は心の底からそう思うよ。君は容姿も平凡だし魔法の才能もほどほど、あぁ、見ているだけで溜め息が出そうだよ」

 そう、私の家は、代々魔法使いを輩出してきた家柄なのだ。それゆえ、我が家に生まれた子は、大抵魔法の才能を持っている。私たち姉妹もそう。二人とも魔法が使える。ただ、その才能には差があって。私は平均的な魔法使いと同じ程度の能力だが、姉はより高度な魔法まで網羅しているため能力的には高級魔法使いに近い。

 しかも、容姿まで、姉が勝っている。

 本当に私と姉妹なのか? と思うこともあるくらい、姉は麗しい。

「ま、そういうことなのでね、さようなら」

 こうして婚約は破棄となった。

 姉と比べられて批判されることには慣れている。
 幼い頃からそうだったから。

 今さら腹を立てることはない。
 少し傷つくことはあっても。

 ただ、このことを姉に話すということに関しては、少々不安もある……。


 ◆


「婚約破棄された!?」

 大声を出して驚く姉。

「信じられない! どうしてよ! こんな可愛いのに!」
「姉さんの方が良かったみたい」
「はぁ!? 何よそれ! 酷い言い方!」

 姉は感情的になる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

私を婚約破棄した国王が処刑されたら、新しい国王の妃になれですって? 喜んで…と言うとでも?

あんど もあ
ファンタジー
幼い頃から王子の婚約者だったアイリスは、他の女性を好きになった王子によって冤罪をかけられて、田舎で平民として生きる事に。 面倒な貴族社会から解放されて、田舎暮らしを満喫しているアイリス。 一方、貴族たちの信頼を失った王子は、国王に即位すると隣国に戦争を仕掛けて敗北。処刑される。 隣国は、アイリスを新しい国王の妃にと言い出すが、それには思惑があって…。

義母と義妹に虐げられていましたが、陰からじっくり復讐させていただきます〜おしとやか令嬢の裏の顔〜

有賀冬馬
ファンタジー
貴族の令嬢リディアは、父の再婚によりやってきた継母と義妹から、日々いじめと侮蔑を受けていた。 「あら、またそのみすぼらしいドレス? まるで使用人ね」 本当の母は早くに亡くなり、父も病死。残されたのは、冷たい屋敷と陰湿な支配。 けれど、リディアは泣き寝入りする女じゃなかった――。 おしとやかで無力な令嬢を演じながら、彼女はじわじわと仕返しを始める。 貴族社会の裏の裏。人の噂。人間関係。 「ふふ、気づいた時には遅いのよ」 優しげな仮面の下に、冷たい微笑みを宿すリディアの復讐劇が今、始まる。 ざまぁ×恋愛×ファンタジーの三拍子で贈る、スカッと復讐劇! 勧善懲悪が好きな方、読後感すっきりしたい方にオススメです!

殿下は私を追放して男爵家の庶子をお妃にするそうです……正気で言ってます?

重田いの
恋愛
ベアトリーチェは男爵庶子と結婚したいトンマーゾ殿下に婚約破棄されるが、当然、そんな暴挙を貴族社会が許すわけないのだった。 気軽に読める短編です。 流産描写があるので気をつけてください。

聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~

白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。 王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。 彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。 #表紙絵は、もふ様に描いていただきました。 #エブリスタにて連載しました。

【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?

恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。 しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。 追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。 フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。 ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。 記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。 一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた── ※小説家になろうにも投稿しています いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!

聖女に厳しく接して心を折ることが国の発展に繋がるとは思えませんが?

木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるエリ―ナは、新たに聖女となった平民の少女のことを心配していた。 王族や貴族の中には、平民が権力を持つことを快く思わない者がいる。それをエリーナはよく知っていたのだ。 特に王子と王女の苛烈さは、エリーナさえも毒牙にかかるくらいだった。 平民の聖女が、その二人に飲み込まれかねない。そう思ったエリーナは聖女補佐として聖女を守ることにした。 エリーナは同じく聖女の補佐となった侯爵令息セフィールとディオラスとともに、平民の聖女を守っていた。 しかしそれでも、王子と王女は牙を向いてきた。二人は平民の聖女の心を折るべく、行動していたのだ。 しかし王家の兄妹は、自らの行動が周囲からどう思われているか理解していなかった。 二人の積もりに積もった悪行は、社交界から王家が反感を買うことに繋がっていたのだ。

公爵令嬢を虐げた自称ヒロインの末路

八代奏多
恋愛
 公爵令嬢のレシアはヒロインを自称する伯爵令嬢のセラフィから毎日のように嫌がらせを受けていた。  王子殿下の婚約者はレシアではなく私が相応しいとセラフィは言うが……  ……そんなこと、絶対にさせませんわよ?

処理中です...