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後編
しおりを挟む「あ、は、はい! 生きています!」
取り敢えず返事しておく。
すると、数秒後、一人の青年が覗き込んできた。
「怪我は!?」
「大丈夫ですー!」
「ああよかった、元気そうですね」
「心配ありがとうございます!」
「待っていてください! すぐに助けます!」
その後青年に助けてもらって、何とか穴からは出ることができた。
「穴に落ちるなんてビックリですね」
「はい……普段ならそんなことはないと思います……」
「ということは、何かあったのですか?」
「はい、私事ですが……」
見ず知らずの他人を助けてくれるなんて優しい人だ。
そう思いはしたけれど。
でもこの時はまだ何も知らなかった――私に彼との未来があるなんて。
◆
あれから数年、私は、あの時助けてもらった男性と結婚した。
ちなみにレヴォスはというと。
あの後、泥棒に入られたうえ、不運にも犯人と遭遇してしまって。
焦った犯人に襲われて一生治らない傷を負うこととなってしまったそうだ。
人生、いろんなことがあるものだなぁ。
――そう思った。
◆終わり◆
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