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後編

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 ◆


 南の魔獣の国へ送られたけれど、私には意外な才能があった――それは『魔獣使い』という特殊能力で――それゆえ私はそこにいる魔獣たちに驚くくらい好かれることとなった。

 最初はかなり驚いた。
 ただ、皆に愛され可愛がってもらえるというのはとても嬉しいことであった。

 愛を向けてくれる相手が人間であることだけが幸せではないのだと学んだ。

 一方あの国はというと、私がいなくなった後わりとすぐに滅んだようだった。
 何でもフィッシャーズがリリナと共に贅沢をし過ぎたそうで、それによって財政が傾き、その結果国や王家の状況が悪化してしまったらしく――隣国に吸収される形となったそうだ。

 で、その吸収される際、王族たちは皆揃って処刑されたらしい。


◆終わり◆
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