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14.協力しようとするけれど
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紅葉が丘の頂上付近を暫し散策した私とジルカスは、ある程度野草を集め終えたところで帰路につく——否、向かうのは家ではない。
私たちがこれから向かうのは、交換所。
今日はいつもより珍しい植物を入手することができたから、日頃より良い物が買えるだろう。
そうして向かった先で、またしても茜色の髪の少女に出会った。
「あ。お久しぶりです」
「お姉さんとお兄さん! この前はアベコベソウをありがとう!」
三つ編みを揺らしながら駆け寄ってくる。
その表情は明るい。
「おかげでね! 父の怪我を治せたの!」
どうやら、そのためにアベコベソウを欲しがっていたようだ。そういうことなら、レアな果物とアベコベソウを変えてくれたのも理解できる。傷ついた家族がいるなら、誰だって、少し損してでも家族を救いたいと思うものだろうから。
「お父さんが怪我を? 大丈夫なんですか?」
「うん! もう大丈夫!」
「良かったですね。安心しました」
「えへへ!」
屈託のない笑みを振り撒く少女を見ていたら、心なしか羨ましいような気がしてきた。彼女は私にはないものを持っているからだ。そう、感情を全力で露わにできるという強さを彼女は持っている。それが、私からすれば羨ましい。
「また交換できる機会があれば言ってね!」
「あ、はい。ありがとうございます」
少女は敬語を使わない。でも「無礼だ」と怒る気にはならなかった。それは多分、彼女が嫌みのない人柄だと分かっているからなのだろう。純真無垢な少女だと分かっているから、言葉遣いなど気にならないのだと思われる。
◆
それから、交換所内を歩き回り、その中で私たちはいくつかの便利なものを手に入れることができた。
入手できたものは、食料から道具まで、様々だ。
物々交換の中で役立ったのは、やはりカレンバナ。珍しく、皆が価値あるものと認識しているため、結構良い物とでも交換してもらえることがあったのだ。
アベコベソウやアカクサソウとは、完全に格が違う。
◆
「さぁ! 今日はごちそうだ!」
帰宅するなり、ジルカスは叫んだ。
本当に、何なのだろうこのノリは。なぜ彼はこんなにテンションが高いのか、疑問で仕方がない。
飛び上がるほど嬉しいことがあった時なら、まだ分かる。しかし、嬉しい大事件が会った日ではないにもかかわらず浮かれているというのは、私からすればもはや奇行の域だ。
「今からご飯を作るんですか?」
「あぁ! その通りだ!」
「私は料理に関しては素人ですけど、できることがあれば言って下さい。協力します」
食事はいつもジルカスが一人で作ってくれている。それは、料理なんてしたことのない私からすれば、とても助かることではあるのだ。だが、いつも彼に任せきりにするというのも問題かもしれないと思う時もあって。
「協力? ははは! 必要ない!」
「え。そうなんですか」
「我が料理力があれば、他者に頼ることなどないのだ! ははは!!」
一応、可能な範囲で協力する意思を示してはみたが、断られてしまった。こういう時の空しさといったら、凄まじいものがある。
私たちがこれから向かうのは、交換所。
今日はいつもより珍しい植物を入手することができたから、日頃より良い物が買えるだろう。
そうして向かった先で、またしても茜色の髪の少女に出会った。
「あ。お久しぶりです」
「お姉さんとお兄さん! この前はアベコベソウをありがとう!」
三つ編みを揺らしながら駆け寄ってくる。
その表情は明るい。
「おかげでね! 父の怪我を治せたの!」
どうやら、そのためにアベコベソウを欲しがっていたようだ。そういうことなら、レアな果物とアベコベソウを変えてくれたのも理解できる。傷ついた家族がいるなら、誰だって、少し損してでも家族を救いたいと思うものだろうから。
「お父さんが怪我を? 大丈夫なんですか?」
「うん! もう大丈夫!」
「良かったですね。安心しました」
「えへへ!」
屈託のない笑みを振り撒く少女を見ていたら、心なしか羨ましいような気がしてきた。彼女は私にはないものを持っているからだ。そう、感情を全力で露わにできるという強さを彼女は持っている。それが、私からすれば羨ましい。
「また交換できる機会があれば言ってね!」
「あ、はい。ありがとうございます」
少女は敬語を使わない。でも「無礼だ」と怒る気にはならなかった。それは多分、彼女が嫌みのない人柄だと分かっているからなのだろう。純真無垢な少女だと分かっているから、言葉遣いなど気にならないのだと思われる。
◆
それから、交換所内を歩き回り、その中で私たちはいくつかの便利なものを手に入れることができた。
入手できたものは、食料から道具まで、様々だ。
物々交換の中で役立ったのは、やはりカレンバナ。珍しく、皆が価値あるものと認識しているため、結構良い物とでも交換してもらえることがあったのだ。
アベコベソウやアカクサソウとは、完全に格が違う。
◆
「さぁ! 今日はごちそうだ!」
帰宅するなり、ジルカスは叫んだ。
本当に、何なのだろうこのノリは。なぜ彼はこんなにテンションが高いのか、疑問で仕方がない。
飛び上がるほど嬉しいことがあった時なら、まだ分かる。しかし、嬉しい大事件が会った日ではないにもかかわらず浮かれているというのは、私からすればもはや奇行の域だ。
「今からご飯を作るんですか?」
「あぁ! その通りだ!」
「私は料理に関しては素人ですけど、できることがあれば言って下さい。協力します」
食事はいつもジルカスが一人で作ってくれている。それは、料理なんてしたことのない私からすれば、とても助かることではあるのだ。だが、いつも彼に任せきりにするというのも問題かもしれないと思う時もあって。
「協力? ははは! 必要ない!」
「え。そうなんですか」
「我が料理力があれば、他者に頼ることなどないのだ! ははは!!」
一応、可能な範囲で協力する意思を示してはみたが、断られてしまった。こういう時の空しさといったら、凄まじいものがある。
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