朝起きたら 枕もとに置き手紙

四季

文字の大きさ
1 / 1

朝起きたら 枕もとに置き手紙

しおりを挟む

朝起きたら
枕もとに置き手紙
そこに書かれていたのは
終わりを告げる言葉
そう
貴方からの『婚約破棄』のメッセージ

あれは確か初夏のことだったわね

朝起きたら
頭のすぐ傍に置き手紙
そこに綴られていたのは
私を傷つけるための言葉
そう
貴方からの『終焉』のメッセージ

あの時は驚いたわ

まさか
まさかって

でも思えば
あの頃の貴方はいつも
どこか
ここではないところを見つめているような
そんな感じだった

きっと

予兆はあったのでしょうね

朝起きたら
枕もとに置き手紙
そこに書かれていたのは
終わりを告げる言葉
そう
貴方からの『婚約破棄』のメッセージ

ああ 寂しいことね

ああ 悲しいことね

でも私は歩いてきた
ただひたすらに
苦しみも影も背負って
それでもなお
ただひたすらに
前だけを見据えて

悲しいことは生きていれば当たり前にあるもの

だからいつまでも泣いてはいられない

朝起きたら
枕もとに置き手紙
そこに書かれていたのは
終わりを告げる言葉
そう
貴方からの『婚約破棄』のメッセージ

それすらも
明日への力に変えて

私は歩んでゆく
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

失礼な人のことはさすがに許せません

四季
恋愛
「パッとしないなぁ、ははは」 それが、初めて会った時に婚約者が発した言葉。 ただ、婚約者アルタイルの失礼な発言はそれだけでは終わらず、まだまだ続いていって……。

貴方が望むなら死んであげる。でも、後に何があっても、後悔しないで。

四季
恋愛
私は人の本心を読むことができる。 だから婚約者が私に「死んでほしい」と思っていることも知っている。

晩餐会の会場に、ぱぁん、と乾いた音が響きました。どうやら友人でもある女性が婚約破棄されてしまったようです。

四季
恋愛
晩餐会の会場に、ぱぁん、と乾いた音が響きました。 どうやら友人でもある女性が婚約破棄されてしまったようです。

さようなら、あなたとはもうお別れです

四季
恋愛
十八の誕生日、親から告げられたアセインという青年と婚約した。 幸せになれると思っていた。 そう夢みていたのだ。 しかし、婚約から三ヶ月ほどが経った頃、異変が起こり始める。

わたくしが代わりに妻となることにしましたの、と、妹に告げられました

四季
恋愛
私には婚約者がいたのだが、婚約者はいつの間にか妹と仲良くなっていたらしい。

好きな人ができたなら仕方ない、お別れしましょう

四季
恋愛
フルエリーゼとハインツは婚約者同士。 親同士は知り合いで、年が近いということもあってそこそこ親しくしていた。最初のうちは良かったのだ。 しかし、ハインツが段々、心ここに在らずのような目をするようになって……。

お前は要らない、ですか。そうですか、分かりました。では私は去りますね。あ、私、こう見えても人気があるので、次の相手もすぐに見つかりますよ。

四季
恋愛
お前は要らない、ですか。 そうですか、分かりました。 では私は去りますね。

婚約破棄、別れた二人の結末

四季
恋愛
学園一優秀と言われていたエレナ・アイベルン。 その婚約者であったアソンダソン。 婚約していた二人だが、正式に結ばれることはなく、まったく別の道を歩むこととなる……。

処理中です...