消えてくださらないかしら、と言いつつ、刃物を突きつけ――しかも本当に刺してくるなんて、意味不明です。

四季

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前編

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「リエン様の前から消えてくださらないかしら」

 いきなり現れたフィオレと名乗る女性がそんなことを言ってくる。

 ちなみにリエンは私の婚約者である男性だ。

「リエン様は貴女を愛していませんわ。彼が愛しているのは貴女ではなくわたくしですの。ですから貴女は身を引いて」
「話が分かりません、急過ぎて……」
「リエン様の幸せを願うのであれば、貴女は身を引かねばなりませんの」
「待ってください、それって、彼が浮気に近い行為をしているということですか?」

 質問すると。

「うるさい女ね!!」

 フィオレは本性を現した。
 胸もとから取り出した刃物を私に突きつける。

「ただ婚約しているだけの邪魔者は消えろって言ってんのよ!!」

 喉に迫る刃が不気味に煌めく。

「……すみませんが、今は決められません」
「刺すわよ!?」
「リエンと話をさせてくだ――っ!!」

 刹那、私は首に近い場所を刺された。

「リエン様を呼び捨てにするような無礼な女は死ねばいいのよ」
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