1 / 2
前編
しおりを挟む
「私の腹にはオールド様との子がいるのよ! いい? 貴女はもう必要とされていないの。一番愛されているのは私! 分かったわね! じゃ、貴女はとっとと消えて。オールド様の前から消えるのよ!」
ある日突然知らない女がやって来てそんなことを言ってきた。
意味が分からない。が、消えろとまで言われてはさすがに無視しておくこともできない。なので婚約者オールドに話を聞いてみることにした。
「ああ、実はさ、彼女が好きすぎてさ。ちょっと仲良くし過ぎたんだよな。で、思ったより早く誕生してしまった。そういうことだよ」
確認の意味で話してみると、オールドはさらりと子の誕生を認めた。
「子がいるというのは本当なのね?」
「ああそうだよ。愛の結晶さ」
「……婚約者がいる身でよくそんなことが言えるわね」
「何でもいいだろ。ま、言っておくか。お前との婚約は破棄する! これでいいだろ? じゃあな。ばいばい」
ふざけているのか?
許すわけがない。
そんな雑な婚約破棄の仕方。
誠実さの欠片もない。
こちらを怒らせようとしているとしか思えない。
「……そうやって精々舐めているといいわ」
後で痛い目に遭うのはあなたたちよ!
ある日突然知らない女がやって来てそんなことを言ってきた。
意味が分からない。が、消えろとまで言われてはさすがに無視しておくこともできない。なので婚約者オールドに話を聞いてみることにした。
「ああ、実はさ、彼女が好きすぎてさ。ちょっと仲良くし過ぎたんだよな。で、思ったより早く誕生してしまった。そういうことだよ」
確認の意味で話してみると、オールドはさらりと子の誕生を認めた。
「子がいるというのは本当なのね?」
「ああそうだよ。愛の結晶さ」
「……婚約者がいる身でよくそんなことが言えるわね」
「何でもいいだろ。ま、言っておくか。お前との婚約は破棄する! これでいいだろ? じゃあな。ばいばい」
ふざけているのか?
許すわけがない。
そんな雑な婚約破棄の仕方。
誠実さの欠片もない。
こちらを怒らせようとしているとしか思えない。
「……そうやって精々舐めているといいわ」
後で痛い目に遭うのはあなたたちよ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
13
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる