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前編
しおりを挟む「お前との関係を続けてもきっと何も良いことはないだろう。そう判断した。よって、お前との婚約は本日をもって破棄とする」
四つ年上の銀髪の婚約者オルガレンから急にそのようなことを告げられてしまった。
「待ってください、いきなり過ぎます。何か理由があるのでしょうか? もしそうなら、できる範囲で構わないので、具体的な婚約破棄の理由を教えてください」
「黙ってくれ」
「え……」
「いいから黙ってくれ、と言っているんだ。お前はいちいち余計なことを聞くな、そういうところが嫌いなところだ」
ええ……何一つ教えてもらえないなんて……。
さすがにショックだ。
婚約破棄、と言うなら、きっと何かしらの理由はあるのだろう。けれどもそれを教えてもらえないとなると、どうしても、言えないような理由なのかなと思ってしまう。
だってそうだろう?
正当な理由があるのならさらりと言えるはずではないか。
けれども彼は頑なに話そうとしない。
「いいから、さっさと消えてくれ。もう顔も見たくない気分だ」
こうして私はオルガレンに捨てられた。
どういう理由で婚約破棄されたのかさえ教えてもらえないままで。
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