83 / 209
82話「ビタリーの面倒な戯れ」
しおりを挟む
洋館の客室に軟禁されてしまった。……否、そのような言い方は良くないかもしれない。でも、こうも自由がないと、感覚的にはもはや監禁に近いものがある。一人部屋に閉じ込められていたら、「一生ここから出られないのでは」なんて思えてきて、今はただ胸が苦しい。
どこで間違えたのだろう。
成婚パレードに参加しなければ良かったのだろうか。
シャルティエラとのお茶会をしたあの時に抱いた不気味さ、あれを見過ごさなければ、こんな目に遭わずに済んだ……?
ラインが私の歌のファンだと言ってくれたことは嬉しかったけれど、その言葉は、私の胸を満たす孤独と後悔を掻き消してくれるほどのものではない。
刺されたウィクトル、捕らわれたであろうフーシェ、そして、仲間を心配しているであろうリベルテ。本当は全員無事でいてほしいけれど、それは贅沢な願いかもしれない。だが、それでも、どうか生きていてほしい。多くは望まないから、どうか、命だけでも。
どのくらい時が経っただろう、何の前触れもなく唐突に扉が開く音がした。
ベッド上に座っていた私は、ゆっくりと面を持ち上げる。
「やぁ、プリンセス」
右手を軽く掲げながら部屋に入ってきたのはビタリー。
何がプリンセスよ、と心の中で毒づく。心のこもっていない言葉は、どんなものであっても、正直あまり嬉しくはない。たとえ良い意味合いを持つ言葉であったとしても、だ。
「……ビタリーさん」
私を見下ろすビタリーの顔には、優越感という名の色が滲んでいた。
「どうかな、この部屋は。実に美しいところだろう?」
「そう思います。……閉じ込められるのは嬉しくないですけど」
身体の拘束がないだけまだ良いのかもしれないが、だからといって、ビタリーに感謝するわけではない。彼に対して、私は、良い感情を抱いてはいないのだ。
「ふん。実に素直でないね」
「私は貴方の奴隷ではありません」
「ま、そうだね」
下がった? と不思議に思っていると、直後、ビタリーは大股で迫ってきた。
歩幅がいつもの二倍くらいだからか、接近してくる速度もかなり速い気がする。
「でも、もうウィクトルの娘ではない。これから君は僕のために生きるといい」
ビタリーは粘り気のある笑みを唇に浮かべながら、膝を曲げ尻をついてベッドの上に座っていた私の右手首を掴んだ。反射的に、掴んだ手を振り払おうとしてしまう。だが、彼はさりげなくかなりの握力があり、私の手ではふり払えなかった。遠心力を加えていても逃れられない。
「嫌です! ……それに、妻のいる身で私に構うなど問題だと思いますが」
「シャルティエラのことを気にしてくれているのかい? 優しいね。でも、君は、そんなこと気にしなくていいんだ」
「気にします!」
この際、手を振り払うことは諦めて、拒む心を持っていることをはっきり伝えるようにしよう。
私はそう決めた。
「私になんて構っていないで、シャロさんと一緒に過ごして差し上げればどうですか」
「そんな気分じゃないね。成婚パレードも終わって、僕は疲れているんだ」
疲れているのは私も同じだ。
それに。
本当は、体を流したいし服も着替えたい。でもできない。閉じ込められているせいで。
「なら一人で休めばどうです」
シャルティエラと過ごすことも辛いほど疲れているなら、わざわざ私に会いにくる必要なんてありはしないはずだ。私は妻ではないし、愛人ですらないのだから。
「……なぜ、そこまで僕を嫌う?」
「貴方には遊び半分で触られたくありません」
「僕が女好きだって、そう言いたいのかい? いいじゃないか、ゆくゆくこの国を統べるのだから」
ビタリーは分かっていない。国を、土地を、統べるという意味を。そして、統治者にはそこに在るすべてのものを守り抜く覚悟が必要だということも、彼の頭にはきっとないのだろう。
当然「私はすべて理解している」と豪語する気はない。
でも、普通は少し考えれば分かることではないのか。
国を統べる者だからいろんな女に手を出して良いかといえばそうではないはずだ。いや、もしかしたら、この国ではありなことなのかもしれないけれど。でも、少なくとも、私はそこに加わるのは嫌だ。無責任な者に関わりたくない。
「そうだ。あの斧の女、どうなったか知りたくないかい」
ビタリーは突如声を低くしてそう述べた。
「……フーシェさんのこと?」
私は片手首を掴まれたまま、彼へ視線を注ぐ。
「確かそんな名前だったかな。そう、恐らくその女だ」
「あの場で拘束されたのでしょう」
「ふふ、そう。そして、彼女もまた、この建物の中へ連れられてきているよ」
フーシェがこの洋館にいる!?
私は思わず目を大きく開いてしまった。非常に驚いていると察されたかもしれない。
◆
ウタがビタリーと話していた、ちょうどその頃。
代々皇帝が住むキエルの中心地から一キロほど離れた場所に位置する病院に、ウィクトルとリベルテはいた。
ウィクトルは背をナイフで刺されはしていたものの、幸いそれが致命傷となることはなく、無事生還。しばらくは治療が必要であると判断されたが、問題なく意識を保っている状態だ。ただ、激しい動きを制限されてはいるけれど。
「良かった……本当に、この程度で済んで良かったです……」
一旦病室へ移動したウィクトル。彼を誰よりも待っていたのは、同行しているリベルテだった。
「すまなかった。想定していながらも結局騒ぎを起こしてしまって」
「構いません構いません! 生きてさえいれば!」
リベルテはウィクトルに密かに命じられ、成婚パレード中、歩道でメインであるバスを追っていた。万が一何か事件が発生した時にすぐ対応できるように、だ。そして、実際に事は起こった。
「確か、この病院には、リベルテの知人がいたのだったな」
「はい」
「聞いた話によれば、おかげで治療してもらうことができたとか。助かった」
「いえいえ! リベルテは何もしておりません」
感謝の意を述べられたリベルテは、両手を胸の前に出しつつ、首を激しく左右に振る。瞼は両方閉じている。
「刺されるとは意外だった……」
「それはもう、皆だと思いますよ」
「しかも、ビタリーに」
ウィクトルの口からその言葉が出た時、リベルテは目を丸くした。
「え……?」
病室の空気が凍り付く。
「不審な男に刺されたのでは……なかったのでございますか」
「私を刺したのはビタリーだ」
ウィクトルは、少しだけ間を空けて、話を継続する。
彼が話したのは、ビタリーに刺されたという話。彼の述べる話によれば、不審な男とビタリーに挟まれ揉み合いになっていた時、後ろから刺されたのだとか。
「し、しかし……あのナイフは至って普通のナイフでございました。あの方が持っているナイフがあのようなものだったとは、とても思えず……」
想定していなかった話を聞かされ、リベルテは戸惑いを露わにしてしまっている。
「私が嘘をついていると?」
「い、いえ! そのようなことは一切考えてございません!」
慌てて首を横に振るリベルテ。
「なら助かるが。……ビタリーが普通のナイフを持っていない証拠は、どこにもないだろう」
「それはそれでございます。しかし、わざわざ人前で主の命を奪おうとするでしょうか……たとえ、少し良く思っていないとしても」
どこで間違えたのだろう。
成婚パレードに参加しなければ良かったのだろうか。
シャルティエラとのお茶会をしたあの時に抱いた不気味さ、あれを見過ごさなければ、こんな目に遭わずに済んだ……?
ラインが私の歌のファンだと言ってくれたことは嬉しかったけれど、その言葉は、私の胸を満たす孤独と後悔を掻き消してくれるほどのものではない。
刺されたウィクトル、捕らわれたであろうフーシェ、そして、仲間を心配しているであろうリベルテ。本当は全員無事でいてほしいけれど、それは贅沢な願いかもしれない。だが、それでも、どうか生きていてほしい。多くは望まないから、どうか、命だけでも。
どのくらい時が経っただろう、何の前触れもなく唐突に扉が開く音がした。
ベッド上に座っていた私は、ゆっくりと面を持ち上げる。
「やぁ、プリンセス」
右手を軽く掲げながら部屋に入ってきたのはビタリー。
何がプリンセスよ、と心の中で毒づく。心のこもっていない言葉は、どんなものであっても、正直あまり嬉しくはない。たとえ良い意味合いを持つ言葉であったとしても、だ。
「……ビタリーさん」
私を見下ろすビタリーの顔には、優越感という名の色が滲んでいた。
「どうかな、この部屋は。実に美しいところだろう?」
「そう思います。……閉じ込められるのは嬉しくないですけど」
身体の拘束がないだけまだ良いのかもしれないが、だからといって、ビタリーに感謝するわけではない。彼に対して、私は、良い感情を抱いてはいないのだ。
「ふん。実に素直でないね」
「私は貴方の奴隷ではありません」
「ま、そうだね」
下がった? と不思議に思っていると、直後、ビタリーは大股で迫ってきた。
歩幅がいつもの二倍くらいだからか、接近してくる速度もかなり速い気がする。
「でも、もうウィクトルの娘ではない。これから君は僕のために生きるといい」
ビタリーは粘り気のある笑みを唇に浮かべながら、膝を曲げ尻をついてベッドの上に座っていた私の右手首を掴んだ。反射的に、掴んだ手を振り払おうとしてしまう。だが、彼はさりげなくかなりの握力があり、私の手ではふり払えなかった。遠心力を加えていても逃れられない。
「嫌です! ……それに、妻のいる身で私に構うなど問題だと思いますが」
「シャルティエラのことを気にしてくれているのかい? 優しいね。でも、君は、そんなこと気にしなくていいんだ」
「気にします!」
この際、手を振り払うことは諦めて、拒む心を持っていることをはっきり伝えるようにしよう。
私はそう決めた。
「私になんて構っていないで、シャロさんと一緒に過ごして差し上げればどうですか」
「そんな気分じゃないね。成婚パレードも終わって、僕は疲れているんだ」
疲れているのは私も同じだ。
それに。
本当は、体を流したいし服も着替えたい。でもできない。閉じ込められているせいで。
「なら一人で休めばどうです」
シャルティエラと過ごすことも辛いほど疲れているなら、わざわざ私に会いにくる必要なんてありはしないはずだ。私は妻ではないし、愛人ですらないのだから。
「……なぜ、そこまで僕を嫌う?」
「貴方には遊び半分で触られたくありません」
「僕が女好きだって、そう言いたいのかい? いいじゃないか、ゆくゆくこの国を統べるのだから」
ビタリーは分かっていない。国を、土地を、統べるという意味を。そして、統治者にはそこに在るすべてのものを守り抜く覚悟が必要だということも、彼の頭にはきっとないのだろう。
当然「私はすべて理解している」と豪語する気はない。
でも、普通は少し考えれば分かることではないのか。
国を統べる者だからいろんな女に手を出して良いかといえばそうではないはずだ。いや、もしかしたら、この国ではありなことなのかもしれないけれど。でも、少なくとも、私はそこに加わるのは嫌だ。無責任な者に関わりたくない。
「そうだ。あの斧の女、どうなったか知りたくないかい」
ビタリーは突如声を低くしてそう述べた。
「……フーシェさんのこと?」
私は片手首を掴まれたまま、彼へ視線を注ぐ。
「確かそんな名前だったかな。そう、恐らくその女だ」
「あの場で拘束されたのでしょう」
「ふふ、そう。そして、彼女もまた、この建物の中へ連れられてきているよ」
フーシェがこの洋館にいる!?
私は思わず目を大きく開いてしまった。非常に驚いていると察されたかもしれない。
◆
ウタがビタリーと話していた、ちょうどその頃。
代々皇帝が住むキエルの中心地から一キロほど離れた場所に位置する病院に、ウィクトルとリベルテはいた。
ウィクトルは背をナイフで刺されはしていたものの、幸いそれが致命傷となることはなく、無事生還。しばらくは治療が必要であると判断されたが、問題なく意識を保っている状態だ。ただ、激しい動きを制限されてはいるけれど。
「良かった……本当に、この程度で済んで良かったです……」
一旦病室へ移動したウィクトル。彼を誰よりも待っていたのは、同行しているリベルテだった。
「すまなかった。想定していながらも結局騒ぎを起こしてしまって」
「構いません構いません! 生きてさえいれば!」
リベルテはウィクトルに密かに命じられ、成婚パレード中、歩道でメインであるバスを追っていた。万が一何か事件が発生した時にすぐ対応できるように、だ。そして、実際に事は起こった。
「確か、この病院には、リベルテの知人がいたのだったな」
「はい」
「聞いた話によれば、おかげで治療してもらうことができたとか。助かった」
「いえいえ! リベルテは何もしておりません」
感謝の意を述べられたリベルテは、両手を胸の前に出しつつ、首を激しく左右に振る。瞼は両方閉じている。
「刺されるとは意外だった……」
「それはもう、皆だと思いますよ」
「しかも、ビタリーに」
ウィクトルの口からその言葉が出た時、リベルテは目を丸くした。
「え……?」
病室の空気が凍り付く。
「不審な男に刺されたのでは……なかったのでございますか」
「私を刺したのはビタリーだ」
ウィクトルは、少しだけ間を空けて、話を継続する。
彼が話したのは、ビタリーに刺されたという話。彼の述べる話によれば、不審な男とビタリーに挟まれ揉み合いになっていた時、後ろから刺されたのだとか。
「し、しかし……あのナイフは至って普通のナイフでございました。あの方が持っているナイフがあのようなものだったとは、とても思えず……」
想定していなかった話を聞かされ、リベルテは戸惑いを露わにしてしまっている。
「私が嘘をついていると?」
「い、いえ! そのようなことは一切考えてございません!」
慌てて首を横に振るリベルテ。
「なら助かるが。……ビタリーが普通のナイフを持っていない証拠は、どこにもないだろう」
「それはそれでございます。しかし、わざわざ人前で主の命を奪おうとするでしょうか……たとえ、少し良く思っていないとしても」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる